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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2010年05月10日
明日から京都の百貨店さんでのセールがあるそうで、そちら向けにストールを販売したいということで企画会社から依頼を受けました。華やかな世界が広がるのではと思っております。色柄含めて50種類以上のリネンストールが店頭にお目見えです。その出荷に追われておりました。

JCやインターテキスタイル上海、北京などでも常にアパレルのプロの皆様に注目をいただいていたストールだったので、日本の店頭で最終消費者の皆様のご判断というものがどうなんだろうかと思ったりいたします。
2010年05月09日
今日は、朝8時半から、こいのぼりの撤収作業を行いました。休みの日というのはたくさんの方が外で動かれているのだなあと始めて位に気が付きました。その後、10時から総会の準備を行って、午後12時半ころ総会の受付が始まり、自分の区の受付担当でした。

総会には、たくさんの皆さんが参加されまして終了後、反省会ということで簡単な食事会がありました。評議員のみなさんというのは父親世代の方々が多いのですが、私というのは普段仕事を字の中でしていることもあって、皆さんが立てて下さっているのを感じます。

町長の話によると住んでいる町自体は、高齢化していないそうです。が、私の住んでいる周辺は高齢化する一方で、1年経てば平均年齢がほぼ1歳上がっているような… 本来、高齢化ということが問題になること自体、国としての大きな問題を抱えているということで、その点を考えていくべきであろうかと思います。
2010年05月08日
今、リネン140番手をストールですが、糊無で織るのをテスト的に行っています。糊をつけずに織るメリットというのは、糊をつけなくて良い、糊抜き剤を使用しなくて良いというダブルのエコなメリットがあります。実際には、縦糸が切れやすくなるので、織効率がかなり落ちるために糊付する以上に手間が掛かるのですが、糸からして特殊なものですので、より手間を掛けても、エコなコンセプトで織り上げてみようという思いです。10mほどを織り上げるのに4日ほど掛ってたりで、手織りの世界よりも遅いです。

このストールを糊をつけて織ったタイプは、以前1枚だけ作って、インターテキスタイル上海やジャパンクリエーションの場でも展示しておりまして、リネンストールというよりも肌触りからしてカシミヤの世界だったりします。糊をつけていないものも同じような感じか、あるいはよりソフトに仕上がるのではないかと想像しておりますがどうなるでしょうか?

林与の中では、現在、いろいろなプロジェクトが進行しておりますが、製品のほうでも4年ほど前から企画していたリネンプロジェクトが進行しております。このリネンプロジェクトがここ1年ほどで急速に現実化の道が開けてきました。リネンの100番手クラスの細番手素材を活用するということで現実化の運びとなったのです。

今日は、夜には、自治会の評議委員会がありました。明日が自治会の総会です。
2010年05月07日
今日は、朝一番でお客様が来られましてお昼も忘れてリネンの話になっておりました。皆さんが海外生産やそれと競うようなものづくりに徹しておられる中で、大手さんで、私よりも若い世代の方が生地へのこだわりを持っておられるというのが私にとっても新鮮でした。今日はほかにも生地を販売されている方からのお問い合わせがあり糸や染の原産地に関してでした。リネンに関して、中国紡績糸ということをお話しますと、がっかりされるようなところがあるのですが、リネンに関しての本当の情報などがまだまだ適切に販売されている方ですらも伝わっていないというのが感じられました。

中国産生地や中国紡績糸使用(あるいはアフリカ大陸紡績糸)のものなどがほとんどのケースで、フランスリネンとかベルギーリネンと謳われ出回ってしまっておりますので、消費者だけでなく、生地を販売されている方にも糸の産地に対しての誤認を与えるようです。リネンに関しての適切な情報が消費者だけでなく生地を販売されている方にも一般に伝わってはいないのが不思議です。

産地や歴史というものがどこまで重みがあるかといえば、国産テキスタイルでも安く上げようとすれば海外の安価なリネンと中身まで同じレベルのものになってしまいます。買われる側が気が付かれにくい目に見えない中身の基本的な品質を常に保とうとすると目に見えない部分で、ものづくりする側がお使いいただく方のためにどこまでこだわれるかという問題になってきます。

林与の布をこのサイトで買っていただくと、林与のロゴラベルをお付けしています。そのラベルがかっこいいからとかかっこ悪いとかではなく、林与の布つくりの裏には、日本の麻織を守っていくために、特殊なリネンの世界をクリエーションしたり、本麻の品位を守ろうとする姿勢があったりします。そのラベルをお配りすることで、その布が「林与」が手がけたものであるということを証明するだけでなく、林与自身が麻布作りにこだわらなければならないことを皆様にお約束する意味も含んでいます。
2010年05月06日
今日は、朝、香港におられるフランス人の方からメールが届いていました。フランスブランドさんで、とてもかわいい子供服をつくるメーカーさんです。3月末のインターテキスタイル北京の一番最後の日の一番最後のお客さまとして来られたのですが、子供服だけに安心できるものをということを話しておられました。林与の先染リネン生地で、そのブランドさま向けのオリジナルな生地を作ようなお話です。

フランスへの輸出では中国の生地というのはすべて検査が必要だそうです。シルクなどでもヨーロッパ向けは検査が厳しかったりします。エコテックス100が必要なのもヨーロッパ向けだからです。林与の使用している中国紡績糸は、エコテックス100認証を受けたもので、安全な糸で、その糸を日本で染色、織、加工行っております。

日本からの輸出だと検査は必要ないといわれていましたので、ヨーロッパのほうでは、中国製生地に対しては、検査が厳しいようです。今、日本でも同じ危険はあるかと思います。厳しい世界の価格競争にさらされて、今まで使用してきた薬剤というのがどんどんと安いものに置き換えられてしまっていくというのが現状で、同じに見えても高い染や高い加工があるのは、それが理由だったりします。

織に関しましても、最近ではリネンの細番手は、糊をつけずに水溶性ビニロンを巻いて織るのが業界の主流になりつつありますが、その後の処理の問題は万全でないといけないと思い、適切な知識が必要です。また、堅牢な染というのは大事で、色が落ちるということは結局、肌に付くケースがあるということで、化学薬品である染料が肌に付いて残るというのは良いことではないのは想像できます。

ものを作っていてもいろいろと考えることが多いのですが、林与も近江上布の機元でありながら、染を断念したのも下水処理の問題からです。滋賀県では、昔から琵琶湖に流す水を綺麗にしようということで洗剤の問題が取り上げられていました。琵琶湖に流す水、すなわち、京都や大阪の人が飲み水としても取水する水なので、産業界全体としてもその安全性までを考えた生産が大事かと思います。基準の低いところのほうが、低コストでつくれるという強みはあるかと思いますが、今の地球温暖化のエコ意識と同じで、何に価値観を持つかは、地球規模で長く仕事をしていくことを考えると大事なことではないかと思います。
2010年05月05日
今日は、真夏日なこどもの日です。子供たちにとっては天国のような一日だったのではないでしょうか。私のほうは、書類作製の手続きなどに追われておりました。家の中で仕事をしていても、ただ単に、外に出たときに、お天気がよいというだけで幸せな気分です。

今日は夕方にリネンプレゼントをお送りいたしました。かなり気合を入れておつくりしましたワイルドなリネンデニム生成なのですが、お手元に届きまして、使いにくかったら汎用的なL43番手と交換いたしますので送り返してくださいね。

2010年05月04日
今日も、日差しが強く、熱中症になってしまうような陽気ですが、私の住む字の人々は、行楽に出掛かられるではなく、田植えを行われています。私自身は植える田んぼがありませんが感情移入いたします。

今日は、倉庫に行きまして、倉庫の照明などを取り外し撮影用に改造したりいたしました。その際、昔の見本帳が箱に入って出てまいりました。先々代の頃のものではないかと思います、近江上布絣の小さなハギレがページごとに貼り付けられています。箱に入って、数十冊です。今の時代だと見本は必ず柄のワンリピート分は必要なのですが、ものを大切にした時代で、ワンリピートが一日仕事なため、小さな切れ端しか貼ることができなかったのだと思います。

不思議なのは、ものがない時代に、良いものが作られたことです。今のものがあふれる時代には、より簡単に安く作れるものがもてはやされます。30年前のナショナルのラジオは電池をいれれば、今でも鳴るのに、今の電化製品のほとんどが1年もほっておけば使えなくなってます。

本日、リネンプレゼントのほう梱包終わりました。明日発送いたしますので、この連休明けには到着するかと思います。
2010年05月03日
今日は、昨日に引き続きよいお天気でしたので、お昼少し前から3時頃まで愛知川の河川敷の公園で会社のバーベキュー大会をいたしました。肉1kg、とうもろこし、サツマイモ、しいたけ、ウィンナー、やきそば、ジュースを買い物して、バーベキューセットを持って河川敷に到着です。

なかなか、調子よくなるまで火が付かず、私を含め6人掛かりで30分くらい掛かったかと思います。肉、とうもろこし、ウィンナー、しいたけはおいしく焼けました。サツマイモは、焼き芋にしました。焼きそばは、バーベキューセットの中に鉄板が見当たらず断念です。

天気もよかったので、子供連れの家族がたくさんバーベキューをしておられました。子供たちは野球とか、サッカーとかを楽しんで、新幹線の線路に隣接した公園なので、15分に1回ほど新幹線も通り過ぎます。隣では大学生のグループがバーベキューをしていましたが、昔の大学の頃の居酒屋をはしごするコンパとは違って健全でよいですね。

私自身、外でくつろぐのは、昨年9月の組合のバーベキュー以来ではないかとも思いながら、3、4時間ほどの時間をくつろいだ後、片づけをしました。30分ほど数千円の買い物すれば楽しめるバーベキューというのは手軽でよいですよね。

太陽が頭上から次第に西のほうに動いていくのを見て、地球が回っているのだなあと思いました。45億年という地球の歴史の中で、人類というのは数百万年。この100年ほどの間に人類の歴史というのはめまぐるしく変化いたしました。冷蔵庫、テレビ、車という基本的なものはこの40年から50年ほどそれほど大きく変わっていません。開発速度というのは逆に退化していると思います。逆に考えると50年前に車を許可していたというのが不思議なほどで、がちがちに固められてしまって、逆に文化は衰退していく定めなのかもしれません。
2010年05月02日
なんか、今日はすごく良いお天気になりまして、日差しも夏に向かいますよという感じです。こんなに良いお天気の日には、まったりとしたい気分なのですが、書類やショップの管理など等をこの休み中に行っておかないといけないことが山積みです。

今日は、お天気が良いので、倉庫に行きましてアイリッシュリネンストールの生地を取り出して加工しましました。アイリッシュリネンストールの糸が30年以上も昔に北アイルランドで紡績されたものであるというだけでなく、このアイリッシュリネンストールを洗うために使うものも、ずいぶんと昔に林与が買いました、未開封の大きな角型の花王の石鹸を取り出してきました。

この洗剤を何年分も大量に買った理由がオイルショックで良い物がなくなってしまうということで、買いだめしたということです。近江上布の製造工程で洗いなどを掛けるときにもこのような石鹸が使われてきました。林与の生地というのは、完成度の高いものが多いので、いつでも、どこでも作れるという思いがなく、ひとつでも欠けてしまうと、おなじ良いものを作れなくなるという思いでものを作っております。

20年前の生地と今の生地にしても、同じ番手の糸を使って同じ加工を施しても、同じに仕上がりません。洗剤ひとつ、薬剤ひとつにしても廃盤になり代わってしまうと、仕上がりが変わってきてしまうという問題は、同じ価値観を伝承したい林与が頭を抱えるところです。そういう部分が、日本製品と海外製品の差であり守っていかないといけない部分であり、良いものを作るためには、ベストな選択で動いていかなければならないところ思います。

リネンストールの細かな仕上げというのは、各社ごとにいろいろな工夫があるとは思うのですが、林与のアイリッシュリネンストールは、本来の糸の良さを実感していただきたいので、柔軟材を一切使用しない仕上げにしてあります。良質な糸に近江の自然の力を吹き込んだリネンストールです。飾らないシンプルな中にほかにない上品さがあるところが、品があると思えるところだと思います。
2010年05月01日
4月のリネンプレゼント当選者が決定いたしました。東京都墨田区の方と静岡県三島市の方です。おめでとうございます。近日中に、メール便速達にて、当選商品の発送を行います。

5月のプレゼントを何にしようか考えております。5月のプレゼントは、北京の展示会でリネンの本を何部かいただきましたので、そちらの本をプレゼントしようかと考えております。糸の会社がPR用に作った非売の本ですが、リネンの中では今までに見たなかで一番、立派な本で、リネンが花の写真などがたくさんあって、リネンのことをよく知っていただけるかと思います。(ただし、英語と中国語です。)

5月のプレゼントは、生地ではありませんので、もらっても困られる方があるかもしれませんので、お問い合わせフォームから「リネンの本プレゼント希望」メールを送ってください。メールを送っていただいた方の中から抽選で2名の方に本をプレゼントいたします。(発送先住所とお名前を書いておいてください。)
2010年04月30日
今日はゴールデンウィークの唯一の中休みなのですが、繊維関連は多くのところが仕事をしておられるようです。今日は午前中に大阪からお客様がお見えになられました。ジャパンクリエーションでは何度かお会いしていたのですが、弊社にお越しになられるのは10年振りくらいだそうで、私も20代のころにお会いしたのを思い出しました。

午後からは、組合の予算関係の書類のことで打ち合わせがありました。夜には、すわっちを含めて見本を発送いたしました。もう月末で、春らしくない寒い四月が終わります。5月には少し暖かくなってほしいなあと願っています。
2010年04月29日
今日は祭日で会社のほうは休みだったのですが、スワッチ送付のつづきなど、作業のほうをしておりました。お昼ころにお知り合いの方からパソコン関連のHELPコールをいただきまして無線LANの接続を復旧のヘルプに2時間ほど行きました。ちょうど、別件で私のほうも確認事項がありましたのでご意見を伺いました。

通常使っている無線LANなどがつながらなくなってしまったらどうするか?他の会社の無線LANの設定で設定も良く分からない状態なら、ネット接続のプロパティをいじったり、無線LANの設定を修正するよりも、システムの復元ということを行ったほうが簡単なようです。

夕方に、一旦、何件かのスワッチの発送を完了しまして、引き続き夜中まで作業を続けておりました。明日は、朝から来客予定で、そのほか書類作成などの作業が残っております。
2010年04月28日
今日はストールの撮影などを行い、午後から組合の事務局の方が来られ、その後、東京からブランドさまが、産地を見学されるということで弊社にもお見えになられました。林与の素材というのは、昔は京都の生地問屋さんなどを通じてお使いいただいているケースも多いかと思います。

地元の同席された親戚筋に当たる方が、リネンの超細番手を見つけられました。他のものの山の中にナチュラルなしわっぽい状態でおいてあり、オフ白ですが、それを的確に見つけられるということはやはり見る目をお持ちですね。麻業界関係者にとっても見て不思議な世界なので、語りは多いのですが、語らずとも多くの人を魅了する、まさにマジカルなリネンです。

一つ二つでもそんなリネンを作ることができたことに幸せを感じるのですが、それが昔の麻の世界だったのだと思います。倉庫で昔の近江上布の絣のサンプルを眺めてもどうしてここまで力を入れてものづくりができたのであろうかと思います。たくさんの種類のものがあっても妥協して作ったらもったいないよねと感じる世界で、まさに、布をつくるという言葉がふさわしい世界がそこにあったりするのです。
2010年04月27日
午前中には、書類作成をいたしており、午後からは、糸商さんがお見えになられました。リネンがブームとなっているということで、リネンの糸商さんも忙しくされているようです。老舗の加工工場が加工から撤退されることになり、その対応におわれられているようです。

今日は、夜、彦根市役所で、組合関連事業のミーティングがあり、県立大学の先生と高校の先生、市役所職員の方にお集まりいただき、産官学のプロジェクトに関しまして第一回のミーティングを持ちました。雨の振るなか、寒いですねえとお集まりいただき、何をどう行っていくかということに関して積極的な意見交換が行われました。

JCから、帰ってきてから、ずっと、スワッチ等の発送の準備を取り行っておりますが、発送のほうが遅れており、29日の発送で皆様のお手元には30日(金)ころの到着となりそうです。皆様、すみません。
2010年04月26日
もう四月も終わろうとしているのですが、まだまだ寒いですね。百貨店や小売店店頭の春夏物の動きというのはまだまだこれからのようで、来春夏物の企画というのが始まりは始まり始めておりますが、店頭の様子を見ながらの進行のようです。

展示会では、非常にリネンや麻は注目をされておりました。数あるリネンの中でも「林与」のリネンを選んでもらうためには、リネンそのものを良く知ってもらうことが一番大事ではないかと思うところが多く、リネンや麻についてブースにお越しになられた皆様といろいろとお話をいたしました。

私自身が、素材に関しての知識などお話することもあるのですが、アパレル以外の世界に関しては、いろいろと教えていただくこともたくさんありました。また、日本にはものづくりへのこだわりで元気にされているかたがおられるのを実感いたしました。そんな皆様と最終的な商品も見据えて、林与が生地を提案していけることはありがたいなあと思っております。

初めて、林与とお話くださった多くの方が、「林与」ってなんですか?とか、「いつからやっているのですか」とか「どこで作られているのですか」とお尋ねになられるケースが多いのですが、それは、布の見た目や風合い以外の部分にストーリー性を求められているのではないかと感じます。ブランドさんがブランドを作り上げられるとき、他とどう違うのという部分は商品よりもそのストーリー性で、素材からしてそれを語ることができるというのは面白いとは思われませんか?
2010年04月25日
昨日、スワッチリクエストなどを整理していて、今回の展示会で人気だった素材の傾向というのが分かります。人気として、ビンテージアイリシュリネンの世界は特別な世界としまして非常に注目いただいたのですが、それ以外でも、ガーゼ系が人気でした。リネンストール、リネンダブルガーゼ、リネンジャガードなどです。

リネンストールに関しましては、まだまだ肌寒いということもあって、その肌寒さを和らげるためにも首元に巻かれたい方が多いようです。夏場も良いです。林与のリネンストールの特色は、高級感とボリューム感です。シャトル織機で織りあげますので、一台の織機では1時間に1枚くらいしか織れません。無地だけでなくチェックなタイプもあったりで、見た目からしてゴージャスなためか、触りたくなられる方が多いようで、実際に首に巻かれて感触を楽しまれてから、お話しに入るケースも多かったです。完成度はかなり高くなっていると思います。

林与のダブルガーゼはドビーではなくジャガード織機を使っています。生産性はすごく落ちてしまうのですが、これにはいくつかの理由があります。リネンダブルガーゼはジャガードで、20年以上前に作ったものがありまして、少し厚ぼったくても感じがよいということで、それを細番手に進化させたのが今期のダブルガーゼです。リネン100番手ものも今後は開発の視野に入れています。

オーガニックリネンも多くリクエストいただいています。アパレル向けのタイプのほかに、エコな仕上げのタイプがあり、普通なら風合い的にどうかなあというエコ仕上げのざらざらしたタイプが人気です。オーガニックリネン糸、捨て耳の出ないシャトル織、無染、無糊、糸道油無、近江の地下水、天日干し、倉庫で寝かせる、そんなエコな世界を林与が作りあげました。実際には、なにがエコなのか、それは線引きの問題でしかありません。大量に安く作るとそれはエコかもしれませんが、それが使い捨ての始まりです。あまり品質にこだわりすぎると捨てない部分ができすぎてエコではありません。エコという概念が使い捨てになることが一番心配だったりもします。
2010年04月24日
今回、林与のブースは、来場者の皆さんの注目度の高いのお隣の高橋織物さんやそのお隣の内藤織布さんと同じ並びで配置していただき、扱うものは違えども天然素材系のオリジナルなものづくりをしているメーカーが3つ並んだということもあって、人通りが多く相乗効果もいただいた結果ではないかと思います。高橋織物さんも内藤織布さんもお客様が途切れることなく大変お忙しくしておられました。初日の午前中だけが会場がさびしかったのですが、そのあとの時間帯というのは、ブース前のお客様の人通りもすごく多く、今回のジャパンクリエーションの活況というのは、上海や北京での熱いと言われる展示会を彷彿させるようなものがあります。

ご挨拶に来てくださった馴染みの皆様とのお話など、お客様がこられて中途半場になってしまったりしたケースも多かったのですが、ものづくりばかりしていて勉強不足なところもこういう展示会で麻業界の方から情報をたくさんいただけました。

最終日には、前回、コラボいただいたCHAOLU LABの平本聡氏もお見えくださり、半年ぶりにお会いしたのですが、業界の新聞ではお名前をよく拝見させていただいていてつい先日のことのように思います。今回の展示会では、10数年ぶりにお会いしたデザイン事務所の先生もブースでお会いすることができ、織物も業界のことも何も知らない掛け出しのころの私にファッションのことを教えてくださった先生でお会いできてうれしかったです。

日ごろ、ものづくりに専念し、ほとんど出張しない私にとっては、ジャパンクリエーションというのは、作ったものを発表する場ですので大事です。今回は、ジャパンクリエーションのご案内状なども、ご送付することもできませんでしたが、また、次回も出展の予定で、そのころには、先染のリネンハンカチがいくつか出来上がっていると思いますので、また、10月13、14、15日の3日間、ぜひ見に来てくださいね。
2010年04月23日
今日はジャパンクリエーション最終日です。今回もたくさんの皆様とお話しできました。これからリネンを取り組みたいのですといわれるところもたくさんあって、普通ではない語れるようなものを探しておられる方が増えてきたのかなあと思います。

今回は、ビンテージアイリッシュリネン超細番手プロジェクトなどのプロモートもあり、リネンハンカチのベースとなる生地も展示させていただきました。興味を持っていただける方というのは非常に多く、リネンや麻の世界に関するお話のきっかけになりました。このプロジェクトは、糸のスペックだけの問題ではないのです。ものの価値観やものづくりへの価値観という昔的な価値観を大事にしたいという思いが含まれています。織物を製造する林与の糸やものづくりを大事にする思いなども組み取っていただけるかと思います。それだけではなく、今の時代に、どこまでのことができるのかということをやってみたい気持ちも含んだプロジェクトなのです。

麻織物の本場といわれる近江の産地の中で出来上がったリネンなのです。近江でなくメイドインジャパンなモノづくりであっても良いと思うのですが、妥協ない物づくりをしたかったのです。職人さんにはシャトル織機を調整繰り返してもらい、日ごろお世話になっている染工場にお願いし、加工場さんにもお願いして、近江湖東産地で出来上がりました。ブースにお越しいただいた皆様に素敵だといってもらえると、ご協力いただいた産地の皆さんの顔が浮かびます。林与は作った布を見ると、布の見た目の善し悪しより作った時の思い出が浮かび上がってくるのです。生地を触っていても、生の糸の状態の感触のイメージやキバタの時のイメージなどと頭の中で比べてたり、目の前にあるものだけの話ではないのです。

このハンカチ用のリネンに関しては、長年見てきたリネン生地のなかでも、林与も納得できる別格クラスの布い仕上がったとおもいます。この展示会の3日間、麻業界やリネン業界の皆さんも、小さな林与が元気にやっている姿を励ましに来てくださいました。滋賀県のファンド補助事業としての認定もいただいたこともあって、活力ある多くの皆様とのお出会いも増え、自分のことだけでなく、産地や日本のものづくりのことを頭の中で整理することができました。単に糸が細いとかビンテージだとかいうだけでなく、今の日本の麻業界の力を出しつくしたい気持ちで、そんな希少な糸を何度もトライアルに掛け、最終的に出来上がった布以外の部分でも、失敗談をたくさん語れるプロジェクトです。ベースができましたので、これからじっくりと色柄も含めてトータル100種類くらいのリネンハンカチコレクションに仕上げようと計画しています。実際にこのプロジェクトに携わってくださっている林与とお付き合いのある数社だけの力ではありません。近江湖東産地というのは麻の知識の宝庫です。林与が今こんなプロジェクトをできるのも麻に関する知識や経験が産地に残されており、それを活用させていただけるからです。

もうひとつ今回のジャパンクリエーションで考えさせられたのが、オーガニックについてです。エコなコンセプトというのは売れるとか売れないとかではなく、エコな気持ちをどう支えて育てていくかだと思いました。工業ベースでの生産に置いて、オーガニックもピュアなものを追求しすぎると、精神は、逆にオーガニックでなくなるというのが実際のところです。完全にオーガニックじゃあないから価値がないみたいな発想では、オーガニックに対する根本的な精神が崩れ去ってしまっています。コットンでもリネンでも根本的に天然繊維で地球には優しいのでそういう部分への評価というものがより大事だと思います。まだ使えるものをリサイクル推進してしまうような本質を忘れたエコでは駄目なような気がするように思いました。

同時に日本の機屋さんのことも…。機屋さんにしても、日本の機屋さんというのはトキが絶滅する前のイメージではないかと思います。トキがいなくなってからトキを繁殖させることに一生懸命になるより、早めにその根本的な原因に目を向けないと駄目だという部分は大事であるということです。今回のジャパンクリエーションでは、出展者数が減ったのですが、来場者の感じというのは前年よりも意欲的ではないかと個人的に感じました。最終日にも、トレンド委員長の井上氏がブースを覗いてくださったときにそのことをお話をしていましたら、ほかの出展者の皆さんも同じことを言っておられるとおっしゃっておられました。
2010年04月22日
今日は、会場の外は、肌寒い雨の一日でした。会場の入り口から入って左手中央に向かうと「林与」の文字が見えなんか、インパクトある感じです。コラボいただきましたデザイナーの坂口氏もお越しいただき、林与の生地をご覧いただいたりお話しできました。コラボいただいたオーガニックリネンのマリエの胸元のボタンは、ヤシの実を削ったオリジナルだそうです。

ジャパンクリエーションの記事のほうでもごらんいただけます。上品で素敵なウェディングドレスだとおもいませんか。フレンチな感じがするのは坂口さんの作品らしいです。レースの下の生成素材がオーガニックリネン100%のナチュラル加工素材です。
http://www.japancreation.com/mailmag/100422_special_03/index.html#index_01

また、今日は、海外ブランドの特別なバイヤーさんをご紹介などもいただき、たくさんの皆さんとお会いできることができました。スタッフもいるのですが、細かいものづくりの説明は一人で対応しているのでお客様が重なるとバタバタです。今日も、リネンや麻全般に関してのお話など多くの方とさせていただきました。

午後4時から10月に行われますインターテキスタイル上海の説明会があり、香港のキャリーさんによる説明で、会場が満席で座れないくらいになっていました。説明会でブースを留守にしている際に、ブースの留守番をスタッフと一緒に頼んでおりました奈良から出張でお越しの方が事務局の方がご挨拶に来られましたと伝言くださったので、ジャパンクリエーションの実行委員長で、カイハラデニムの会長さんですとお話しますと、私以上にその方はカイハラデニムをよくご存知だったので、えーって驚かれてました。上海でお話しさせていただく機会をいただいたのですが、運営のトップの方からしまして本当に献身的な姿勢でのプロモートには頭が下がる思いです。

今日は、帰りがけ出口付近に、JFWの事務局の兼巻さんがおられたので、うちの女性スタッフ2名がインデックスコーナーで一緒に撮影をしてもらいました。鳥みたいな頭をしておられるだけでも個性的なのに、着ておられる服が毎日派手派手で、ビジネスや会議っぽい型ぐるしい雰囲気をぶち壊します。さらに、お人柄が優しいのがアンバランスすぎます。うちの女性スタッフには大人気です。
2010年04月21日
ジャパンクリエーションの初日です。すごくよいお天気で、カリフォルニアのような華やかな気分で、エーデルワイスの音楽が聞こえてきそうな春らしい陽気です。

今回のSS展で感じたことは、昨年がオーガニックコットンの祭典のようなイメージでベージュトーンだったのに比べ、今回は、黒や濃いめの色を使ったダークなカラーがたくさん見受けられるようになってきています。先染めが増えているのも特徴かと思います。

アイリッシュリネンのアイテムなどを他のアイテムの中にごちゃ混ぜに置いておくのですが、ブランドを代表されるような方などは目ざとく見つけてくださり、これがいいですねという話で、ついつい話が長くなってしまします。ジャパンクリエーションのトレンド委員長の井上さんも、いろいろあるストールの中からビンテージアイリッシュリネンの2点をピックアップ、さすがですね。

北京や上海の展示会でお世話になりました香港のメッセの方や北京のチャイナリンクの方なども林与を覚えていてくださっており、林与のような小さな会社が、国際展などクリアできるのも準備くださってる皆さんのおかげだなあと思います。

来ていただいた新規のお客さまとは、滋賀県の湖東産地の伝統的な手もみ加工の話や、アイリッシュリネンのことをお話したり、オーガニックリネンのことをお話したり、林与の織物の歴史の話だったりで、リネンや麻に関しての全般的なお話になるパターンが多かったり、その説明の補強材料としまして展示してある商品やハンガーなどをご覧いただきました。

地元の馴染みの麻関連の方などもお客様が切れた合間などに弊社ブースを訪れてくださり、一日というのが非常に早く流れて行きました。夜は、ホテル近くの中華料理レストラン”青蓮”というところで食べました。本格的な味でおいしく穴場でした。
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