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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
リビングリネンプロジェクト
2010年09月23日
北アイルランドのウルスターでは、終焉してしまったといわれるアイリッシュリネン産業の記録を残そうと、1995年から、かつて北アイルランドのアイリッシュリネン産業に従事した方々の語り部として音声の残そうとするリビングリネンプロジェクトが行われています。
http://www.irishlinenmills.com/livinglinen.htm

何百年もの間に渡り栄えた北アイルランドでのリネン産業の記憶を今ならまだ呼び集められるのではないかと、1995年から、アイリッシュリネン産業に携わっておられた方にインタビューしてそれを録音する形で記録しているそうです。

2004年に閉鎖され、北アイルランドでの紡績産業の終焉を告げたといわれるハードマンズ社サイオンミルではありますが、実態を調べるために、調査に行っていただいた方の話によると、現在は、サイオンミルという町に住んでいる人ですらそこにリネン紡績産業があったことを知る人すら見つけるのが難しいような驚きの結果だったそうです。他の北アイルランドの紡績と同じで、20年~30年くらい昔には、実質、北アイルランドでのリネン産業は紡績を終え始めていたのではないかと推測されます。

日本は、’80代には、DCブームなどが巻き起こり、世界の良いものを買い集めていた流れの中で、北アイルランドで紡績された最後の良質の糸を買うことのできた数少ない国の一つだったのかもしれません。リビングリネンプロジェクトが開始された1995年というと、ちょうど、林与が最後にいろいろなブランドのアイリッシュリネン糸を入手できた最後のころです。そう考えると、アイリッシュリネン糸に関する歴史の全ての整合性が成り立ちます。