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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
休み明け
2020年11月24日
連休明けに加工出しと出荷が必要な案件があって徹夜モードでの立ち仕事。寝ると間に合わなくなる睡魔との戦いが潜んでいたりする。そういうときに限ってトラブルなんかも起こる話で、予定が予定通りにいかないというのが現実にはよくある話。予定していた加工出しも済んで月末納品の一つの仕事もなんとか間に合いそう。

久しぶりの綿麻の仕事で、縦に綿を使ったのは5年以上ぶりくらいだろうか。横糸は麻で5色、織るのは縦が麻に比べれば簡単すぎるくらいに簡単で、キズなどもほとんどできることはない。

本当に縦に麻を織るのが難しくなったなあと思うことがある。昔の糸というのは織りやすいが、今の麻糸というのは、スーパーロイヤルにしてもニット用に開発された糸だからだろうか、昔のロイヤルラミーよりも明らかに織り糸としてはかなり物性が落ちてしまう。

良い麻糸というのは、毛がもやーっとしている感が大事なのであるが、今はそういう糸には出会えることは少ないのである。糸メーカーの人の記憶からも良い糸のイメージもなくなってしまっているくらいに、そういう良い糸は遠い過去の話となっている。すっきりとパサパサした麻糸が当り前になりすぎた。

麻を縦に織るところが少なくなったから、昔のような毛むくじゃらの毛足の麻糸というのはそれほども必要がなくなってしまったのだろう。そういう毛むくじゃらの麻糸に糊をつけると強い丈夫な糸ができるのであるが、毛足の短い糸に糊付けをしても壊れやすい糸が出来上がる。横糸としても毛むくじゃらの麻糸のほうがパサパサした麻糸よりも織りやすいのであるが、昔のように多色使いの織物というのが今はあまりなくなってきている。