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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2014年11月04日
今日はPTJの出発前の準備ということで、ハンガーなどをつくっていました。リネン超細番手の素材は、リネンの糸がタイトになっていて、ご注文をいただいても簡単に作れますということは言えないことも多いのです。紡績工場に聞いてもどこもが細番手を作る原料の入手が難しいという返事は正直なところだといえます。

今回は、秋冬展ですので、リネンの企画を検討しておられる方というのは、少ないでしょうが、春夏のときには起こしでない皆さんが林与の展示をみてくださることもあろうかと思います。また、現物でストールなどのストックをしているので、そちらを扱われたいお店の方など、来春夏向けまだ間に合います。

アパレル向けも12月から織り始める企画ですと、まだ、これから来春に向けて1月末納めで進行が可能ですので、取り組みされたいアパレル様はご相談下さい。今回も、新しい出会いがあることを楽しみにしています。
2014年11月03日
今日は文化の日で休日。公認会計士の先生がきてくださり、朝から期末決算の調整。別件の契約書などの文面の解釈も教えていただき、ほかに問い合わせたときは違う解釈を教えてもらってつじつまが合わないなあと思って不透明だった部分がクリアになって、動きやすくなった。

明後日からPTJなので、今日は、出荷を昼前から昼過ぎまで行う、その後、商談会で配ってもらうサンプルの準備で、栗東のクロネコ出荷を目指すが、高速道路が混んでいて高速道を断念し、とりあえず下道で出荷し、荷物は午後着を目指す。海外のお客様向けのものなのでサンプル的に一度使ってもらえたらと思う。

布をしっかりと織ったキッチンクロスは、実用性だけでなく、見た目のオブジェ感が非常に美しいと思える。なにも、グラフィックにこだわらなくても、シンプルな布としての存在が美しいと思えるのだ。また、薄い布もストールなどは繊細で美しいが、しっかりと織り込まれたキッチンクロスも存在感があり味がある。

旅行などでバスタオル代わりに使うこともできるので、小さなものでもリネンのキッチンクロスは重宝する。表情のきれいなキッチンクロスはどこにでもあるだろうから、あえて、味のあるナチュラル仕上げのタイプをセレクト。
2014年11月02日
今日は、午後から倉庫に入って在庫調べ、ひとつの倉庫の2階にいろんな生地が20万メートルほどあって、小さな反物もたくさんあるので、たぶん、1万種類以上の布があるだろう。そのほとんどが、麻関連素材。1Fには、昭和30年代から40年代の生地が、何百反かいろいろある。

麻がよいのは、昔の反物ほど今にない風格があることで、いろんな布が残っていることは、今のものづくりの参考になるし、過去につくったものがわかって、自社のものづくりの歴史というものが手に取るように判る。麻織物の本場なので、林与のことなのだが、産地のものづくりの集大成的な資料というだけでなく、戦後日本でどのような麻のものが作られたかの生きた資料でもあったりする。

生地だけでなく、別の倉庫には糸の在庫がこれもまた、昔の糸が残っているので、倉庫の布をつくるのにどんな糸を使ったのかの想像がついたりもするので、私が自社の生地を見ると、私が仕事に携わる前に作られた布でも、どの番手の何の糸でつくったのか、大体想像がつくものだ。

糸のなかには、私が管理していて売れ行きがよくなくなった糸で、最後ようやく先染の柄を糸を使い切るように作って、使い切って幸せだったのに、先代が、なくなったので、また、1トン1000万円ほどかけてつくっちゃった特殊な糸などあって、作ってからはやはりその糸を使った布は売れずまったく使っていないアチャーな糸もあって、よい時代の名残を感じたりする。何十年か仕事していれば、また、使えるときがきっと来るだろうと願う。なかには、手績みの糸も残っていたり、アイリッシュリネンの糸も残っていたり、近江上布のアーカイブや、昔の手機が何十台分も残っていたり、よいものも残っている。

なかなか昔のものづくりを辿ることはできないけど、林与には、近代以降の産地の麻織物の歴史が糸や反物の形で残っていて、今も麻を織り続けているので、そこがいいんじゃあないかなあと、自己満足。たぶん、近江湖東の豊国地域は、愛知秦氏は徐福の流れを汲んでいるといわれ、農耕が盛んで、日本でも有数の豊かな地域であっただけでなく、作られていた織物も一番くらいに繊細なものが織られていたのだろうと推測する。近江湖東地域に特色のある赤苧織物は、細美といわれていたものではなかったろうかと思うのだ。そういう歴史も、織機を産地で動かしていることで、形を変えながらもまだ微かに続いている気もし、機の音が止まったら終わりなのだろうと思う。
2014年11月01日
船便で糸が大阪に届いたが、休みに入ってしまって、乙仲が決定しているのかいないのかすら確認が取れず、たぶん、乙仲は自分で用意する必要があるのだろうと思い。休み明けを待つことにする。

飛行機で糸が届くとそれほど難しくないけど船便で届くと荷物のリリースが複雑。DHLやFEDEXなどの空輸が運賃が高いように思うけれども、船便で掛かる諸経費を考えると国際宅配便のほうが安いことも、船で混載便にするよりも安く済むことも多いだろう。

船便のからくりは船の運賃は無料に近く設定してあり、その分、不透明な請求やいい値的な選択肢のない状態がいろいろと含まれること。船便などの場合は、日本からコントロールできるような方法をとったほうが安く上がるというのは日本の業者さんからも説明を受けて聞いてはいたが、今回は、荷物の出荷が私の確認無しに先になされてしまって言われるがままな形でよくない。

フォームAも、紡績工場の説明だと荷物についているという説明だったが、今日、フォームAが届いた。金曜日のタイミングで乙仲を決めてしまって、乙仲がフォームAが荷物についている説明をして、実際、ついていないで通関すると特恵を受けることができないことになっていただろう。リネン糸の場合は、関税は8%だから、それだけでも数百万円の糸を輸入するときに失敗すると、数十万円は消えてしまう。

実際に通関する人も何に特恵が働くかなどは経験がなければ、通常の通関で関税を払うのが当たり前のように乙仲の人でもやってしまうことが多い。運送会社が2つも3つも間に入っていることもあるので、紡績工場にその辺りを運送会社にうまく伝えて通関してほしいと頼んでもうまくいくことはなかった。失敗することが前提というくらいに思っていないとうまく行くためしはなく、余分な費用を被るのは受け取る側だったりする。

まあ、休み明けも5日6日は東京国際フォーラムでの展示会。4日に乙仲に依頼して、港の倉庫に荷物を預かってもらう形で展示会明けに荷物を受け取ろう。
2014年10月31日
今日は、大津のコラボにファンドの中間報告資料を届ける締め切りの日。準備はしていたつもりだが、最後に確認をすると抜けている資料などがあったりして、どこかに保管しておいたはずだがと思って、探したりして時間が過ぎていく。

結局、夕方4時半の出発で、コラボについたのは6時、担当の方は帰られてしまったかと思いながらも、まだ居られて、報告資料を預かってもらうことができて一安心。

助成金がでるとやれることが何倍にも広がるので、報告書のことさえこなすことができれば、小さな企業にとってはよい方法だと思える。日本の大きな企業でも国の助成的な制度を使って競争力をつけている。大手企業の場合は助成金を自分で受けるだけでなく、商品を買う側が助成金を申請するような形にまで法律をつくってもっていっているので、需要をシフトさせ確実な需要を生み出しロスが少ない。

エコカーにしても、太陽光発電用のソーラーパネルにしても、地デジにしても、LEDにしても、需要を生み出すために買い替えざるおえないような基準や法律からつくってしまうのだから、産業が守られるが、それでよいのかと思うところもある。繊維でも昔のよい時代を過ごした分、厳しい時代になると仕事についていけなくなる。

ソーラーパネルにしても補助金がなくなると国内業者は逃げ出すだろうし、地デジのあとは国産のテレビは壊滅状態、LEDも半永久的に使えるものなら一巡したら産業として終わりだろう。半導体産業もそうだったが、脚光を浴びていたものが一気に消え去る。

日本の繊維もよい時代に円安の影響を受けてつくれば売れる時代を経験してしまったがために、世界中からものが安く手に入るようになって店頭には魅力あるものが安く満ち足りている中で、時代に対応することができず、後戻りができず行き所がないようにすら思える。

自分自身で価値をつくりあげていくためには、モノづくりだけでなく、情報発信というのは非常に大事に思う。麻織物の希少性がどこにあるのかを考えると、産地で織物を織り続けるとことが難しいというパラドックスにあろうかといえる。自分が作るのが一番高くつき、買ったほうが安いという状況で、商売抜きに別の価値観を持たないと続けていくことは難しい世界である。極端な話、それが日本製というより、ものづくりの価値観そのものだろうと思える。実際に作っている人というのは強いもので、つくり続けている限り、やはり、その道の第一人者でいることができるもの。経験なんかは関係がないかもしれないと思うのは、仕事なんて短くてもどれだけ深く携わるか。

何十年も業界にいる人が素材の世界で食べていけないのに、若い世代が普通にしていて経験も積むチャンスが少ない厳しい時代に食べていくのは難しいだろうなあと思える。私自身チャンスがあれば、できる限り、チャンスをつかもうと努力をするけれども、それが苦労のもとだったりして、それでも苦労したことが、次のきっかけになったりもする。織物の仕事、一つ仕事を頼まれると、普通、その仕事に関して、頼まれる人の10倍くらいの時間を使う必要がある。素材というのが重要な要素であるのもそういう部分ではないだろうか。
2014年10月30日
地元の繊維産業の中にも、日本の生活水準が上がっているのでそれにつれて自分たちの境遇も合わせて上がっていかないのはおかしいというようなことを聞くのです。でもそれって自分たちが生み出して行かないとならないのに、昔以上に仕事の量も何分の一になってしまっているのに、自分たちの待遇は上がっていくのが当たり前というのは、どこから来た日本文化なのだろうかと考えていくと、戦後出来上がった年功序列型の影響が大きいのだろうと思えます。

日本の産業というのは一般的に30年くらいで衰退していくものがほとんどで、その原因の一つには終身雇用的と年功序列的な制度で競争力がなくなってしまうということが大きいものです。ひと世代が終わるときに産業が終わってしまうという永続性のない構造はなんとかしないとならないといえます。
2014年10月28日
エボラが世界で猛威を振るっているが、ジャーナリストが取材に行ったら別問題で危ないだろう。行かなければ感染しないのに行って、もし感染して日本にエボラを広めたとしたら、それ自体が大きな事件を引き起こす。

そういう危惧を考えないジャーナリストというか、ジャーナリズムって大丈夫なのかという問題。ジャーナリズムというのは、人の不幸をカネに変えることが多いことは病的。ハゲワシと少女というピューリッツアー賞も狂気を感じる。それを賞賛するあたり。別に自分がすばらしいことをするわけでもないのに、人の不幸に立ち会うことで名声を上げるチャンスを探してしまうというところ。

結局、そのピューリッツアー賞の狂気的な趣味が、別の事件を引き起こしてしまうのが、その写真家の自殺だったんじゃあ、なかろうか。なぜか、そういうのも最初からシナリオに見えていたんじゃなかろうかと思うところもある。その写真家すらもがハゲタカたちの餌食だったりもする。
2014年10月27日
リトアニアの生地の会社からメールが届きました。私のリトアニアのリネン印象は、バルト地域で、唯一のリネン紡績を謳うSiulasがつくる糸が麻番手で50番手までということで、それより細い番手の糸がどこから来ているのかというあたりが私にはよくわからない。PVでリトアニアの企業2社の生地の展示なども見ましたが、繊細な細い糸使いのものがなくホームファブリックに近い印象に思いましたが、それはそれで雰囲気が固有でリトアニアらしい印象でした。日本に伝わるリトアニアリネンのイメージは、色からしてもそういうイメージと違うような気もするのです。

ベルギーのリネン糸と呼ばれる糸も細番手の糸は、中国で紡績されているのも同じような状況だと思えるのです。ベルギーで紡績されるものの特長は、太い番手だったりします。それらの糸は、それはそれで味があって良いとは思います。

紡績というものは非常に現実的なものなので、細い糸を引くことのできる技術水準というものは、紡績工場に固有のものだったりするものです。一般的に細い糸を引くことは難しく、流れる量も少ないので利益を生み出すことは簡単ではないものです。

リネンの150番手などの細番手というのは、カシミヤの比ではない希少さなのですが、織り上がった織物を見てその違いに気がつく人がどれほどあるかということも、流通し難い理由だったりするものです。
2014年10月26日
今日は、中国向けの出荷を一つ午前中に済ませました。中国向けというのは中国国内の料金が低いので、ほとんど国内に送るのと同じ感覚の料金で郵便物などを送ることができるのでありがたい。

中国で買った風邪薬を飲む。強烈な眠気に襲われ起きていることができない。でも仮眠して起きると体調がすこぶるよい感じだ。

中国のローカルなスーパーに行って思ったのが、一般の店員のやる気のなさである。現地の通訳に買いたいものを伝えて、店員にどこにあるのか聞くのだが、知らないという答えが帰ってくる。お客さんもそれほど多いわけでもなく、一日、立っているだけで仕事という感じだ。中には、いろいろと知っているひともいてその人に聞くと何がどこにあるのかわかる。

中国のお店の経営というのも大変だろうと思った。
2014年10月24日
浦東空港のベンチで朝を待つ。スーツケースの中には、スーパーで買った醤油卵が数個ともらったパンなどがあって、食べ物には困らない。朝、コンビニで水を買って、東方航空のチェックインカウンターで、中国で知り合いに頼んで仕入れた握りバサミ100個がX線検査に引っかかり、検査室での荷物検査。

こういうのも慣れっこで、こういうときにはパフォーマンスが大事で、小さなはさみを取り出して、小さなハサミで安全ですということを女性の検査官にPR。大丈夫ということになり、予定通りの登場時刻に飛行機にボーディング。MUとは相性が悪いので、何事もないことが不思議だが。

やはり、飛行機に乗って、出発予定時刻の9時30分を過ぎても出発せずに、1時間、2時間、なんと3時間。飛行機に乗ったまま待機の状態が続いて、ほんとうならもう名古屋についている時間。これには何か理由があるはず、やはり、大量の新聞が乗り込んできて、頭上のスペースに収納される。名古屋発の便内で配る中国の夕刊紙が飛行機に届くのが遅れて3時間またされた気配。

飛行機で旅するときはこのくらい寛容になっていないと飛行機の乗務員がぴりぴりしていると大事故のもと。以前も、MUは朝の一番早い大阪行きの便が2時間ほど遅れたが、推測すると同じような理由だろう。浦東発の朝の早い時間のMUは出来る限り避けたほうがよいというのは正解だと思う。

名古屋から車で高速を走って会社に戻ると夕方6時半。もう上海にいたことが遠い昔のような感覚。
2014年10月23日
今日は最終日、最終日なのでお客さんが少ないかと思いきや、案外たくさん来て下さって、着分などの注文も入って細かく話し込んだりしたので、待っているほかのお客さんが詰まって、しまわないといけないのに対応がかなり難しい状況。忙しいときに余計に忙しくなるという良いことなのだが困った状況。片付け途中も、ブースの中にお客さんが入ってこられ片付けているものをもうちょっと観たいといわれる。空港に行くとフライトに間に合わず、東京行きは今晩あるけど名古屋行きはないということで、翌朝の早い時間の飛行機に変更してもらう。

空港でメールや出来ていない資料の整理などを行って朝まで待つことに。どうも、中国でワイファイでメールしていると、届かないことも多く、また、時間差で届くことも多い。コンピュータでは送ったことになっていても、相手にメールが届かなかったという警告メールが届く。

ミラノウニカに続いて今回のインテキ上海では、細番手リネンに近江上布プリント柄を配した林与ジャパンプロジェクトが本格的に始動。まだ、量産への壁がいろいろとあったりはするが、いろいろと理解を得ながら話を進めていける相手との取り組みを気づいていくべきだろう。

注意しないとならないのはストール用の生地とアパレル用の生地との使い分けをしっかりと認識してもらうことで、両方の展示をして、薄いものが必要といわれると薄いものを提案し、しっかりとしたものが必要といわれるとしっかりとしたものを提案できるように考える。ただし、両方とも細番手でもストール用生地のほうが密度が低く、柔らかいので、案外チョイスは多い。

そこで、ストール生地だとアパレルに使うとスリップするなどの説明をするのだが、そういうのが不要であるという方もおられる。が、もし、その辺りに理解がないと後で大きな問題になるので、念には念を入れて、その辺りを説明。とりあえず、今日いただいた注文なども、海外案件ということで振込みを確認してからの入金ということで対応をはじめたい。
2014年10月22日
今日も朝11時くらいから午後4時まえくらいまでは盛況でした。日本の麻関連の何社かの社長さんがブースに来て下さり、お話をできたなどもあった一日でした。日本の方の日本からのインテキ訪問なんかもだんだんと復活しているのを感じます。

午後5時にはお客さんも少なくなったので、展示会全体も足早の切り上げモード、夜は、またホテル周辺まで戻って、また新しいレストランを捜して夕食。食事が来る間に、明日の会社訪問予定のための交通手段や展示会荷物の詰まったスーツケースをどこに預けるかなど検討。

インターストッフ香港が終わることになり、インテキ北京も上海に移行され、インテキ上海スプリングエディションが、ホンチャオ空港の近くのより大きな会場で今のインテキ上海の2倍の規模で開催されるというような情報も教えていただいて超大規模化の兆し。
2014年10月21日
今日は、朝ごはんを、外のお店で食べていると、ちょっとしたトラブルがあって30分送れてタクシーで会場入り。今日は始めお客さんがほんと少なくどうしたことなのだろうかと思ったけれども、午後11時ころから午後4時くらいまでは、林与のブースにお客さんが2組3組くらいがずっといて下さるような鮨詰め状態が続き盛況でした。

壁に展示している非売のオリジナルの近江上布も、美術館状態で、ブースに来られたお客さんが一枚一枚めくってみて下さっていました。何十人もの方に、これは何ですかと聞かれて、昔の日本の着物の生地ですという説明。多くの外国の方が近江上布に興味を持ってくださるというのはありがたいこと。日本の田舎の消えかかっているものづくりが、世界では絶賛されるというのもパラドックス。

今のものづくりにしても、自分自身で発信しなければ、お客さんもほかとは区別がつかないだろう。私自身お客さんの顔を覚えて仕事をしたいと思っているので、何回か観ていただいて相手にも顔を覚えてもらって仕事になっていけば嬉しいと思う。

全体として印象が、中国国内の物価が非常に上がっていて、10年前は10倍の価格差が、半分くらいにまで迫ってきていて、最初、インテキ上海に出たときには何百メートルのバルクで1mが$20から$30の麻生地というのはほとんどの皆さんが高すぎて驚かれていたのだけれども今は普通に見てもらえる。数年でいろいろと変わってくるものだ。
2014年10月20日
今日は、初日。遅れることなくブースに到着。最初のうちは入場者は登録などが必要なのでさすがにブースに来る人は少ない。今年の印象は、中国国内のバイヤーさんが多いということ。今までは、国内にお店がないというとあきらめられる方が多かったのだが、今は、海外から直接でも買いたいと思われるところも多くなってきている気がする。

特に、今までは、有名ブランドを背負っておられる中国企業が多かったが、今年は、広州、深圳、北京の自分自身で縫製をする服飾メーカーが多い気がする。実際に買って使いたいという思いが伝わってくるバイヤーさんが多くいてくださるような気がする。

毎年、弊社のブースに来て下さり、ほとんどは中国の通訳に対応をしてもらっているが、最後に、私に英語で話しかけてくださる中国のアパレルメーカーの方も多い。中国のアパレルメーカーの方というのは30代くらいまでの私よりもお若い方が多く、案外、勇気のいることだろうに、みなさん、普通にこなしておられる。

たぶん、会社に持ち帰って、権限のある人と相談するというケースが多いのだろうが、新しい相手と取り組んでいくということの会社の中の道筋を切り開いていくということをできる人ばかりなのはすごいことではないのかと思う。そういう場を国が用意しているのがインテキ上海なのかもしれないと思えたり。

中国というのは人が多いのに労力を節約する大量生産型。日本は人が少ないのに労力を要する小ロット生産型。資源のあるないだけでなく、物価ってそういうところから開いていく。
2014年10月19日
徹夜モードで、展示会出発の準備を行って出発。ハンドキャリーする展示会の荷物がスーツケース2つ分あるので、チケットを取るときに中国南方航空を選んで中部国際空港からの出発。家を朝6時前に出て8時半過ぎに空港に車で到着。東横インの駐車場は一日800円なので東横インのコインパーキングに泊めてみる。もっとよい方法を以前教えてもらったのが、空港の島の外にある一日700円の駐車場など、実際空港に渡らないので往復の橋を渡るお金も1000円節約。

なぜ、飛行機に乗るためにわざわざ島にして橋を渡るだけでお金を取ろうとするのかという馬鹿らしさが、関空やセントレアの不人気を生み出してしまって、お客さんがテーマパークにくるかのような感覚で料金を取ろうとするところ不思議に思う。島国であることを思い出す。昔、川を渡るのに、渡し舟や橋のの料金がかかった江戸時代の感覚が今も日本の行政がらみのプロジェクトには残っているのだろう。

小さな国というのはコンパクトな分、便利でないと意味がないのに、小さいのに不便なものを新しくつくるときにもやってしまうあたりどうしようもないだろう。公共サービスなら、本来は利用者のためを考えて空港がつくられるべきだろうし、兆単位のお金も動いてつくられ失敗すると国や県や利用者が肩代わりしたりしないといけないことも考えると、運営者の既得権益だけを考えて、島のなかにまた不便な島をつくって使わせるようなシステムをつくるのはもうやめて、当たり前に誰もが便利に使えるようなシステムをつくるべきではないだろうか。

空港について、今回は予約し忘れてあきらめた、海外WIFIも、当日申し込みで調達できて、留守にする日本との連絡もできそう。一日670円で5日借りて、トータル3350円というレンタル料は手ごろで、携帯電話で国際電話1回するくらいの金額。国際電話なんかも弱みに付け込んで高額な気がする。怖いのは、携帯電話をもって海外にいくときに設定のミスだけでパケット通信で高額の請求がくるという実話。電話会社も無理と罠をつくって設けているような気もして、料金を管理するのが電話会社なら正しい利用料が常に利用者に見えるようにするべきではないのか。

上海浦東空港に着いて、地下鉄で会場まで移動する。自分で動いたほうがリスクは少ない。地下鉄は安全だし非常にうまく機能しているように思える。乗り間違えたとしても戻ればいいだけで気にすることはない。大きな荷物をもっているのでエレベータを使いたいが、通訳の人に効くとエレベーターは一般のものは使っては駄目のようだ。

会場について、ブースの準備。通訳の方とも無事会えた。皆さんに指摘いただいたのが、ハンガーラックの高さが低すぎること。結局10cm高くしてもらって130cmでよい感じになった。ジャパンパビリオン主催の皆さんも少しでもよく見えるように最大限の努力をしてくださるのでありがたい。

ホテルにチェックインして、そのあと夕飯を食べるついでに、スーパーでハンガーフックなどを買い物する。夕飯も、お腹一杯食べた。数日ほとんど寝ていない犬疲れたみたいな状態、ようやくゆっくり眠ることができる。
2014年10月17日
今日は、布の縫製を行う。正しいものをつくることの前に、再現性のある手順の確保が必要で、手順の確保に3時間ほど掛ける。そのあと一つ一つ正しいものをつくっていく。それなりに正しい寸法に仕上がって満足。

上海出発も近づいてきて、冊子の印刷も行いながら、留守の間に仕事できるように、織機の調整などを行う。織機の調整などもじっくりとやればそれほど難しいことではないのだが、片手間にやっていくには難しいところもある。それまで、調子よく動いていたものが調子が悪くなったということで、一番その原因に近そうなところから触っていくのだが、時折、糸の通し方が正しくないというような想定外の初歩的なミスを作業しているものがやっていることが調子が崩れた原因だったりすることも多い。

直さないといけないのは、機械ではなく、作業している人間の確認不足な体質なところだったりする。また、全体的に新しいものをつくるのが難しいなあと感じるときには、作業しているものが仕事を軽く考えていたりすることが要因となったりすることが多い。普通に仕事をして普通のものをつくっていて売れていけばよいけど、普通のものが有り余っている今の時代なので、仕事を続けていくためには普通以上の力をもって仕事をしていかないと当たり前に無理だろうと思う。

こういう試作もそれほど難しいことではないのだが、こういうのもなかなかできる人がいなくなってしまっているというのは日本の悲しい現実だろう。
2014年10月16日
今日は展示会を拝見するために東京に向かう。展示会を拝見した後、六本木のお店に伺い、ストールの案件を打ち合わせ。来季に向けての話が進みそう。

東京に1日の予定が、夜は仕事の方と食事することにして、明日帰ることになった。
2014年10月15日
今日は、公認会計士の先生に来てもらって、決算の準備。納品が10月になった案件がいくつかあって、心配をしていたところでしたが、売り上げなど集計してみると予定通りの辺りに着地出来ていて一安心。

新しいモノづくりをしていると、見本とかですごく費用がかさんでいたりするので、それを投資と位置づけてはいるけれども、単に、費用で終わることも多いので、ものづくりするからにはお客さんに満足してもらうだけでなく、自分自身が満足するようなところも目指したい。

一つの新しいモノづくりをするときに、二つの別の満足を求めることがある。お客様がほしいもの、それと別に自分が作りたいもの。自分がつくりたいものがあるという辺りが、林与自身もまだ救いだろうと思う。実際、時間に追われていたり、ほかの制約で、つくりたいと思っているものの何十分の一くらいしか出来ていない。目の前にあることからこつこつとやっていくしかないとういうのも現実で、それができないといくらやりたいことがあってできたとしてもまぐれでしかなく、次は失敗するだろう。

2014年10月14日
インターテキスタイル上海まで1週間と迫り、通訳の手配も無事完了。いつも思うのがジャパンクリエーションの展示会に最初に出展したときのこと。仕事というよりはお客さんと話をするのが楽しかった。高いものは売れないといわれた価格破壊の真っ只中に、最高級のものを提案したいと思ったので見せ所はあったろうと思うし、林与としてのものづくりの方向性を曲げず、特徴を濃くしていったことは今もよかったと思っている。

展示会に出たことで、たくさん出展しておられる中、自社のスタイルがどんどんと固まっていったと思う。小さい会社なので濃くないと駄目だと強く思った。最初は始めての方ばかりだったが、今は、馴染みの方が半分くらいで、その会場に行けば一年に一度だけ会える人も多い。

出展しておられる皆さんとも顔見知りになって親切にしていただくことも多い。お話を聞いていると、どこもが特徴のある新しいことに前向きに取り組まれているというところ。ストーリーや顔が見えるようなものづくりが評価される流れにあるのだろうと思う。ものづくりしているとはちゃめちゃな話も多く、機械が当たり前につくるような無味乾燥な世界じゃないので面白いのだと思う。
2014年10月13日
昨晩は、切れて切れて調子の良くない本麻の捨て耳を徹底的に直してみる。休みなども挟みながら3時間ほど格闘するとようやく何事もなかったかのように調子よく動き出す。自分で修理をしてみると修理のポイントが分かるのだが、こういうのは実際にやって慣れる類のものだろう。

4本目のサンプルも繋ぎ終えた。準備を他のものがやって繋ぎ始めたがギブアップ、私もタイイングマシンで繋ごうとするが、糸がまっすぐに揃っておらず、でも、柄と柄をあわせて繋げばよいので、それほど迷わずに2時間くらいで繋ぎ終わる。この連休でできるかぎり遅れを取り戻したい。

ジャパンテキスタイルコンテスト2014のお知らせが届いた。興味のあられる皆様は、http://www.fdc138.com/jtc/ をご覧ください。


ジャパン・テキスタイル・コンテスト2014


作品受付
期間:平成26年10月27日(月)~11月14日(金)

審査会
日程:平成26年12月8日(月)・9日(水)

特別企画
審査会前後に、一般の部応募作品を(一社)日本アパレル・ファッション産業協会のアパレル・デザイナー等へ公開し、ビジネスへの強化を目指します。
更には、コラボ企画として、デザイナー自ら選んだ応募作品を使用してプロモーション用衣装を製作します。
(事前に応募者に対して本企画への参加意思を確認します。)

賞の発表
・一般の部のウール賞・入選、学生の部の各賞は審査会終了時に発表
・一般の部のグランプリ・準グランプリ・優秀賞はグランプリノミネート作品として審査会終了時に発表
http://www.fdc138.com/jtc/index.html
・グランプリ以下各賞はセレモニーにて発表

セレモニー
日時:平成27年2月4日(水)10:00-
(総合展「THE 尾州」オープニングセレモニー後)
場所:一宮市総合体育館(愛知県一宮市)
内容:
グランプリ以下各賞の発表
学生の部を含めた受賞者の表彰
審査員、受賞者をはじめ関係者による懇親会

優秀作品展
会期:平成27年2月4日(水)~6日(金)
場所:一宮市総合体育館
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