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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
生産性
2016年04月02日
生産性というのは、一人の人が数メートルしか一時間に織れないこともあるし、準備作業していれば、数時間ゼロメートルということもある。小ロット多品種の時代に生産性を高めるためには、どうすればよいのか。賛否両論もあろうが、林与なりには次の解決方法である。

カウンター見本~数ヶ月~着見本~数ヶ月~本生産という流れの繰り返しがほとんどなので、ひとつの企画を一年中一台の織機が基本担当するようにして、その仕事が入ってきたらそれを織る。

結果として、機替をしなくてすむので、働く人一人の時間と調節の時間が節約できるのと、ミスが少なくなる。というメリットがある。一方で、織機の稼働率は仕事がないとその間動かないので低下する。

問題点のもうひとつが、システム的に作業を単純化するので、働く人が複雑なことへの対応が難しくなる。会社の将来を考えると楽な仕事スタイルというのはその先にそれで成り立たなくなったときに、働く人が厳しさに対応できるのかできないのかで、その人の仕事があるなしに関わってくる。

仕事に就いたときから渡しよりも何十年も仕事されている人ばかりだったが、自分で仕事を準備し、布を検反し、畳んで加工出し準備まで、できない人がほとんどで、さらに、加工上がりの布に織りの問題などあっても、織った本人がそれを確認できないという問題もある。誰か織る人がいると、その人を世話をして回るもう一人の人が必要になっている状態。

機屋が廃業に陥るのも分業が進み過ぎていて、誰か一人がいないとその仕事が進まないとか。小さな工場の中で、長く仕事を続けながらも、これは誰の仕事とか変な割り切りがあると、全体が見えない人が増え生産性は落ちていく。多能工というよりも、全体がみえることが非常に大事で、それは作業内容だけでなく納期意識や価格意識をもつ基礎となる。