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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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リネン日記
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2014年10月15日
今日は、公認会計士の先生に来てもらって、決算の準備。納品が10月になった案件がいくつかあって、心配をしていたところでしたが、売り上げなど集計してみると予定通りの辺りに着地出来ていて一安心。

新しいモノづくりをしていると、見本とかですごく費用がかさんでいたりするので、それを投資と位置づけてはいるけれども、単に、費用で終わることも多いので、ものづくりするからにはお客さんに満足してもらうだけでなく、自分自身が満足するようなところも目指したい。

一つの新しいモノづくりをするときに、二つの別の満足を求めることがある。お客様がほしいもの、それと別に自分が作りたいもの。自分がつくりたいものがあるという辺りが、林与自身もまだ救いだろうと思う。実際、時間に追われていたり、ほかの制約で、つくりたいと思っているものの何十分の一くらいしか出来ていない。目の前にあることからこつこつとやっていくしかないとういうのも現実で、それができないといくらやりたいことがあってできたとしてもまぐれでしかなく、次は失敗するだろう。

2014年10月14日
インターテキスタイル上海まで1週間と迫り、通訳の手配も無事完了。いつも思うのがジャパンクリエーションの展示会に最初に出展したときのこと。仕事というよりはお客さんと話をするのが楽しかった。高いものは売れないといわれた価格破壊の真っ只中に、最高級のものを提案したいと思ったので見せ所はあったろうと思うし、林与としてのものづくりの方向性を曲げず、特徴を濃くしていったことは今もよかったと思っている。

展示会に出たことで、たくさん出展しておられる中、自社のスタイルがどんどんと固まっていったと思う。小さい会社なので濃くないと駄目だと強く思った。最初は始めての方ばかりだったが、今は、馴染みの方が半分くらいで、その会場に行けば一年に一度だけ会える人も多い。

出展しておられる皆さんとも顔見知りになって親切にしていただくことも多い。お話を聞いていると、どこもが特徴のある新しいことに前向きに取り組まれているというところ。ストーリーや顔が見えるようなものづくりが評価される流れにあるのだろうと思う。ものづくりしているとはちゃめちゃな話も多く、機械が当たり前につくるような無味乾燥な世界じゃないので面白いのだと思う。
2014年10月13日
昨晩は、切れて切れて調子の良くない本麻の捨て耳を徹底的に直してみる。休みなども挟みながら3時間ほど格闘するとようやく何事もなかったかのように調子よく動き出す。自分で修理をしてみると修理のポイントが分かるのだが、こういうのは実際にやって慣れる類のものだろう。

4本目のサンプルも繋ぎ終えた。準備を他のものがやって繋ぎ始めたがギブアップ、私もタイイングマシンで繋ごうとするが、糸がまっすぐに揃っておらず、でも、柄と柄をあわせて繋げばよいので、それほど迷わずに2時間くらいで繋ぎ終わる。この連休でできるかぎり遅れを取り戻したい。

ジャパンテキスタイルコンテスト2014のお知らせが届いた。興味のあられる皆様は、http://www.fdc138.com/jtc/ をご覧ください。


ジャパン・テキスタイル・コンテスト2014


作品受付
期間:平成26年10月27日(月)~11月14日(金)

審査会
日程:平成26年12月8日(月)・9日(水)

特別企画
審査会前後に、一般の部応募作品を(一社)日本アパレル・ファッション産業協会のアパレル・デザイナー等へ公開し、ビジネスへの強化を目指します。
更には、コラボ企画として、デザイナー自ら選んだ応募作品を使用してプロモーション用衣装を製作します。
(事前に応募者に対して本企画への参加意思を確認します。)

賞の発表
・一般の部のウール賞・入選、学生の部の各賞は審査会終了時に発表
・一般の部のグランプリ・準グランプリ・優秀賞はグランプリノミネート作品として審査会終了時に発表
http://www.fdc138.com/jtc/index.html
・グランプリ以下各賞はセレモニーにて発表

セレモニー
日時:平成27年2月4日(水)10:00-
(総合展「THE 尾州」オープニングセレモニー後)
場所:一宮市総合体育館(愛知県一宮市)
内容:
グランプリ以下各賞の発表
学生の部を含めた受賞者の表彰
審査員、受賞者をはじめ関係者による懇親会

優秀作品展
会期:平成27年2月4日(水)~6日(金)
場所:一宮市総合体育館
2014年10月12日
米原の文化産業会館で、13日に予定されていました「近江の祭」は台風接近のために中止というお知らせをいただきました。どの規模の台風になるのか判らない状況で子供さんもたくさん参加する行事なので仕方のないことなのだろうと思います。

昔、台風で神社の何十年もの杉の木が10本ほど根こそぎ抜けてしまって倒れたのを見て、朝に傍を通ったときに、地獄絵のような風景を見て自然の偉大さを再認識したことがあります。人の作り上げる地獄絵もすごいもので、伊吹山のセメント開発で山の片側が絶壁状にそぎ取られたのを見たときも人の欲の怖さは自然よりも勝るものかと思ったり。

自然と戦おうとすると自然の厳しさが人類に降りかかる。欲にまみれてどこまでも進もうとすると、戦争もそうだが、原発事故などの大惨事は常に起こりやすい。自然や違いを受け入れ我慢する中に秩序が存在するのであって欲をどこまでも広げようとすると取り合いになるだけで本来の姿を見失う。

たとえば仕事にしてもビジネスとして成り立つとかよりも、仕事としての働くという基本の形があるかどうかが本来大事だろうと思う。最初からそれを否定するような判断をしてしまう方というのが多いのだがそういう基本がないと長くは続かないんじゃあないだろうか。
2014年10月11日
今日は、半年ぶりくらいにだろうか、八日市の王将へ行った。入り口に値上げのお知らせが貼ってあって、これがちょっと前にネットで見た値上げのことなのだろうなあと感じる。餃子が消費税込236円とか微妙な値段に上がっている。

この物価上昇もアベノミクスの賜物で、国内の国内向け製造業者も国内の消費者も恩恵を受けるわけではない。基本、消費税を払わなくて住み、逆に供託分を手中にすることができる輸出業関連企業が恩恵を受けるのがアベノミクスの特徴。税の分担の不公平で経済の活性化というのも、法律の抜け穴を使わないと企業も生き残れない状態だということだろう。

さておき、天津飯の大と餃子、10代のころから好みの組み合わせというのは変わらない。久しぶりに食べたがおいしかった。食べ物を食べておいしいと思えるのは健康な証拠だろう。1週間ほど前まで、左膝が痛かったがそれが直っていて普通に歩けるようになった。無理やりリハビリのパターンと脚を休める両方のパターンでは、今回は脚を休めることが痛みの回復に繋がったといえる。休めている間に、中の水か何かが引いたのだろうか。

勘定をするときにレジの前で並ぶと向こう側に10人ほどの学生さんたち、相手にお先にと譲ると相手もこちらにお先にどうぞと譲ってくれる。ものごとというのは不思議で、このような些細なことでも、期待通りに双方が動くとどちらも揉めることはない。

最近も国際的なスポーツの大会で、フェアに思えない判定で揉めたのをニュースで見たが。仕事の世界ではルールがあるようで力関係ですべてが決まるということがほとんど。せめてスポーツの世界の判定は正しくあってほしいと願うが、国際的なスポーツが賭け事の対象になって、一つの勝ち負けで何億円ものお金が裏で動いて、審判が買収されていることもあるだろう。ノーベル賞にしても政治的な意図が見えすぎてこれでよいのだろうかと感じることも多く。敵か味方か見たいな話や、儲かるか儲からんかに近いところの話ばかりに思う。
2014年10月10日
徹夜モードで朝まで糸を繋いだり織り上がりを朝取りに来てもらって、午後からは大阪よりお客様。少し寒くなって店頭の売れ行きは先週くらいからよい感じとか。売り場のこともよくご存知で、いろいろと教えていただく。

お客様が終わった後、休憩しようと思ったら、今日出荷予定の20mが、下ろして計ると10mしか織れていない。慌てて、最終の出荷に間に合わせようと夕方から、もう10m織る。休み明けにはストールの納期も待っている。

今は展示会のシーズンなのだろう、いろいろなお客様から展示会のお知らせをいただく。上海の展示会と日程が重なってしまっていることが多く、はじめから見させていただくことは難しく、残念である。16日は東京に行くことが決まった。東京の店頭なども時間があれば眺めてみたい。

13日に予定されている米原の文化産業交流会館でのロビー展示、台風が強く接近すると中止になるかもしれないという連絡があった。林与自身は、それほど特別な用意というわけではないので影響は少ないが、これを目指して練習されてきた出演の皆さんにとっては心配な状況だろう。晴れてほしいものだ。

夜は織機の修理、いつも戦っているレピアの捨て耳のカラミ枠の調整。カラミ枠が磨り減って、上下しにくくなっていて、根本的な対策が必要。外して交換したいが交換する部品すらも手に入らない、これが大変なのだ。
2014年10月09日
ミラノウニカでイタリアから国内発送した着分が行くへ不明になって、今日、FEDEXにて再出荷。荷物とサンプルとがごっちゃになると荷物がまた、途中で止められてしまう可能性があるので、荷物は荷物。サンプルはサンプルで出荷。

EMSもなにやらインボイスとは別途に今回から新しいフォームの記入が必要ということが調べて判ったが、それが今まで届かなかった原因なのか?イタリアの展示会では、多くの皆さんの名刺にタックスコードが記載されていて、やはり、タックスコードは必須のようだ。

FEDEXで送ったので、なにか問題があってもFEDEXがそれなりに対応はしてくれるのを期待。今回は無事に届きますように。草津の営業所まで高速道路に乗って、雨が強くふる中、疲れ切って会社に戻る。少し、休憩して、夜、仕事。縦つなぎの残っているのを繋ぐために柄崩れしないように、柄の本数を数えて、糸に印をつける。

繋いでいくとやはり途中で、正しく繋げなくなって、その目印を元に、大きくは正しい状態で繋ぎ終えた。送ってから細かい柄崩れを補正する。
2014年10月08日
今日は、試織の織機の立ち上げ、縦を用意してから、最終的なストールの規格のものが織れるように、職人さんにヒガエやシリンダを設定してもらい。細部を私が微調整して、お客さんの思っているサイズに仕上げていく。

織り上がったものが最終ではないので、これから加工という工程を経るのを考慮しながらお客さんの思っているようなストールの生機として仕上げていく、私自身、自分のリスクでものづくりすることが多いので、一回やり直すときのダメージというものは大きいのはよくわかるので、自分なりにお客さんのイメージに近いものを渡したいと思っている。

自分自身の中に、何がOKで何がアウトなのかという基準がないとこの作業は難しい。そこそこよいものが出来たとしても、違うセカンドベストなものももしかするとそちらのほうがよいかもしれないので試して見たりすると、設定を1から2にして、また1に戻すような作業が必要となってくる。大体、仕事するときは、このような無駄な仕事をするので、お客さんがこうなりませんかといわれたときにはすでにそれを経験しているので、問題点を正しく即答できる。

即答できるだけでなく、実際にそのテスト作業を当たり前にできることが大事で、そのテスト作業を出来ない職人というのは面倒くさがりだったりして、頭から否定して見落としなんかも多いものだ。実際やってみると答えが想像と違うことも多い。
2014年10月05日
つなぐ通信VOL7が届きました。まるごとクールジャパンという特集で、クールジャパン機構の太田伸之氏、アーティスト天野喜孝氏、手仕事フォーラム久野恵一氏のインタビューがあります。ファッション業界の皆様もぜひお読み下さい。ウェブでもご覧いただけます。
http://tsunagu-t.com/pc/backnumber/vol07/index.html#page=1

先日はイタリアにも参りましたが、イタリアの人の気質を見ていますと、日本人のようなバイオーダー対応は難しいだろうなあと実感したりするのです。すべてが現物商売的な部分があって、ずばりのものをすぐにというストック商売のイメージ。

よく聞くのがヨーロッパのプリント生地が気に入ったけど、一箇所色を変えてほしいところがあって、この色を変えられないかというと、「できない」という答え。何千メーターと作って、それを販売する形なので個別オーダーには対応できないという限界があったりするのだろう。一方で、それはテキスタイルメーカーの自社開発の布であるという強みを守り、類似品を排除できるメリットもあろうかとは思う。

イタリアではバカンスが1ヶ月とかあるそうで、その間は仕事はとまってしまうそうで、逆にそれが一年を掛けての商品開発サイクルを維持することに繋がっているのかもしれないと思ったり。

イタリア型だとメーカー主導で、生産はシンプルとなるが、売れ残るリスクをメーカー自身が回避しないとならない。でも、日本とイタリアの機屋、どちらが廃業が多いかと考えると、切り詰めて個別対応してきた日本の機屋にもうなすすべがなく、機屋の次の世代がないのが現状だろう。
2014年10月04日
今日は、RBTさんの展示会の案内が届いた。上海の展示会と重なってしまって、お邪魔できないのが残念だが、案内と一緒に入っていたコレクションの冊子を眺めると弊社で織ったリネン生地にプリントが施されたアイテムをいろいろと使っていただいている。パンツなどにお使いいただいてあってリネンだけに履き心地もよいものだろうと想像。また、店頭に並ぶときに実物を拝見したいと思う。

ファッション系の学校を出られたデザイナーさんというのは、サーファスデザインが強いのがポイントかとも思う。今の時代はコンピュータで絵を描いて、そのままに近い状態が生地の上にもプリントされる。

東氏は、別件では、7mのパネル柄をインクジェットでつくられて作品にもされていて、それを思うに、デザイン云々の話だけでなく、費用や労力というものを考えると超え難い壁を越えられていて本気度が伝わる。また、オーガニックコットンのプロジェクトを手がけるなど、繊維業界全体のスキームで捉える目線を持っておられるので、今度は織りにも挑戦してほしいです。

365コットンというオーガニックコットンのプロジェクトでは、ボランティア参加者を募集されているので、関西在住の学生さんなどは、早いうちに苦行の部分を経験できるチャンスではないだろうかと思う。探すではなく、自分で育てるという部分が、必要なんじゃあないだろうかと思うことが多いものだ。
2014年10月03日
今日は朝から出荷前の検反、検長作業。こういう作業も、織物の基本作業の一つ。織ったものが自分の織った反物を確認することができないという状態というのは一番危ない状態で、織る仕事すら任せられないという状態につながる。

インドに行ったときに、服一着を作れる人を単能工に変えるのが大変だという工場長の話を聞いて、それがインドでの成功の秘訣であると思った。日本がインドの手法と似ているどうなるのか、確実にインドに負けるであろう。日本では多能工の職人を生み出さねば意味がないという結論になる。これは一国の文化を要する方向性。ものづくりの一からを分かるだけでなく、実際に作業できる人が必要なのだが、日本の現場では、そういう人って本当に少ない。

何年もの積み重ねよりも、新しいことをその場で吸収し実践する力がなければならないので、経験が邪魔をすることが多い。経験の長い職人というのは経験が邪魔をして、新しいものをつくろうとするとできないという話から始まる。仕事で食べていくには越えないといけない壁をいつまでも越えないみたいなあたりが、産業の衰退と大きく関係しているように思うのだ。
2014年10月02日
今日は、午後工場に入った現場のものが、機械が焼けて火事の匂いがするというので慌てて工場に入るが、どこから匂いがしているのかわからない。今日は使っていない織機のあたりが非常に匂いがきついので、もしかすると、電気の配線が内部で燃えていたりするのではないかと心配になる。30分ほど工場を調べても原因がわからないので、保安協会に電話して来てもらう。

私は彦根で用事で出かけたが、留守の間に、保安協会の人が来てくれて、原因が、点灯していない蛍光灯の傘の基盤が熱をもって燃えたことにあるということで応急処置をしてもらって、様子を見ることに。会社に戻って、仕事を通常のようにするが、異臭がすることはない。原因は蛍光灯の傘にあったようだ。もう、26年使い続けているので寿命なのかも知れない。
2014年10月01日
10月は衣替の季節なのだが、まだ、自動販売機はCOLDばっかり。アイスコーヒーも飲めないことはないけれども、夏でもHOT派なので、HOTコーヒーがないのは寂しい限り。

HOTがないわけではない。この夏など轢きたてのコーヒーがコンビニでヒットしたが、いつの日か私もあのカウンターの上のコーヒーメーカーのコーヒーを飲むことになるのだろうか。セルフサービスで無料でもよいんじゃあないかみたいなものをよく販売を成り立たせるまでにしたものだと思う。

あの目立つマシーンを使うことで目立てる心理を駆り立てたことが、購買に繋がっているのではなかろうかとも思う。中年のおっちゃんの自己主張の道具なのかもしれない。
2014年09月30日
小春日和とでもいいますか、暖かな一日。空気が透き通っているような気がして、外にいたい気持ちなのですが、工場のなかの仕事に追われます。

ジャガードの横糸の調子が悪いので、レピアヘッドを修理したり、カッターを調整したりするも駄目。ほかの数箇所の調整もしても直らないので、結論は、糸。糸のチーズを同じロットながら交換すると、調子よく織れはじめる。この糸にしても国産の最高クラスを謳うラミー糸なのだがそれでも今はそんなもの。これも初めての経験でなく同じロットでもチーズの交換すると問題なく織れるというのはこの数年で数回目の経験。国産糸の危機を感じる。

まあ天然繊維、不安定なこともあろう、丁寧に織ってあげるしかない。高い糸に昔ほどの価値はなくなってしまっているのは残念なこと。こういう当たり外れが当たり前になりはじめるというのも人という要素が大きいのではないかと思う。
2014年09月29日
小さなループが時々出る。この問題解決する方法の一つを試みるが解決できない。二番目の解決方法を確かめる。ほかに気になるところを数箇所調整して、問題のない状態に収まって織物が織れ出す。原因もわからずに解決してしまうと逆にすごく不安である。

普通の企画の織物ならこの問題は出ないが一杯一杯に織っておる織物で、糸も特別なので問題が置きやすい。心配なのは納期、この織機はうまく調整できたが、台数を増やしたときに同じような規格で織れるだろうか。

一台の織機をひたすら動かすという方法しかないのだろうか。それでも調子がよければそのほうが早く綺麗に織物が織り上がる。

10月も終わりに上海での展示会、この数年は手一杯にいつも仕事をいただきながら、少しの挑戦のつもりで展示会に出て作ったものをご覧いただく。最近は春ものが2月はもちろん、12月くらいから出始める流れ、11月、12月には縫製がなされ、店頭に並び始め6月には夏物も終わりを迎える。
2014年09月28日
不思議なことにずーっと調子よく織っていた台で、厚織の布がだぶる問題が発生。いろいろなところを再調整するが、なかなかダブって織れないので困った。気がついたのが、テンプルの角度が両方とも変わってしまっていて機能していない。これではテンプルがテンプルとしての機能を果たしていないので、だぶるのも仕方ない。

今日は、午前中、近くの機屋さんへいって織機を見せてもらう。織っているものが、今の林与のものとはまったく違う世界で、林与でいうと50年前の世界がそこにはまだある。社長のお話を聞いていると堅実極まりない経営で、和装の世界が縮小する流れの中でも生き残られたのには大きな理由があるのがわかる。

大事に大事に守ってこられた織機たち、織機の癖なども織機の上に貼られたメモに書き留められ、完璧に調整をしてもまだ織るのが難しい織物であるということが分かる。難しい織物で低速なので非常に地道な仕事、でも、その世界が途絶えるともう復活はないだろうと思える。

織物の問題点などを聞いていても、私が普段苦戦している問題と共通の問題を問題としてみておられるぎりぎりに挑んでおられる機屋さんそのものなのだが、先代の世代の方で今も朝の6時半から織機を動かしておられるというのを聞いて、私はまだ若いのだからそれ以上のことをやらねば超えられないだろうと思った。

いろいろな先生方の経営に関する講演会があるけれども、経営における成功の定義すらもが微妙なことが多い。業界で生き残ることよりも業界を支えることを視点におくような経営が理想ではないのだろうか。
2014年09月27日
イタリアから帰ったときに、京都のはるか乗換えで、4分しかなく、スーツケースを2つ持ってダッシュ。それ以来、右脚の腰の下に痛みを伴う違和感が続いていた。今日、ビームを持ち上げたら、今度は左脚のひざに負担が掛かって、痛み、歩くのも痛い。

が、右腰の痛みを感じなくなった。人というのは一番痛いところの痛みを感じるものなんだろうなあと知る。昨日まで右脚をかばいながら歩いていたのに、今日からは左脚をかばいながら歩く。

痛みとは別だが、老眼は50くらいで襲うという。私に老眼が襲うのだろうか。自分的には、パソコンなんかでも通常の半分くらいの文字を見続けていて、まだもっと小さくても情報量が増えてありがたいと思っているくらいなので、老眼にはならないと思う。

細番手の織物を織っていて老眼が襲うと、織物を正しくつくれなくなる確立は非常に高くなり、老眼にならないことが織物を続ける秘訣で、ノートパソコンの小さな文字を長め続けていることが、老眼防止に役立っているのではないだろうかと思う。
2014年09月26日
先日、価格競争の挙句に廃業したお店が名前を変えてやっていたので、夜7時頃に行ってみました。本当にお客さんが少なくてびっくり。投売りの商品も買う人もいない状態。外資系っぽい看板がつくとなぜかこの地域では流行らないというマイジンクス。

飽和してしまっていると感じるのが、たとえば、コピー機。電話で、近くに営業できているので今日お会いできないかというむちゃくちゃな話、迷惑な電話をしてきて、さらに、会おうとしている。業務用のコピー機ですら、本体価格はゼロ円商売になりつつあるのだろうか、家庭用プリンタと同じで消耗品ビジネスとなり始めている。コピー機なんて、すでにああって満足しているので、無料でもいらないとはっきりいっているのに、日本語すらも伝わらない。

押し売りに近い状態でないと、シャープのコピー機というのはもう売れなくなってしまっているのだろうかと思える。LEDビジネスでも、アイリスオオヤマのLEDは売れないものなのだろうかと感じるのは、その押し売り度の高さ。両方のセールストーク、無料でも要らないといってもまだ売ろうとし話をとめない。

あなたの会社の社長を早く電話に出して同じことをやってあげるからというと急に驚いたようにどのセールスも黙る。そもそもそういう会社は社長や経営方針が胡散臭く、騙したら勝ちというスタイルを貫いている。企業の存在そのものがマイナスなのだが、そういう企業が業績が高いという詐欺まがい商法、携帯電話の勧誘でもよくある。日本のビジネス機器関連の上場企業の業績がこういうのに支えられているというのは悲しいが現実。
2014年09月25日
今日は、ストールサンプルの追い込み。機が見つからずに筬を通し直して織っている。テキスタイルマルシェが終わってそのまま、追い込みに突入。昼過ぎ、銀行に行って書類作成。帰ってきて、クロネコの発送締切に間に合わせるためにさらなる作業。

織っているジャガードも調子が悪いというので見ると、織れないのも非常に簡単な問題だが、こういうのは何十年も織物を織っている人でも分からないことが多いのだが、私には常にこういう問題の解決ばかりが降りかかる。私が見ると、これもあれも駄目というところが残っていて、それを取り除けば、今まで織れなかったのがウソのように織機が動き出す。

こういうのって、織機だけの問題じゃないだろう。林与の会社もそうだが、日本の経済をみてしても、これもあれも駄目みたいなところたくさん残っていてそれを放置したまま。そういうのを直していくと良くなっていくのだろうが、本来はその駄目なものを直していくのが現場の仕事だろうが、直すところまでの覚悟がないままに日々の仕事が流れていることが多いものだ。
2014年09月24日
昨日、手紡の方のお話を聞いているなかで、インドのカディの織物の話が出てきました。600番手の織物というのは国の宝として織られているそうですが、薄すぎて用途が見つけにくいというくらいだそう。

綿の紡績でも300番手くらいが量産物として登場し始めていて、糸は引けてもそれを織るところがあるのか、また、それを使えるアイテムやまたブランドがあるのかという問題が生まれてくるものです。

私としては、用途は後からでもよいので、細い糸を紡いだり紡績する技術が存在していることが大事に思えたりするものです。商売になるかならないかじゃなく、やっていることの究極を求めるようなところに惹かれたりするものです。
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