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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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2009年10月25日
昨日の夕方に日本に帰ってきました。疲れていないようでもやっぱりたくさんの荷物を抱えて移動をしていたので、疲れてました。眠って起きたのは土曜日の夜中です。日曜日は、仕事の段取りを見直して、中国での展示会の内容を整理して、サンプルの海外発送など準備を少しいたしました。

朝のうちに加工屋さんの社長さんからお電話をいただき、情勢的なことをお聞きいたしました。林与は今回の展示会で、近江の麻の織をPRする一環として、近江の手もみのシャンブレーをハンガー一つ分使って展示したのですが、世界的には、あまり人気がなかったです。ラミーよりもリネンに人気が集中していたという事実をお話しました。一方で、どのように林与が今後、日本のよい麻織物の手本であります、手もみの100番シリーズのよさを世界に語っていくかを考えなければいけないと思っています。

繊維ニュースで、上海の出展企業の企業紹介を兼ねたインターテキスタイルイン上海の連載をやっておられ、その中に、うちの会社の紹介が写真つきで出ていました。弊社の通訳の女性が、林与のリネンデニムをもって微笑んでいる写真で、林与の上海の展示会での楽しそうな感じがでていてよいかなあと思います。会期中には繊維新聞さんも取材に来てくださいました。

明日からは平常の仕事に戻らないといけないので、外注さんにお願いしていた反物を取りに行ったり、加工出しや染め出しの準備も夕方からやりました。リネンデニムの縫製やマフラーの製作なども注文が入ってくると忙しくなりそうです。

生地だけでなく、リネンハンカチも、リネンマフラーも、リネン業界のプロが考える究極のものを作りたいと考えています。リネンデニムにしても、綿からではなく、リネンからのアプローチですので、リネンのよさを引き出せるようなものを作り上げたいという気持ちで、織だけでなく、糸、染、加工に渡り、林与のノウハウを生かして最終形を他と違うクラスのものにしようと取り組んでいます。
2009年10月23日
今日は最終日でした。お祭りも終わった感じで朝から片付ける準備を始める出展者が多く、お世話になった皆さんへのあいさつ回りなどが目立ちました。最終日ということもあって、展示してあるアイリッシュリネン140番手のストールを買えないかというお話しも頂きましたが、PRのための参考出品の非売品ということで事情をご説明し、肌触りを楽しんでいただきました。リネンは番手だけではなく、原料の良し悪しや紡績技術も本当に大事なんだなあと感じてもらえると思います。今作ることのできない昔のものの良さというのはすべてが違います。

JCと同様、手作りっぽいブースで出展したのは、ほかのブースと違ってプラスチックっぽくないということで、芸術家やデザイナーの方から「他と違って素敵だ」と言ってもらえることが多かったので、しばらくこのままの形で出展を続けていきたいなあと思っています。ブースのネームプレートのしたに紙に手書きしたメモで「We speak Japanese, English, Chinese. 日本語、中国語、英語OK!」と表示したのも、林与の方向性の一つです。林与のブースの前を通り過ぎた何人もの方がそれを見て微笑んでいただけたことが、非常にありがたかったです。実際に、欧米の方とのお話のチャンスが多かったのもその表示のおかげかと思います。もちろん、中国国内の方もたくさん来てくださいましたが、気軽に立ち寄っていただき、林与のリネンを見て触って実感してもらいたい気持ちでした。

数年前にお会いした韓国の最大手の商社におられたバイヤーの方も「林与」を見つけて立ち寄っていただき、お話を久しぶりにいたしましたが、韓国国内のアパレル関連の現状のお話だけにとどまらず、来季に向けた取り組みへの熱い思いが伝わってきました。国内紡績関係の方には、また国内でよろしくお願いしますと双方がご挨拶など交わし、日本にいるとき以上に、日ごろのお得意先の皆様と密に連絡を取れる場として、インターテキスタイルイン上海は絶好の機会であると思いました。

心残りなのは、林与に興味を示してくださる中国バイヤーの方も3日間を通して何十件とあったのですが、上海に事務所があるのかという質問をいただいて、ありませんと答えると、ものは特別なのに残念だというお言葉をいただき、諦められてしまわれるケースが非常に多かったです。この辺りは検討課題として前向きに考えていきたいと考えております。中国や欧米の企業が、価格的に日本企業が買うことが難しいレベルの林与の布に興味を示してくださるということが分かったことで、さらに、麻の世界の誰もができないような高価なものに挑戦できるのではないかと考えております。

林与のブースにお越しいただいたみなさま並びに、お世話になった事務局のみなさんのほかに、準備の日から通訳でお世話になりましたお二人には心より御礼申し上げます。夜はリネン関係の方と夕食を食べ、今後の商品開発に関する課題などを検討しました。展示会中、メールなど連絡の取れなくなってしまった皆様にはご迷惑をおかけしました。明日の夕方には日本に戻りますので、また、よろしくお願いいたします。
2009年10月22日
インテキの3日目、上海の展示会にもようやく慣れてきた感じです。モンゴル出身の中国人のバイヤーに非常に気に入ってもらえたみたいで、3日間毎日来てもらっています。明日も来てくれるそうで、その目的が、展示しているストールのサンプルを分けてほしいということです。林与のリネンストールは普通のストールとはやわらかさが違うので、人気が高く、海外受けがよいです。林与の前のブースの香港の女の子も、林与のストールを分けてほしいということで、林与のブースに見に来てくれました。他の方でも毎日林与のブースにハンガーを見に来る中国人の人もいます。

リネンストールやリネンデニムを触った人たちは、必ずといってよいほど、名刺を取って行ってくださるので、用意していた日本語英語版が、100枚が初日でなくなって、「林与有限公司」の中国英語版を2日目は使って見ましたが、ちょっと響きが中国っぽすぎて、急遽、3日目に日本語英語版を作ってもらいました。よい勉強になりました、来年からは中国語版も「株式会社林与」で統一しようと思います。

今日は、午前中、長くお付き合いのあるアパレルさんの中国支店の責任者の方がお見えになられ、最近の動向をお話して認識が共通しているところを確認しました。中国市場向けに日本のよいものを提案して意向という気持ちが高まりました。日本の百貨店などが増えている中国で、本当によいものが必要になってきているとのことです。上海は、万博も控えているというせいもあってか、街自体が活気付いています。タクシーもたくさん走っていても空車のタクシーを見つけるのが難しいくらいで、この活気はなんなんだろうかと思えるくらいです。夜、ご飯は昨日と同じすごくおいしい中国料理店でみんなで60元です。上海は、もはや隙がなさすぎます。人を集めるには完璧すぎる街です。
2009年10月21日
今日は、一般にも公開がスタートする初日でした。昨日とは若干お客さんの感じが異なり、昨日のようにじっくりと話をできる方は少なめでした。日本製のリネンというのがどう違うのか見るのが目的の方が多かった気がしました。

欧米のバイヤーの方は、リネンの140番手の試作品をみて立ち止まられている方が多かったです。世界でも手に入らないもので参考商品で非売品であると説明させていただいているのですが、やはり、一番高いものに注目してくださる方が多く、価格などをお尋ねになられますので、参考想定価格をお話ししますと本当に驚かれていました。欧米のバイヤーの方も、もう手に入らない、本物のアイリッシュリネンの世界には興味があるようで、本物への憧れというものは、作る側だけでなく、買われる側の方はより求められる要素なのだと確信しました。

今日の弊社のブースでの人気は、リネンデニムではなく、60番手のシャトルリネンストールでした。10人くらいの方がその一つのタイプをピックアップして話を聞いてこられました。林与のリネンストールというのは、中国製のリネンストールの何十倍かはするかとは思うのですが、デザイン性、クオリティの面では、ほかのブースでは見つけることができないものということと日本製のストールということで注目くださいました。

今回の展示会におきましても、林与のブースの飾り付けが特殊なことは私自身も理解しています。たぶん、展示会のブースの中でも一番、ハンドメイドちっくな飾り付けで、展示数も少ないと思うのですが、プラスチックなテイストにならないように注意して展示するハンガーも選びました。日本の織物、近江の織物の重みを出したいという気持ちで、ヨーロッパのテイストとは違う世界で、リネンを提案してみました。
2009年10月20日
インターテキスタイル上海の初日でした。本日は、特別バイヤーだけが入場できるスペシャルデイで、入場者数は限られていると思っていましたが、会場の日本ブース周辺にはすごくたくさんの人で、たくさんの方が弊社のブースに興味を示していただけました。日本からも、顔見知りの社長さんたちや麻関連の方々が弊社のブースまで、見に来てくださいました。ありがとうございます。

はじめての出展であったのですが、多くの皆様のおかげで、リネンハンカチのPR、近江の麻織物のPR、リネンに関する情報交換などさせていただきました。特に今回の展示会を裏で支えておられます事務局のみなさんの温かいサポートを実感しました。本当に、皆様、ありがとうございます。リネン業界の方からは、アイリッシュリネン140番手には興味を示していただき、30年前のアイリッシュリネン140番手を織った試作品に関しては、一様に見たことがないというお言葉を頂戴し、インターテキスタイル展にも林与なりに十分貢献できたのではないかと思っております。

麻の細番手を織こなすことにより作られる世界というものを見ていただこうと、ブースに用意したリネンの超細番手ストールなどは、非常に好評で、細番手を織こなすことにより、通常のリネンを超えた別の世界があるということを感じてもらえたかと思います。展示していました林与が過去につくりました先染め織物に関しても、林与が世界のブランド向けに提案しようとする高級な麻の世界のコンセプトを見ていただけたのではないかと感じました。

麻への究極のこだわりを表現したいと、ヨーロッパに出回るリネンを超えるリネンの提案を考えました。今までに数々のリネンを見てこられたような方が多く、アイリッシュリネンの140番手に注目される方の数は本当に多かったです。ハンカチのテスト用に高密度に織ったものは何気に普通の布なのですが、それに注目くださるような目の肥えておられるバイヤーが海外にたくさんおられることに私自身が驚きました(JC2010AWでも驚きでしたが、世界なバイヤーの方は本当に良いものを見る目がある気がします)。アイリッシュリネン超細番手ハンカチプロジェクトのスタートをPRするために粗品で用意したリネン100番手ハンカチも好評で、リネンハンカチを眺められていた方にはプレゼントいたしました。

私自身は、英語は困らないくらいには話せるのですが、中国語での対応は通訳の二人が活躍してくれ、世界のバイヤーに対して、日本の麻織のすばらしさを十分にPRできたと考えております。緊張でスタートした初日が順調に終わったことで、準備に費やした苦労が報われました。一日でもうお腹いっぱいな気分ですが、まだ、初日。

明日は時間ができましたら、今回の展示会のもう一つの目的である、私自身も展示会に展示されているリネンテキスタイルを見学してみたいと考えています。林与と共通した麻の世界があるのかを確かめるのも、今回の出展の目的の一つです。リネンの世界において、究極の織物に挑戦し続ける仲間に巡り合えれば、国際的な交流などもできるのではないかと考えています。国や言葉を超えてリネンや麻織物の素晴らしさ語り合えるなんて夢のような世界ではないでしょうか。織ることも難しいといわれる超細番手の麻の世界を先染で織こなすという、林与の究極の麻織を求め続ける世界への旅は始まったばかりです。
2009年10月19日
今日は、朝5時過ぎの電車で出発して、関空から浦東国際空港に到着後、午後4時ころに上海新国際博覧中心の会場に到着して準備を始めました。準備は一時間程度で終わるかと思っていましたが、準備のための道具不足で、クリプトンの方に助けてもらったり、事務局の皆さんの道具を借りて、夜8時ころまで、ブースに手をかけていました。

林与のブースが良いのは、事務局の壁が片側にあるので、そこに、林与のロゴを貼り付けることができたことです。中国の展示会ですが、中国企業の力の入れようは半端ではありません。完璧なブース作りをする企業がたくさんある中、林与は、ハンガーを持ち込みでハンドメイドな雰囲気で隙がありすぎですが、ブースを作りました。

今日も、今回の展示会をサポートしておられます、いろいろな皆さんから声を掛けていただきまして、インタテキスタイル初出展の林与としましては、本当にありがたいなあという気分です。商品に関しましては、大手さんはどちらかというと価格を抑えたカジュアルゾーンでの勝負の中で、日本製生地の中でも高級に特化したゾーンですので、その辺りは、林与なりに、展示会に多様性の面で貢献するのではないかと考えております。

準備が終わりまして、ホテルでくつろいでおります。昨日は、出発準備で徹夜で名刺を作ったり、留守にする間の数日の仕事を準備しましたので、ホテルでぐっすりと眠り、明日からの展示会に備えたいと考えております。
2009年10月18日
ここ数日、世界最大規模のインターテキスタイル上海の準備をしてまいりました。渡航のための準備のほかに、上海での通訳の手配なども含めて、中国以外の、初日のヨーロッパからのバイヤーにも対応できるように手配をしています。日本語の名紙はもちろん、英語版、中国語版なども用意しました。

今回は、ハンカチのプロジェクトで、スタートとしまして、アイリッシュリネンハンカチの140番手を持ち込みPRすることが大事なポイントとなりますので、世界的に日本の織の技術がどこまで通用するのか楽しみです。中国や海外の共産圏には、シャトル織機が残っていたりして、手の込んだ織物を織っているケースがあったりします。シャトル織機が元気に動いている様子を見せることで、先進国である日本でも手の込んだものが作られ、さすが日本だなあと認めてもらえるような会話が弾めばよいかと思っています。

今回の展示会もメッセのほうは、秋冬展として企画しており、ジャパンクリエーション2010AWのように、秋冬素材を中心に探しに来られるバイヤーの中に、リネン業界の方がどれだけ含まれるかがキーポイントとなるかと思います。

中国の国際的な展示会を見学にいったことはあるのですが、やはり、価格の安いものが多く、林与が品質を追求した高級なゾーンがどこまで通用するかも、市場調査してきたいと考えております。

リネン業界においては、すでに消滅してしまったと思われている本物のアイルランド紡績のアイリッシュリネン糸がまだ存在し、その中でも140番手という超細番手を織れることが評価いただけるのではないかと思っています。
2009年10月13日
今日は、午前中は、ジャパンクリエーションで一週間ほど開いたあとの仕事始めだったので、会社が、タンタンと仕事を前に進めていくリズムを取り戻すのが大変でした。ジャパンクリエーション前に終わっていかないといけない仕事は前倒しにして片付けたので、今日から一つ一つ見本作りの開始です。マフラーの2つの試織をやっています。

午後からは、商社OBの方が弊社にお見えになられました。繊維関係のことを広範にやっておられた方で繊維業界のいろいろなお話を聞かせていただきました。近江産の織物に暖かい目をもっていただいており、ご縁がございまして、弊社にお越しいただくことになりました。

デザイナー堀内太郎氏から、南青山で行われます「TARO HORIUCHI 2010SSコレクション」のご案内が届きました。カクテルバーティに参加させていただきたいのですが、28日29日のどちらかに伺わせていただこうかと考えています。

夜は、マフラーの試織が完成し、林与オリジナルの仕上げで加工しました。このマフラーは姪っ子の生まれたの日に織ったものなので、一枚は姪っ子のために残しておきます。
2009年10月11日
今日は、私の妹の子供が無事に誕生しました。女の子なので姪っ子です。

今日は、ネットショップさん向けのリネンのマフラーを織っていますので、うまれた日に織ったマフラーということで、記念に一枚残しておいてあげたいと思っています。誕生のリネンということで、バースリネンです。

他に、姪っ子からするとおじいさんに当たる先代が買って残したアイリッシュリネン140番手も織って彼女のためにハンカチや生地として残しておいてあげようと考えています。

リネンの100番手クラスで、肌に優しい肌着に使えるようなベイビーリネンも織ってみます。

2009年10月10日
東京を出発前に、渋谷のパルコパート1の2Fにオープンしましたスズキタカユキ氏のブランド「suzuki takayuki placed」に伺いました。ナチュラルトーンに統一された店内は、ナチュラルながらも高級感も兼ね備えるテイストで統一されています。店員さんともお話してじっくりと店内の商品を見せていただきました。驚いたのは、ハンガーに掛かっているものが、一つ一つ違う形なのです。200、300という数の商品があるのではないでしょうか?デザイナーさんのデザイン力というものを感じました。今の季節、麻やリネンは少なく、オーガニックコットン使いを墨で染めたものなどが目を引きました。渋谷で夕食を取ってから、滋賀へ帰郷しました。

今回のジャパンクリエーションを振り返ると、リネン素材を全面的に打ち出して出展したのがうちだけだったこともあり、リネン糸関係の方や麻業界の有名どころが弊社ブースまでたくさん脚を運んでくださりいました。ありがとうございます。リネン業界関係者にも林与が今回出展しましたリネンデニムは今までにないグレードのものとして注目で質問いただく方が多かったです。

初日と二日目は台風の影響もあったのですが、最終日にはうちのブースをめがけてきてくださる方がたくさんあり、リネンでも、特別なものを探しているという方が多かったです。ほとんどの方がヨーロッパなどの展示会、生地屋さんめぐりなどもされており目が肥えておられるのですが、ヨーロッパでもなかなか見つけることのできないリネン100番手超える超細番手クラスのものを林与のブースで見つけて、これはなんだろうと、じっくりと感触を味わってくださっている方が多くありがたかったです。秋冬展なのに、薄いリネンに注目が集まっているのは不思議でしたが、そのやわらかさが肌に優しくよいのかと思います。単にやわらかいだけでなく、リネンという素材のナチュラルなよさを残しながら糸番手を細くすることでやわらかいというようなタイプのものを求められているんだなあという印象です。

林与が、他様が提案することのできないクラスの良いものだと信じて取り組んでいることが、黙っていても商品を見て触ってもらえば普通のものとの違いを理解してもらえるようになってきています。リネンを提案されるお店や企画の方の目が、私の目と共通化してきたことに、今のリネンブームが量販系に流れる大手の安いものだけで終わらないという、本当のリネンブームの到来を感じます。2011SSに向けては、リネン100番手クラス先染でのブラウス地、シャツ地、またその製品の展開を考えています。リネン業界の世界的なトップクラスを提案する「林与」でありたいと考えております。

弊社ブースにお立ち寄りいただきました皆様には、お忙しい中本当にありがとうございました。今後も前向きに麻素材に取り組んで参りますのでよろしくお願いいたします。
2009年10月09日
今日は、快晴の一日で、午前中から会場内は活気に満ちており、たくさんの方が、弊社ブースにも来ていただきました。寝装、室内装飾関係の方がたくさんおみえくださいました。シーツやカーテンなどとしてのリネンの用途を検討されている方が多いんだなあという印象です。林与のリネンなので、単なる生成ではなく、リネンにカラフルな色がついているところに注目していただいていたようです。

インデックス素材や林与のブース内のハンガーにのほうにリネン100%と表示されるだけでさりげなく展示されている140番手を気にしてくださる方が数方いてくださいました。お話してみるとリネンばかりを見ておられる本当のリネン通の方ばかりでした。織り上げたオフベージュのキバタを私のこだわったナチュラルな仕上げでヨレヨレと仕上げてあるだけのもので、私自身、この価値観を見抜ける方がいるだろうかと出品するかどうか迷っていたのです。インデックスコーナーにも、弊社ハンガーにも、アイリッシュリネンであるということは書いてありませんので、織られた生地そのものを見て通常の世界とは違うリネンの別格の世界のものであるというのを見抜いておられるのはさすがだなあと思います。

今回の展示会で、秋冬ということでやわらかいものを探しておられるからかもしれませんが、リネンの細番手に興味を持っていただいている方が非常に多いことも認識しました。これはお使いいただく方がリネンに慣れてこられて、より良いものを探しておられるということにほかならないと思います。染などを学校で教えておられる方でもリネンの細番手のものでよいものが、探しているけど一般では手に入らないというお声もありましたがうなずけるところです。

今回のジャパンクリエーションなどでは、日本の麻、リネン業界では一社だけの出展でした。でも、アパレルやバイヤーの皆さんだけでなく、日本の麻業界で顔なじみのみなさんが、弊社の出展を見つけて弊社の小さなブースにお越しくださいました。林与が、オリジナル開発素材として取り組んでおりますリネンデニム素材などにも、今までにはないクラスのリネンデニムということで、日本のリネン業界の多くの皆さんから関心を寄せていただいており、商品開発においても日本だけでなく世界のリネン業界をリードしていきたいなあと思っております。

最終日の3日目は、私のほうが常にお客さんとお話しているような状態で、せっかく来ていただいたのに、ご挨拶、お話させていただけなかったケースも多くなってしまいました。こちらの日記にたどり着かれましたらメールなどでお問い合わせくださいませ。次回のジャパンクリエーション2011SSも出展しますので、よろしくお願いいたします。
2009年10月08日
ジャパンクリエーション2日目は、台風で会場周辺が強風に見舞われ、電車が止まったこともあって、東京都内からのアパレルさんなどの出足が悪かったです。でも、関西方面からきて昨日からこちらに滞在されている麻関連を探しておられるお客様さまや、地元の麻関連の企業さんなども、ジャパンクリエーションでリネンを提案しているということで注目くださっております。

10年ぶりくらいの懐かしいお客さんとの出会いもあったりで、秋冬に出展してみることで春夏にはお会いできなかったお客さんなどにもお会いすることができました。いつも誰かが弊社ブースで話をしていただいているような状態で、弊社出展に皆さんが花を添えてくださいました。

午後には、少し混雑してしまった感があり、お客様の対応が十分にできなかったのですが、新しいお客様との出会いも秋冬のシーズンながらあり、弊社が立ち上げたリネンハンカチ生地などごらんいただいてコメントなどいただきました。

夜はお台場に行って、ジョイポリの横の小香港で中華料理をおなか一杯食べました。今の時代のプリクラはすごく進化しているようで、若い社員たちはプリクラで撮影に熱心だったのですが、見せてもらった写真を見ると実物よりも何倍もきれいに写っていたので、本人たちも自分たちの顔の写ったプリクラを眺めてうっとりとしていました。
2009年10月07日
今日は、ジャパンクリエーションの初日でした。東京以外からも顔なじみの方が弊社ブースにもお越しくださり、開場での8時間というものは、日ごろの8時間と比べるとあっという間に過ぎてゆきます。

デザイナーズコラボで平本聡さんに企画していただいた、パッチワークのボディが、デザイナーズコラボの展示の中でも皆さんに一番ごらんいただけるベストなスポットおいてもらえて、目立つデザインだったのでたくさんの皆様の目に止めていただいたと思っています。パッチワークをひとピースづつ作り上げた社員の女の子がすごく喜んでいました。matohuさんとのコラボのシルク生地もスカートにお使いいただいて、他社様の生地とコーディネイトしてもらって素敵な感じでした。

ジャパンクリエーションは、日本のテキスタイル業界の最大のイベントなだけに、今までお会いしたいなあと思いながら予定が先延ばしになっていた方々とも開場でお出会いすることができたりと、日本のテキスタイルのお祭りだなあと思いました。

夜は、麻の紡績会社の方と一緒に新橋でお食事させていただく機会をいただきまして、そのあと銀座の最近流行のファストブランドといわれるブランドの秋冬の傾向をウィンドウショッピングいたしました。日本のファッションも世界的な規模で動いているんだなあと実感しています。
2009年10月06日
今日は、ジャパンクリエーションの準備で朝早くに車で出発して東京にお昼すぎに到着しました。今回は、目玉のリネンハンカチプロジェクトの評価も伺うつもりで、リネンハンカチの違いというのを実感していただこうと、粗品としてリネン100番手の白いリネンハンカチをお名刺交換などさせていただいた方にはお渡ししようと計画しています。

リネンはファッション業界では基本的に春夏がメインの素材となりますので、秋冬の展示会で提案すること自体が難しいというような感がありますが、ハンカチやストール、そして、ジーンズというような季節感の少ない素材をベースに提案してみようかと考えています。

昨日、到着して2時間程度でブースの飾りつけなどを済ませまして、夕食をゆっくりと食べて、ホテルでゆっくりと時間を過ごしました。いつもよりもゆっくりと時間を取れました。宿泊は東京ベイ有明ワシントンホテルです。
2009年10月04日
今日は、遅ればせながらジャパンクリエーションにお越しいただけそうな皆さんに案内状の発送をいたしました。いつも弊社に企画など来ていただける関西方面の方にはお送りしていません。

展示会に向けての最後のがんばりとしましては、リネンデニムのほうの加工と縫製をしています。ジーンズの形で見てもらおうと、ジーンズっぽく仮縫いしてプロトタイプとするのですが、日ごろは、春夏物を縫っているミシンなので、JUKIの工業用ミシンながらもちょっと馬力が足りません。今回のジャパンクリエーションではデニム祭のようなものが企画されていますので、林与のリネンデニムが、ジーンズのプロの目から見て麻の老舗のつくるジーンズ用リネン素材がどう評価されるのか楽しみです。

おととい、デザイナーのスズキタカユキさんから、案内状が届きまして、9月18日に渋谷のPARCO PART1 2Fに、直営店「suzuki takayuki placed」をオープンされたというお知らせをいただきました。今回の東京の展示会の準備の日にでも、お店のほうを覘かせていただこうかと思っています。

ジャパンクリエーションのほうは、春に続いての出展ですので、予想以上に今回出展することは皆さんもしってくださっており、会場、会場外でお会いしましょうと声をかけてくださった方がたくさんあり、一番小さなブースですので窮屈ですが、楽しみにしていますので見かけたら声をかけてやってくださいね。

今回、ジャパンクリエーションで、リネンを全面的にPRするのは林与だけかもしれませんが、110年の伝統をベースに新しいながらも確かな提案をし、高級リネンの分野で、世界をリードしていけたらなあと思っています。
2009年10月03日
今日は、組合と商工会議所の繊維部会の合同の研修旅行で愛知県の縫製工場を見学させていただきました。今のシーズン、ウールものがほとんどだったのですが、紳士服らしい背広と呼べるタイプのしっかりしたものを作っておられて、品質で勝負されているというのが伝わってきました。

お店や現場の工程を見せていただいたほかに、昭和16年生まれの社長が、昭和59から取り込んでこられた取り組みを聞かせていただきました。ものづくりをする林与としましても、同じ問題を抱えていたりするので、うなずける話ばかりでした。

海外や国内の高級な素材を使われているということで、うちの生地も、すでにOEMでの縫製として扱っていただいている可能性は高いのですが、その縫製工場の会員向けにイージーオーダーしている商品向けに林与の生地を使ってもらえるのではないかと思っています。高級な雰囲気のものを扱っておられるので、多くのブランドさまにも定番として使っていただいている林与の本麻の手もみ100番などピッタリではないかと思うのです。

紳士服の世界といえばウールのものが多く、麻関連は、少ないのではないかと思うので、季節的な要因をいわれていたので、そういう要因を減らすようなお手伝いができるのではないかと考えております。

今日はあったかかったので、ブランドのオーダーメイドで昔つくった林与の生地のジャケットを羽織っていきました。麻機屋が麻のものを着ているので、「林与の生地か」と、組合のみなさんに突っ込まれまくりました。普通市販されているクラスの麻にはない、こんにゃく糊加工を施した麻独特の色の深さが印象的だったんだろうと思います。
2009年10月02日
昨日は、夕方から縦糸を手で一本一本つなぐ作業をしに織物を修行中の方が来てくださり、ものづくりのあり方みたいなものを見ていただこうという流れの織り出し前の作業です。ものづくりにこだわるさまを体験していただけるのはほんとうにありがたいことです。夜には、縦つなぎのほうが間に合いませんで、今日から職人さんの手で織が進んでまいりました。

今日は、ハンカチ工場との縫製の打ち合わせに社員二人と一緒に行ってまいりました。ヘムと三巻で、一点ものを一点づつ手を縫製していただけるとの約束をいただいて安心いたしました。通常の機械裁断などでは地目のゆがみなどの問題が通常存在するので、手裁断だけでなく、織りの方でもそれをカバーするような試みで進行する段取りを組みました。

ジャパンクリエーションでのお披露目を行いたいため、後からぎりぎりで上がってくる分は、社内でのプロトタイプ製作となるかと思い。彦根の縫製工場のほうに無理をお願いしまして、技術的な協力等をお願いいたしました。

依頼しておりますハンカチ工場にいたしましても、弊社がいつもお願いしているだけでなく、国内の高級ハンカチ大手の仕事を長年に渡り受けておられたところですので、国産ハンカチ縫製としての一級の品質を謳えると考えております。

あとは時間的な心配があるのですが、一点一点丁寧な仕事をしていただくような打ち合わせがしたかったので、車で半日かけて縫製工場のほうにお願いにあがりました。電話でも十分でしたが、先代がいつもハンカチをお願いしていた方に直接お会いしたい思いもありまして、お邪魔だったかもしれませんがお伺いしました。
2009年10月01日
10月になりました。今日から超細番手アイリッシュリネンリネンハンカチプロジェクトが公式にスタートいたします。当初は、林与の取り組みとして動きだそうとしたのですが、滋賀県の地域資源を活性化するという「しが新事業応援ファンド」事業としても認定を受け、滋賀県の応援を受けながら3年間で、色柄含めまして90種類近くの先染アイリッシュリネンハンカチを作り上げる巨大な事業構想になっています。

イタリアンリネンを使用した無地の白いハンカチが現在生産可能なリネンの中では世界最高峰といわれるいわれておりますが、その品質の高さ、高価さゆえに絶滅した幻のアイリッシュリネン糸を使って先染リネン織物に挑戦し、世界最高峰を語れるようなリネンハンカチのコレクションを林与の織の技術で生み出そうという試みです。

麻織の本場近江においても一番麻織物にこだわりを持ち続け、日本の麻織物の発祥の地である近江湖東産地において日本の麻織を守り続けてきた本流であるからこそ、由来だけでなく技術的にも近江湖東産地は日本の麻織のトップでなければならないと思っております。

「リネン界の世界最高峰」として海外での世界最大規模のテキスタイル展でもPRを行うプロジェクトで、世界中のリネン業界、海外高級ブランドの企画担当なども注目をすることとなります。入手不可能な本物の超細番手ビンテージアイリッシュリネンを使用するということだけでなく、それを先染にし世界に数枚レベルのものを何十種類も作ります。

販売計画は未定ですが、コレクションとして展示会等、また、最後にはメイキングストーリーなども製本化される予定ですので、多くのみなさまにもこのドラマをみていただけるかと思います。私個人としましても、麻織物で常に世界一のものをつくろうとこだわって来た先代が残した糸を布に織り上げることができればと夢を託しています。
2009年09月30日
今日、6月に織ったアイリッシュリネンの140番手が加工からあがってきました。びっくりしたのが、テストのために縦横で160本以上の規格になるよう高密度に織ったつもりなのに、加工からあがってきた生地は、透明感あふれる薄さで半分透けているのです。リネンの100番手で織ったハンカチと比べてみても驚きの薄さです。

先週から、先染での織に取り掛かっています。今回のジャパンクリエーションでPRできるように、単純なチェック柄を作りました。私も完ぺき主義なので、デザインした布をハンカチにするのではなく、ハンカチをデザインしてからそれに合うような柄の生地を作るという作業方法を選びます。

そのためには、加工時の縦横の縮率などを予想して縦横の密度を決めて、縦も横も同じくらいの密度にすれば、柄としても一番デザインしやすいハンカチができます。今回は縦も横もインチ72本相当を想定して規格しました。

今回はテストと割り切っていますので、手持ちの染糸を使用しましたが色が若干浅く、倍くらい濃い色のほうが、柄が引き立つのではないかと思っています。ハンカチ屋さんとも相談しまして、最終的な規格のほうを煮詰めていきます。

ジャパンクリエーションでもリネンハンカチの良さを知ってもらおうと、リネン100番手クラスの白いハンカチを作って、弊社のブースにきてくださった方にプレゼントしようかと計画しています。今週末にハンカチ屋さんに行って間に合うかどうか確認します。

2009年09月29日
今日は、依頼されているサンプルを織りの準備終えて織り出しましたが、糸が弱くて織れないと言う状況で、一日中60歳の職人さんが切れる糸を繋いでは織ってしてくれていました。

ミシンルームでは、ジャパンクリエーション向けのパッチワークを急ピッチで作っています。オーガニックリネンを使ったパッチワークが、一つできて二つ目です。(ハンドメイドチックな作品で一枚が一日がかりです。)縫製チームががんばっています。縫製よりも生地を正確に裁断し、順番どおりくみ上げるのが大変です。デザイナーさんの企画力も手伝って、一番目立つボディーになるのではと思っています。

今日、加工屋さんに行って、オーガニックリネンのストールを加工出ししました。これは、ジャパンクリエーションの場でお披露目しようと考えています。ジャパンクリエーションのときに、すでに林与が出展することをお知りになられて連絡いただき、会場あるいは、会場外でお会いする予定をいただいています。

前回は、初めての出展で準備がほとんどできていませんでしたが、今回も、間際になって大忙しで準備中です。麻という素材で日本のテキスタイル業界を盛り上げることができればと、麻に関しては、リネン、ラミー含めまして日本で一番拘って織って秋冬にリネンを提案する林与の麻へのこだわりを見ていただきたいなあと思っています。

今日は、夕方、会議がありました、彦根の開国150年祭に絡んで縫製のPRをする企画が進行しています。小学生にも縫製の楽しさをわかってもらおうと彦根の小学校を訪れてのミシン教室なども予定しています。

今日は、ほかにも大人気の生地屋さんからのオリジナルカラーのご依頼もあって、この不景気といわれる時代にやりたいことが一杯で、いろいろな方からのご支援もありまして、前に進んでいる次第です。林与には余裕がありません、余裕があってもその分を布つくりに使ってぎりぎりでいつも前に進んでいます。