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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
ジャパンクリエーションの中の特別企画
2010年09月17日
日本全体の流れとしまして、価格を抑えないといけないものは海外で生産して日本で売って、日本産の生地は一流ブランドの集うヨーロッパ市場へ輸出しようとする流れが顕著になってまいりました。海外展示会などへの参加も日本企業は増える傾向にあります。

今回のジャパンクリエーションの場においてもJETROさんのコーディネイトで、ヨーロッパからパリのバレンシアガ社、ミラノのロベルト・アヴォリオ社、ミラノのマック・マーラ社などが来日され、各企業の出展ブースを回られるような計画を考えておられ、その案内が回ってまいりました。ジャパンクリエーションで日本の和装的なもので出展されているところはあまりないのが現状で、お仕事以外にも、和のものを見るのを楽しみにされているとは思いますのでお見せできるような形にしていきたいと思います。

ジャパンクリエーションが展示会ビジネスではなく、日本のテキスタイル業界の振興という主旨のために、国を挙げて裏で動いて下さっていることが伝わってきます。一年以上後の春夏に向けてじっくりと企画を煮詰めてものづくりする、そんな昔ながらの良いものを作るスタイルが復活してくれば良いのになあと思っております。

リネン紡績会社の話を聞いていますと、100番手クラスの糸を使用できるのはイタリアと日本くらいだという話です。弊社も超細番手に関してはイタリア向けのロットを使用しており、ヨーロッパのリネンウィーバーと原料の糸に関しては同じだなあと思います。

高級なもを手がけるリスクはどこも同じで、イタリアや日本のウィーバーが良い材料を使いたがるから、良い糸が必要になり生まれてきて、またそれを織る技術も残ってくるのだと思います。織る技術がどこにもなければ、その糸は不要の長物という答えになってしまいます。