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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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2016年07月12日
最終日のテキスタイルマルシェは、雨の中、お客様少な目。今回の9F全体の手芸雑貨テキスタイルマルシェを昨年の7月とくらべると、出展のみなさん全員が去年より全体的に活気がないという印象。これは消費税の話どころではなく本質的な日本の経済の赤信号であろう。この一年で、経済はそうとう落ち込んだのを感じる。百貨店でもお客様の流れが多いのが無料のイベント、テレビCMでの有名犬が広場に来たときにはそれを楽しみにしていたお客様が実物をみようと人だかりができ活気が生まれる。

国内経済が活発化させるとか、夢のない話で経済活動というのは自然に活発化していかないとならないだろう。国規模のプロジェクトにしても、東京大阪間が、新幹線で2時間が、リニアで1時間になってもそれほどすごい話でもないのだが莫大なお金がそれに費やされる。子供のころから憧れの話が、まだ、2045年というのも、日本の国力の低さをあらわしているだろう。東海道新幹線においては、わずか5年ほどで作り上げられてしまうものであったが、技術というものの高さを見せ付けた。しかし、今の日本にはその力はない、何十年も掛けて利権の絡んだ馬鹿高い重荷を背負うだけになりそうで、やることというとリニアを普及させるために従来の新幹線を廃線に追い込むことくらいだろうか。新幹線は終焉を迎え、全国リニア化に進むだろうが逆に住みにくい世の中になってそう。

飛行機でも関空を立ち上げて伊丹を閉じるみたいなことやったら国内旅行の利用者は迷惑だろう。関空までのアクセスが費用も高く大変なのだ。日本はまだ鎖国思想が根強く続いているのか、利権の独占できる出島つくりたいのだろうけど。そろそろそういう権威主義でのインフラ開発はやめないか。国際競争力がどんどんと落ちてゆくだけ。
2016年07月11日
今日はテキスタイルマルシェが終わってから打ち上げ。普段一人で仕事することの多い人というのは、私もそうかもしれないが外からすると驚くようなぶっきらぼうなことを言うものなのだろう。男性人の口の悪い件の話が出ていて、女性人が冗談交じりに指摘。

どういうあたりで、話をするのかというのは集まる面子次第なんだろうと思う。私自身はテキスタイルマルシェで、ほかの会社さんが取り組まれていることなどを聞くと自分もがんばらないとなあと思うことも多いし、ほかの社長さんたちと話をすることで、自分の感覚というのがどの程度一般的には通用するのかというのも雰囲気がつかめる。

自分を殺して人に合わせることのできる聞き上手な社長さんというのは立派だなあと思う。聞いておられるのに私が喋っているときにでも、その方の聞き上手に驚いてしまうことが多い。経験が豊富なので自分の体験のように聞いてくださり、また、聞いた後適切な助言なども下さる。テキスタイルマルシェではないが、話をすると自分が上か下か、勝ち負けで話をしようとする方もおられて、それって話する目的じゃないと思う。

林与なんて、やるからにはとことんというところがあるので、自分が動くときにはやるからにはとことんなところまでやってしまうところがある。それがあるから普通は普通にやってできないことが5倍10倍の時間を使ってできたりする。外の社会というのは日本のものづくりにそういうところを求めてくださっているのだろうと思い、林与のような会社には合ったスタイルではないかと思える。別のアプローチとしては量産型で価格競争力で勝負するような会社さんもあるだろうが、林与の場合それは無理な話。

お客様などでも弊社の生産環境や生地に興味を持ってくださるが、ベクトルが同じだと相乗効果が期待できる。ベクトルが逆方向だとブレーキとアクセルを踏むようなものづくりになる。林与という会社はものづくりに関しては自由度の高い会社で、手元にある材料でそれなりのものを作り上げることができ、何か作ろうとするときにアイデアが形になりやすい。会社にある着分などでもひとつに10万円とか掛かっているものが多く、作らずしてもそれを見れば大体こういうことだなあというイメージがつかめたりする。

そういう着分をみて、これが全部売れたらよいのにねえとかいってくださるお客様も多いが、洋服をつくられる方というのは、上手な人が、一日二日の作業で洋服が作れたりする。織物の場合は、何人もが、一つに何週間の時間を掛けて作業し、外部に対してもサンプル扱いで費用も掛けてあるので、10万円でそれと同じものを3m作れといわれても商売としては成り立たないことが多い。

テキスタイルマルシェでお隣の澤田さんが、過去のハンガーサンプルを手ごろに販売されていた。プロの私の目からするともったいないなあと思えるくらいなのだが、糸商なので、どのサンプルもデータさえあれば再現が可能ということ。それを聞いて良かったと、安心したと同時に、織物と編み物はそこまでも違うのかと感じる。糸を売るためのサンプルで、糸に強みを持っておられるのが味噌なんだろう。
2016年07月10日
今回のテキスタイルマルシェで見つけた面白いもののひとつに、棉生テキスタイルさんの、パンダとかのキャラクターがプリントされた綿の布が柿渋染めでハギレとして販売されていて、なんでも柿渋ですねえと。かわいい子供用のキャラクターの白地にブルーのパンダが柿渋に濁って、私的にはちょっとシュールに感じる。

CHICAさんのところでは、マネキンの顔が棚に飾ってあって常にそれが私の目には一番目に入ってしまって違和感。でも、林与のリネンちゃん、ラミちゃん、ヘンプくんみたいなものかと考えると、似たようなこと自分もやっとるんで経営努力のひとつなのかも知れないとも思えたり。

吉田さんとところでは帽子なのだが、私なんかは髪の毛がうすいので帽子を被るのが良いのかもと思いながら、携帯でもすぐ失くすので、帽子は確実にどこかに置き忘れてしまうタイプで、みんなに迷惑を掛ける。そういうの考えるとフードつきのフリースが私には良い。

会津木綿のはらっぱさんのところでは、棚に飾ってあった赤いかばんがかわいくきれいに見えた。リネンであんなのができないかと思うが、リネンは厚織りしても綿よりも腰がないのでかっこいいリネンかばん案外難しいのだ。会津木綿が着尺幅を守ってそれでフル稼働というお話、小物アイテムなど展開されて機場が回されているのは大変参考になる。そうなると縫製との融合も大事。会津木綿の色使いなども特徴的でそれを大事にしておられるのも価値の源だろう。
2016年07月09日
今日は、依頼を受けていた大きなテーブルクロスを朝に作り上げて店頭でのお渡しが完了。朝は雨が降っていてお客様は少な目、お昼過ぎから会場全体が混雑。午後からは近くのクロネコの営業所から発送。午後3時以降は落ち着いた感じで、お一人お一人お話しながら対応。

今日は最後のお客様がリネンを扱っておられる卸業者の方で、うまく染まらないという問題を抱えておられるお話。そういう原因不明なことが起こりがちなのも私自身も、織り以外にも、いろんなトラブルに悩まされながら仕事しているので、責任をもって企画するというのは実際の作業をする人よりも大きな責任が付きまとう。原因がわかってもそれに対応できる会社とできない会社があるもので、国内もだんだんと海外と似てきているのも事実。一方で、やり直す時間もない計画で本番の計画が進むことがほとんど。1

終了後、まいこ先生と南さんと食事。終電に乗れて帰ったが、能登川のひとつふたつ手前で降りたお客さんが、黒い財布を電車の座席に忘れられそれに気がつき。能登川の駅員に届けて、本人に必ず届けてあげてと厳しい目に駅員に伝える。お金も数万円入っているけどそれよりも各種カードなんかも入っていてなくされて相当困られていることだろう。無事に届くことを願う。

駅前の格安チケットの自販機が3000円を飲み込んで最後の1000円が認識できず動かなくなる。困った話だが、機械化社会ってそんなものと割り切って、隣の販売機で買った。3000円は面倒だが後日対応しよう。JRも京都大阪間は極端に安くしている。1660円ほどかかるが、区間を組み合わせて使えば、1280円。なんか間違っているような気もするほどの差額が生まれる。まとめて買うほうが損な料金体系。
2016年07月08日
今日はテキスタイルマルシェ3日目。朝、乗用車のバッテリーが上がってジャンパーケーブルを探す。見つけるのに手間どり、見つかったが作業時間なく軽バンで出発。出発前にすでに体力消耗で、大阪駅でちょっと休憩して電話など数件済ませてから百貨店のバックヤードに入る。

一番最初のお客様は繊研新聞の馴染みの方でテキスタイルマルシェを覗かれるというのは珍しい、初日もリネンの糸商さんが得意先回りの前に顔を見に来てくださったり、東京テキスタイルマルシェでも、滋賀の地元の方が様子を見に来てくださったりと、テキスタイルマルシェも林与の数少ない情報交換の場であったりする。話するなかで教えてもらうことは多い。

今日は朝から多くのお客様、午後4時くらいまでお客様が続いて、外は雨が降りだし、それ以降はお客様は減って食事休憩。食堂がもう閉まってて、コンビニで100円セールの赤飯おにぎり4個とお茶。非常に美味。外を眺めながら阪神百貨店は立て替え工事中、先月の阪神さんでのイベントのことが思い浮かぶ。

今日は9時の閉店後、配置換えなど。少しコンパクトにまとめて、でも、林与ロゴ看板はより大胆に見える。今晩は林与パンフ印刷しよう。多くの方が新しいお客様で林与という会社があるということを知っていただくことは大事。最近は、いろんな作家の先生のご紹介などで林与にたどり着いてくださるケースも多く、恵まれているなあと感じる。
2016年07月07日
今日は2日目。「林与」ロゴ看板が、阪急うめだ本店9Fの壁に取り付け完了しました。昨日は殺風景だった林与の売り場が、ちょっと気合が入ったように思える。昨日までの暑さにうだるような疲れもまったくなく、調子が上がってきました。お客様もたくさん来ていただいて、初日に来て下見されたお客様がもう一度来てくださり生地を買って下さるケースも多かったです。

夜、帰って夜11時前の出荷。出荷したうちのひとつが、東京のハンカチ屋さん向けだったのだが、運送屋の責任者のにいちゃんが、ここは会社なのと聞いてきたので、「お店、世界一有名なハンカチ屋さん」というと、ほかの同僚に聞いてもその同僚も、そのハンカチ屋さんを知らず。でも、こうやって私の出荷先を覚えてもらっておくと役に立つときもある。たぶん、次に送るときには私が言う前に、「世界一有名なハンカチ屋さんあてやね」って。

今回のテキスタイルマルシェでは、京都のお店が多いか。Y’Sさん、大江さん、アートファイバーエンドさん、川端商店さん、綿生さん、京都の染めのプロ集団さんと半分が京都の出展。京都って、昔は林与も問屋さん経由の仕事がほとんどだったけども、問屋さん以外にも実際の工場でもたくさんある。それを見せないようにしているだけで、普通の家やビルに見えて中は工場というところも多い。
2016年07月06日
今日は阪急うめだ本店テキスタイルマルシェ初日。朝の8時に百貨店到着で準備開始、なぜか暑さに弱くなりすぎで、一人準備しながらも一人オーバーヒート。なさけない。何が問題か、エアコンが動いておらず、着ている綿のシャツが暑いのだ。

つくるときめき文具雑貨マルシェの中の一角での開催で、10時の開店と同時にお客様の流れは多い。
2016年07月04日
今日はテキスタイルマルシェで出品する反物を梱包して車に積んで、阪急さんの納品業者に持ち込み。反物を外で準備しているときに、今年一番くらいの大雨。夏の雨そのもの。暑くてウダっていたので、この雨は嬉しい。

大阪には夕方5時ぎりぎりに着いて、帰りはパーキングエリアで5回も休憩。疲れてちょっと寝るの繰り返し、帰ったら夜10時。いくつかメールなどは対応をしたものの、ほとんど仕事のできなかった一日。
2016年07月03日
英知の詰まったものといえば、普段使っているパソコンなんかがあるだろうが、自動運転の限界もパソコンの限界と同じ程度であろう。業界の利益に傾倒しすぎて消費者の心理行動なんてものも理解しないと、自動車事故は増えるだろう。

現在の自動運転自動車というのは、信頼性が低すぎて、しかも、人との衝突も1秒程度前にアラームがなっている。まさに大事故につながりそうな状態。メーカーも注意書きを書けば責任が逃れられる程度に考えていると、自動運転の導入は、自動運転自動車が開発されたがゆえに起こる事故が増えるだろう。オートマ自動車も便利だが、アクセルとブレーキを踏み間違えるとかの問題や、ハウリングして勝手に自動車が動き出しての問題など、便利な裏には事故を誘発する問題も存在する。

合法としてしまえばそれで終わりなのだろうが、飛行機ですらも、飛行に影響があるからと携帯電話など無線機器を使わないようにしているのに、普通の自動車レベルでそれを上回るような、電波障害が起こらないとは限らない。パイロットでも飛行不能に及ぶような不可避な状況を、一般の普通の運転者が遭遇する確立はもっと高いだろう。

日本メーカーが利害対立問題が絡むアメリカで自動運転自動車で死亡事故を起こしたら全車リコールとか、調査するアメリカの組織の判断次第なのである。自動運転だけですむのかという問題もあるだろう、リモート運転というモードに進化する可能性もある。コンピュータウィルスじゃないけど、誰かに勝手に乗っ取られて事故みたいなことも悪用すれば可能になったり、コンピュータで起こる犯罪と同じことが起こりうるのだ。将来は、タクシー会社が無人タクシーみたいなものすらも検討しているというが、なんか兵器開発と同じような路線で開発ありきで、儲け話が先行してしまって冷静な目が足りなくないのか。

自動運転自動車も、事故が起こるとは想定しておらず原発と同じ。人間が注意していても事故が起きるのに、人間が注意しなくなってしまえば事故はもっと起きて当たり前と思える。今の信頼性の高いといわれる自動車でも機械的ではなく電気的になり意味不明なバグ連発。家電製品でも注意しないといけないのがコンデンサーの問題で、1年ほどでコンデンサーが劣化し始める。法律を変えるくらいに政治力のあるメーカーなら、人命くらいの問題は度外視で利益重視で推し進めることができるだろう。

メーカーの日差しが強かって本人が運転していても同じく事故は起きたとか責任逃れすぎる態度にも驚く。横からの衝突を想定してのブレーキは働かないとか。開発している人たちの感覚にも問題がすでにある。トレーラーの色がとか理由にもならんけど。開発する人の部分に限界を感じる。日本メーカーにしても自動車産業の巨大企業になれば、たれがどうプログラムしてどういう問題があるのかとか担当者でもわからんことが多いだろう。
2016年07月02日
自動運転の死亡事故に責任が取れない自動運転車。メーカーが自動運転は補助的な機能ということで責任逃れをする。自動運転で、コンピュータが安全と判断したときにいきなり判断を求められて困るのは運転者だろう。今回の事故も自動運転でなければ起こらない事故だったろう。それを利用者の責任で終わらせればこういう事故はなくならない。

なぜ、自動運転を推し進めるのかという問題がある、そこには利権が大きく絡んでいる。日本の自動車業界が進んでいるといえども、死亡事故なんかがあって、自動運転で死亡事故があれば製造メーカーの企業責任が問われ、その責任を逃げれば企業はほぼ潰される。原発とおんなじで、企業の利益が裏にある政治問題なのである。

自動運転なんてものは、死亡事故につながる可能性があるからやってはいけないと注意するくらいが、事実の話で、作っているメーカーがそのような態度なんだから。車だけでなく、原発や船舶や航空機の自動運転で、機械が危険というが安全装置を利用者が無視してはずして、事故が起こったとかわからんでもない。

たとえば、織機というものは自動に運転できるようになっていて、縦糸切れ横糸切れで自動的に止まる。縦糸も横糸も切れていないのに、運転にしても止まるときがあって原因が不明だが、そういうときにやるのが、縦糸切れ横糸切れの感知を殺して織るとか。大きな問題につながることが多い。今朝も、何も悪くないのに止まるとかの問題があって、結局、センサーを強くしすぎて横糸切れが起こっていないのに、横糸切れを感知するようなレベルまでセンサーが上がってしまっていた。織機に問題があったというよりも、程度問題なのである。

自動認識も同じで、画像に移ったものを分析する日差しが強くて、画面が真っ白になれば、コンピュータでも認識は不能なのが当たり前。程度を調整する作業というのは、カーナビが、方向音痴になってビルの中を走るのを元に戻すくらい難しい。カーナビで問題が発生したときには、自動車を運転するよりも難しい問題に直面する。

日差しが強くてトラックに巻き込まれて死亡事故、たぶん人が運転していても同じように死亡事故につながった可能性もあるだろうが、人だったら言い逃れできない自己責任な死亡事故。人を殺したら、過失や犯罪者として責任を追われただろう。機械がすると人にまた責任が及ぶが、製造者ではなくて利用者に責任が及ぶというのが怖い味噌。

機械がやったら仕方ないとかPL法などの観点からしてもありえないだろうと思うが、弱きに責任を追及するのが法律。法律の判断ではなく、そこには目的が潜むことも多い。政治判断が裏にはあって運転しているものの責任を追及するというのが結論。人に対してはコンピュータに対してよりも厳しい判断が下る、そういう前提のもと、自動運転を安全だと推奨するというのは危険行為に近い。原発を安全だと謳うのと似ている、事故が起こったときに、何が問題だったのかということを解明しようとしても、利権の絡む政治問題が裏にあるので、本当の原発の問題には追求が及ばない。

今の時代のビジネスというのは、法を超えていくところに莫大な利益が存在するように思える。法に従っていては、自動運転車なんてものはそもそも開発できない。法律を好きなように変えることが出来て、失敗が起こっても潰されないくらいの力を持つものが裏にいると大きなビジネスチャンスが実現する。たとえば、YOUTUBEだって、著作権の侵害だらけだがOKで、アマゾンでも同じく著作権の侵害が絡むがOK、GOOGLE EARTHなんてのも肖像権やプライバシーの侵害が絡むがOK。アメリカ企業には、日本の行政システムは規制が及ばない。不逮捕特権のある大使扱い。

諸外国の法律を超えたものが適用され、それがアメリカのビジネスチャンス。日本企業が同じことをやると会社は当たり前の法律の壁にぶつかり確実につぶれる。ビジネスが、政治的に成りすぎて、成功するものを失敗するものが最初から決められてしまってケースが大半であるのは残念ではある。巨大成功ビジネスが、海外の政治力のある胴元ビジネスばかりになって残念ではあると思う。

アメリカは、今回はたまたま製造がアメリカの企業だったが、基本、製造という部門の責任を嫌い、サービス業的な部分でノンリスクな部分で権利を行使し、自分の好きなように法律をつくったり改正したりする。ディズニーの著作権が絡んで、著作権の期間が延長されるとか。ディズニーの裏にも法律を牛耳れるような力が存在するのも事実。

力を駆使して、ノンリスクに金儲けができるのはスマートなのだが、まともなリスクをかぶって仕事している人を潰すような法律も多くなってきて、そういうノンリスク層ばかりに資本が集中していくというのはどうかなあと思える。資本主義の現実なので仕方がないことなのだろうか。

昔、ある方に、繊維の仕事って、現実的には、デザインや企画じゃなくって、資本力だという、つまらない、さびしい話をしたことがある。夢を砕くかもしれないけど、それ以上に強い力で、成功するのも資本力や組織力という、そういう業界のつまらなさを乗り越えてもらいたいと思って正直な話としてしたものである。デザイナーになられたが、切り口がその方らしくって、そのブランドはこらからさらに大きくなっていかれるだろうと思う。私自身も代々の老舗の看板で商売しているところがあるが、看板ビジネスで既得権益におごりすぎていないかという気持ちになることが多い、何十年の経験の人が正しくものがつくれないとか売れなくなっても、プライドだけが高く残るとかが現実業界によくある話なので、気持ち的にはそういう本気のゼロからでも自分がやるぞみたいな方が繊維業界を担っていって欲しく応援もしたい。いろんな方ともお話しするが、強いと思うのは自分のお金を守ったり時間や手間を節約する人ではなく、お金や時間や手間を仕事に費やせる人、カネとかチカラじゃない人間的な本質的なところに惹かれる人が強いと思うし、宣伝広告費じゃなくって、そういうところがブランドビジネスの根底であってほしいと思う。

日本国内でも林与の生地って高すぎるといわれるし、ヨーロッパに行ってもいわゆるヨーロッパのリネンより高いといわれ驚かれる。林与も田舎の零細企業なのに、それで商売が成り立っているのだから恵まれすぎているなあと思え、逆にそういう恩恵を受けるからには前線の兵隊でなければならないと思える。

昔の業界の兵隊さんで、現在業界の重鎮で国際的な場で講演されたり先生中の先生な方たちも、昔はサラリーマンながらも、サラリーマンの枠を超えて仕事され無理難題を乗り越えられて役員になられるのも当たり前とお話を聞いていても思う。そういう方が、展示会で私を見かけると声を掛けてくださり応援くださる。林与も、普通だと死んでしまうのじゃないかとう一線も度々も仕事が絡んで経験をしているが、そのくらいじゃないと厳しい時代の産地の織りの現場なんてものも守っていけないであろうと思える。繊維をとりまく環境からして行政がブラックということもある。たとえば、国の方と話をしても、日本のものが海外の新興国に高く売れるはずないという頭でありながら自由貿易やTPPとか、企業経営者が会社存続のためにがんばろうとしても、国の役人が海外でのリップサービスや自分かわいさに日本の繊維業界に大きな負担になる爆弾を仕組むことも多い。

身売りして役人が生き残る、アメリカをはじめ新興国にも負けるのも当然だろう。役人が世辞判断するのだろうが、経営判断としてはミスが度重なる。諸外国の繊維産業よりも日本の繊維産業が一番成り立たせるのが厳しいという結果を招く。繊維で起こったことが、ほかの業界にもおよび、大手の家電メーカーが窮地に立たされる。政治家や役人にとって、諸外国との駆け引きの中で国の身売りを招くようなことは諸外国の国益につながり簡単なのだ。力のない政治家や役人は交渉が下手なのでそれをやりがちで、その尻拭きは、繊維関連の家族経営企業が担うとか、厳しい話なのである。

狂牛病問題でも、国内の蓄牛農家は厳しく規制され無駄な費用。アメリカ牛肉は危険性があっても、輸入可能。なんじゃそれはなのだが、国内に、大手を守り零細を苦しめるような行政の体質があって、国内の規制にしたがうまともな業界が傾くのも国策のひとつで当然だろうなあと思える。力関係で生きている人というのは力に弱い。
2016年06月26日
百貨店のイベントでは、昔のアイリッシュリネンのお話などをさせていただいて、林与が本来理想とし追い求めるリネンの風合いなんかのお話もさせてもらった。昔のアイリッシュリネンなんかは、単なるラベルではなくて、実際に風合いが今のリネンとはまったく異なるのである。昔のアイリッシュリネンの風合いをしっている方々は、昔はリネンってこんな感じだったという話になる。そういうものを追い求めているのは、リネン業界でも私を含め少数派なのかもしれないがアイリッシュリネンというのは単なるラベルじゃないと思う。

実際に産地偽装問題なんかでも食品では謳いとした文言において他産地の牛肉を使って、全国的にテレビニュースになりすべてリコールで信用も失う話であるが、織物においても海外産や他産地産が産地物として販売されることが多いだけに消費者が一番くらいにセンシティブに捉えている問題なのを感じる。繊維においても産地偽装や品質偽装で企業イメージやブランドイメージが台無しになるケースも多い。商売をするからは、本質的なところで消費者の信頼を裏切らないというところが一番気をつけないとならないところだろうと思える。

先日も、地元の業界の組合の理事長が起こしになられお話したときも消費者の判断が一番大事ということを言われていて共通の認識があるなあと感じたのである。日本の繊維の世界では昔からどうやって偽装して金儲けするかという業者とまともな業者があるのを消費者もしっていて、昔のほうが着物なんかに対しての一生に一度の買い物なんてのもあったから、偽装のないものを手がけるのが商人の信用に繋がった。近江商人なんかがはるばる地元の織物を遠方まで持ってきたのを本物であると信用して消費者が使ってくれたのが原点にある。今の時代というのはどこの産地にいっても産地産の生地が手に入るかというとそれも難しいところがある。近江湖東産地でも、海外や他産地に生産が移り、産地での麻織物の生産は壊滅状態に近い、ある地元の社長さんももうすぐ産地で機屋はなくなるだろうという話を私にもされるが、そうなったら近江湖東産地も麻織物の産地ではなくなり、他産地産生地を扱うかつての産地となってしまう。

その部分は自分だけ損得のことではなくて、自分で織り続けることが産地を産地として存続させるひとつの役割というか意味にもなろう。織物を織るというのが生地の産地用件であっても、技術の高度さ、その製造作業にかかる手間とリスクの大きさ、設備維持の大変さから、機屋というものは廃業の道を選ばないとならないのだろう。2年ほど前に高齢で廃業された機屋さんがある方から能登川地区では自分のところともう一社しか残らないだろうといわれていたという話で、それが結果実際の話になり実際に生産されていた最後の2社のうちの一つであった。もう一社も火事に逢われて復活されてやはり気持ちからして仕事に前向きであられるところが存続をされている基本であろう。林与とは織っておられる分野が異なるが、同業者としてしっかりと織物を織り続けておられる姿勢は尊敬するのである。年をとって正しく織物の仕事をして、競争にも勝ち残って行くなんてことはなかなかできないことである。年をとると仕事に驕りが出て技術はあってもまず正しいものを作るところまで行く事ができなくなるものだ。

私も50歳手前になってきて、リスクを背負って産地で織物を継承できるような人を育てるというあたり考えている。織物会社に勤めておられた何十年の経験の人でも織機をもって独立されてもそれが続くことはほとんどない。産地に新しいコンセプトで入って立ち上げられた機屋さんがあったが、さまざまの工程が付きまとうので所帯はどんどん大きくなって、売れない1年、2年続くと資金的に持たなくなるものである。機屋というのは洋服を作るアパレル以上に、人、物、カネ、技術、時間が必要となり。一つの試作するのに洋服なら1万円ほどの生地代プラス自分の技術くらいでがんばれば数日で見本完成だろうが、織物の場合には、一つの布を作るにもその10倍のお金と時間が掛かるものである。
2016年06月25日
自分で判断と行動を繰り返していると、いろいろな人とのつながりが生まれてくる。自分で10回のチャンスを求めて1回を引っ張ってくることによって、その失敗した9回で、人の冷たさ温かさなんかも知ることもでき大事なのだと思える。そういう9回の失敗をしなければ安全に生きていけるだろうけども、見えない本質ってあろうかと思う。日本の繊維業界が全般として苦しんでいるのも、そういう安全なものに守られたい人が増えてしまったから、衰退のマニュアル的な軌道に乗ってしまっているだけだろうと思える。

力関係に依存していると、10回に9回成功かもしれないし、人間関係もうまくいっているように見えるけども、外部からみると本質が薄いという部分は否定できないだろう。サラリーマンみたいな組織的な状況で物事が進んでしまって、自分の命を仕事に掛けるみたいなところすらなくなる。苦戦されていることの多い大手アパレル企業にしても、サラリーマンの集大成みたいなところがあって縛られすぎていて、傾きかけた組織というのは大きくなると解決方法は崩壊するしかないのだろうと思う。

大手企業でも国が救っていなければ、たとえば勝ち組の自動車会社でも数年前に消えていた可能性すらある。そのとき国は、法律を作って、全体とすれば従業員給料と関連企業の社員給料に相当する休業補償を税金から数兆円を出して経営を支えた。それがなければ経営危機が表面化してその会社は経営がより悪化していただろう。共産主義的モデルが大企業に対して働いたことでその大企業は生き残れた。国民の税金の力で生き残れているだけのことで日本企業なんて、そうでもしないと数兆の利益をあげることはできないのだ。法律がそういう優良企業でも経営の波で存続が難しいラインにできあがっていて、法律による経営危機を支える国からの救済がなければ優良企業でも存続は難しい。

力に奢ると、物事にたいする苦労が馬鹿らしくなるところがあるだろうが、実際、苦労している人を一度でも笑ったらおしまいなのである。そういう人に苦労はできない。日本の国にしても中国を笑っているうちに中国に追い越されてしまったところさえある。日本のアパレル業界で一番の勝ち組といわれるところも実質的には日本製でなく中国製という現実。5年10年で物事は実際に仕事したもの勝ちで移り変わってゆく。楽して苦労している人を笑っている人というのはまったく大したことないけど、苦労している人ほどものごとの本質を知り力強いものはないと思う。
2016年06月24日
携帯電話を、阪神百貨店のイベント準備の日に会社に戻って紛失してから、1週間。今日見つかった、どこで見つかったのかというと。なんと工場1Fの織機の横の机の上に、判りやすいように普通に置いてある。それが今までなぜ見つからなかったのかという話なのだが、探している時間もないほどに、毎日、会社に戻ってからも百貨店にもっていくものの準備に追われていたのもひとつの理由。私自身、会社でものを置くときにあとで探すのに困らないように、必ず探しやすい場所に置くようにしているのだが、それでも焦っていると見えなくなるものだ。

普通の方のように、いろいろと自分のことの準備をすることがなかなかできない。たいてい、ほかの人の仕事の問題を解決するのに時間を使って私自身の準備ができないとか。何か物事をするときに重い腰を上げないといけないようなときも、その役割を経営者なので私が担うケースが多いのだが、そうでもしないと普通のちょっとしたことが壁になって、仕事なんて前に進めることなんてできないものだ。

今日は、英国のEU離脱のニュースが飛び込んできたが、それが民意なら結果を受け入れるのも国民なので仕方のないことだと思え、国民が望んでいないようなことが行われている状態のほうが安定しているのかもしれないがそれは国民を騙してしかなりたたない状態であろう。日本だと国民投票にしても、そのまま記入しないで投票すれば現状維持に賛成みたいな、ごまかしをやるだろうなあと思う。英国は先進国でもまだまともなんだよなあ。

国民投票を嫌うのは、権益におぼれている後ろめたいことのある為政者である。国民として国を支えていく気持ちもない。東京の都知事の問題でも、大半の人々が都知事としての行動としては不当でやめるべきだと考えても、日本の民意を反映しない民主主義システムでは、大きな権益が裏で動いてあの都知事ですらも辞めさすことすら難しいし、やったことを元検事である弁護士が違法じゃないといいはる。元検事というレベルの低さ、日本の法システムの本性が東京都知事の問題でも見えてしまって、政治3流といわれた日本で情けなさすぎるのだ。一般の国民に対しては法律で縛り上げ、特権階級はザル法で、取り締まるべき権力もなく、日本が笑ってた悪徳な旧共産主義国家のイメージ。ああいう都知事は、テレビにでると子供たちの教育にも悪い。これからの日本の子供たちが都知事みたいになってしまったらと思うと辞めてもらってよかったといえる。法律が立場の弱いものをつくり、一方で利権をむさぼるものには法律は及ばない、利権に絡んで法律ができあがり、法律が諸悪の根源というのも改善が難しいレベルの法治国家だよなあ。
2016年06月21日
慣れてきたと思うと最終日。今回は、会期中の1週間で2回来てくださるお客様が5人もいてくださいました。慣れない対応だったとは思うのですが、どうしても初めてのお客様とは緊張しすぎてて、2回目にお会いできると緊張も解け林与のリラックス度が増していたかもです。今回は店頭で初めて林与の商品をご覧くださったお客様、また、林与のネットやミルツルさんのお客様が林与にお会い下さいました。一緒に出展下さりワークショップしてくださったミルツルさんには準備の時点からご主人にもお手伝いいただき大変お世話になりました。

次は、7月6日から始まる阪急百貨店9階での、テキスタイルマルシェです。キッチンクロスの在庫がすごく少なくなってて急いでこれからおつくりする予定です。生成系から白系へと売れ筋が変わってきたように感じるので、白ベース系のキッチンクロスを増やしたいと考えております。目標1000枚(1000種類じゃないです)つくれたらと思っています。

最終日はお客様が少な目でして、お声の多い小ロットでのリネンハンカチの縫製が社内でもうまくできないかと、店頭のワークショップミシンを活用して練習していました。プロのハンカチ縫製に並ぶには練習が必要な感じです。小ロットでの対応など外部に出し難い仕事をどう中でこなせるかなども、お客様の幅広いニーズに応えるためには外任せばかりだと難しいと思います。外が敬遠されがちな仕事にどう対応していくかというあたり、自分自身で取り組むことで解決方法が見つからないものかとすでに手一杯の中ながら、こなせたらなあと思うことはたくさんあります。

数日前に、愛知川地区がテレビで紹介されたということで、それをみたお客様が何人もその番組でのことをおっしゃって下さっていました。近江上布の実物をみたいと思われておられた方もあって、近江上布のハギレや反物を展示してよかったと思います。今、広幅で絣を織るプロジェクトもスタートし試行錯誤中です。海外のオートクチュール向け、また、日本のアパレルブランドが海外に日本のイメージを伝える布として、ジャパンテキスタイルのひとつの顔となればと願っています。
2016年06月20日
今日はミルツルさんのワークショップ2日目。ワークショップのお客様は、ブルーのワンピースを縫われている。このワンピースのすごいのは本縫いミシンだけでつくれるところで、ジグザグ縫いやオーバーロックミシンを使わない。市販のソーイングブックのワンピースをつくるときは、ジグザグ縫いやオーバーロックミシンが一般的で、市販のものでは普通はそうなのだが、ミルツルさんのワンピースは本格的なテイラードな仕様である。

ミルツルさんのワークショップは、両日とも午前の二人と午後の二人の合計8名の定員が予約で一杯になってしまって、店頭で見本のワンピースをご覧になられて、ミツルツワークショップをしたいとか、ワンピースがほしいといってくださった、お客様が多かった。林与の生地をつかってミルツルさんが作って下さった作品が合計3点ディスプレイされていて広い場所に3点というのは少ないように思えるが、十分に作品がオーラを出していたように思える。ひとつは、3626刺し子を使った作品、もうひとつはシルクラミーにプリントの作品。そしてワークショップのワンピース。

3626刺し子は、ミルツルさんが布を織っている風景を取に来てくださったのだが、前日、縦糸に爆弾が落ちたようなトラブルが発生し徹夜で準備していて、朝から待ちに待ってもらって、午後3時くらいになってようやく織れ始め、織れ始めたと思ったら今までの苦労はなんだったのと思えるほどに、春の雪解けを思わせる気がした布。私のペンティアムプロセッサーがフル回転して、ミルツルさんが描かれた手書きの指図を布で再現した。縦糸と横糸の規格の決定など、最後、布が加工で仕上がらないとどこまで良いかわからないのだが、重たくなりすぎずスリップもしないアパレルに適した程度の感じの布に仕上がるだろうと、キバタ設計し、自分の手でキバタを触って、これなら大丈夫という感じ。キバタを触って、それでよいのかわるいのか感覚がある人というのは少ない。何十年やっておられる人たちでもその判断ができる人というのはいないくらい。私が一番最初この仕事に就いて、織物設計が難しいなあと感じた部分である。色、柄じゃない部分で、後の生地の物性にかかわるところ。

普通は、みんな他の仕上がった生地を真似するのもその判断ができないから。その判断が的確でなければ、機をつくるところから再度やり直さないとならないリスクが非常に高い部分。少し薄かった、少し厚かったで通用する範囲なら良いけど、仕上がったときにその範囲に収まらなければ、出来上がったけどまずい料理みたいなのと同じで食べるのが苦しい料理ということになる。それだけでなく、物性検査で引っかかるとすべてアウトというのが生地創作の怖さ。色柄の創作だと簡単だけど、糸使いまでも含めて創作するといろんな問題と遭遇する。

シルクラミーは、今は途絶えてしまったカネボウブランドのシルクを使用。横糸はスーパーロイヤルラミー。このシルクの糸が林与に残っているのも、カネボウが繊維から撤退することになったときに、作ることができなくなるのを恐れて、日本で手に入るその番手のカネボウの糸を糸商さんに全力で捜してもらって買い押さえしたから、それだけでも数百万円の糸への投資だが、糸の銘柄が変わることが致命的なことが多いので、それは避けたかったというあたり。でも、ミルツルさんの作品をみても、その布の光沢感はすばらしいのは、カネボウブランドの糸だからというところもあろうかと思い。最高な感じの組み合わせの材料というだけでなく、同じく織物規格と加工の選択も自分の経験の中で生み出したベースから導き出されているので自己満足に浸れる布。

ワークショップの中厚地布は、しっかりと織ってあって、コンフォート感のある布。リネンでカジュアル感の世界、ミルツルさんが好まれそうなややしっかり目の生地。売り場では、リネンでもそういう風合いの生地を見かけられることは少ないだろうと思える。色合いも、映えるブルーで、リネンでそういうきれいなブルーは染がしっかりとしていないと生まれない。百貨店の売り場のスタッフの方も、色がいいわあと言ってくださっていた。女性の方は色の好みが敏感で、色もたくさん合ってどの色が良い色でどの色が悪い色というのは本来ないのだろうけど、多くの方に気に入ってもらえる色をというのをわかるわからないの差は大きい。女性の色の好みが分からないと駄目という、布の世界は女性の世界を感じるところ。メンズのカラーがベーシックな黒、ネイビー、茶、グレーなのに比べて、レディースの色というのはさりげなく目立つことも必要。また、ミルツルさんはブルーが好きなのだと思う。
2016年06月19日
今日は、ワークショップが開催される日曜日。朝からわくわくワークショップではミルツツさんのワンピース教室。お使いいただく布は林与の中厚地リネン生地。ミルツルさんのワークショップでおつくりいただくワンピースは、今回のイベントの初日からコーナーにディスプレイされ、そのワンピースをご覧になられて、たくさんの方がワークショップについてお尋ねくださった。残念ながら予約でいっぱいですというお話をさせていただいた。

このワンピースで驚くべきところが、本縫いミシンだけを使ってワンピースが作れるというところ。市販のものでもワンピースを裏返しにしてオーバーロックミシンで、生地と生地の連結部分を縫い上げてしまっているものが多いけど、ミルツルさん仕様では、オーバーロックミシンや、ジグザグ縫いを使わずに、縫い目を見えないようにきれいに仕上げるという手間の掛かる高度な縫製で仕上げる。

参加者の多くがミシンに慣れておられ、そんな高度なワンピースを2時間から3時間で作り上げて行かれる。見た目だけでなく、自分で作ることのできる価値のあるワンピースである。午前と午後、ミルツルさんコーナーではワークショップが開催されていて参加者の皆様のおかげで林与のコーナーも含め活気付いていました。

先月、ものをつくることイベントをされた北原くんがデザイナーさんとみにきてくださり、穴の開いたつぎはぎのボロボロの服を着ておられて、古着で買われたという。ボロボロの服であることが売りであるというのも、人を惹きつけるようなところがあるからだろう。無名のボロボロではなくて、チャンピョンとかのブランドの古着らしい。チャンピョンも私が中学生のころからあったスポーツブランドだが、当時はあまり知られていなくアディダスとかと比べると半分くらいの値段で安いなあと思っていたのに、いつの間にかみんなが憧れのブランドに。品質のよいものづくりをされていたのが、お客さんに評価されたということだろう。

今日は、私が食事休憩中、近江上布プリント柄ストールも買ってくださった客様が、アイリッシュリネンハンカチのこともほめていて下さったという売り場の方のお話。たくさん高級な物が並ぶ百貨店においてもいい感じに見える素材をつくりたいと思っていたので、ものをみただけで違いをご評価いただけ、林与は嬉しかったのである。
2016年06月16日
今日はあいにくの雨、メルマガをみて会場に来てくださったお客様が何人も来てくださり嬉しかったです、ありがとうございました。今日考えさせられたのは、リネンというのは、特別な思いを持ってくださる方が多いということ。長年、林与の生地をネットでご購入いただいていた化学物質過敏症の方が会いに来てくださり、百貨店の中にいるだけでもそうとう苦しいそうで、そんな状況でいろいろとお話を聞かせていただいて、林与の考えるオーガニック的なものづくりだったらどこまで通用するのだろうかという思いがめぐりました、その方が大丈夫ならそうとう安心できるものだろうから。

ほかにも、READYFORで林を応援くださった方もお越しくださったり、いつもネットで買っていただいてくださる方、ミルツルさんのお知り合いの方など、話し始めると長い話になってしまうことが多く、林与の話はじめると長い話を聞いてくださる暖かい皆さんにありがとうです。ハンドメイドストールの作り方の話になったときには、ストールの房を作るために抜いた横糸をもったいないので、ボール玉にして残してくださっているという話にびっくりしたのですが、隣におられた方も私もおんなじと、本当に大事に布をお使いいただいているのを実感します。

今回は毎日店頭にいる予定ですので、みなさんぜひ会いに来てください。
2016年06月15日
今日から阪神梅田本店5階のステージ5での林与の麻生地販売イベント。近江上布の原反も参考展示して販売だけでなく、林与の特殊なものをご覧いただこうという企画も行っております。今日は近江上布に興味を示される方が何人もいてくださいました。近江上布を広い幅で再現するプロジェクトを立ち上げているということも、

再生産を始めましたアイリッシュリネンハンカチなどもご覧いただけます。6月15日から21日の間、お時間あられます方は、ぜひ、阪神梅田本店5Fのエスカレータ裏のステージ5にお越しいただき、いろいろと見てください。今回は生地販売は、カット済みのものを袋に入れて販売しており。キッチンクロスはおかげさまでいろいろな在庫がなくなりつつあって寂しいくらい。リネン糸も60番手の色糸を50色くらいは見ていただけます。

今日は、携帯電話を家に忘れたのでパソコンも駐車場の車の中に置いて来て、お昼休みに近くのネットカフェのパソコンで今回のイベントの開催のアナウンス。近くの方も遠くの方もお時間あられましたら、林与のネットで販売している生地のイメージを感じていただけるかと思います。林与と麻のことに関してお話されたい方あられましたらぜひお立ち寄り下さい。
2016年06月12日
今日は、先日たまたま、会社に布を取りに来るとおっしゃってくれたお客様がおられて、時間がないので、生地のカットと袋詰め作業を手伝ってもらった。シャツ縫製の会社の方なのとプラス、百貨店店頭でのお客様対応もされている方で、生地を扱うことに関しては仕事慣れしておられテキパキ。今日は主に本麻関連の生地を袋詰め。夜、10時頃まで作業は続くがまだまだ、3分の1くらいか。

その方は一日2枚くらいだといわれるが、40年経験とかのベテランさんだと一日に多い人だとシャツを8枚仕上げることができるといわれて、びっくり、びっくり。そんなに早く上手なのかと感心する。織物の世界では年を取るごとにスピードが何分の一にも落ちるのと違って、縫製の世界では年配の人のスピードというのは衰え難いものなのだなあと思える。それか、縫製というのは競争が厳しいのでできる人しか残っておられないのかもしれない。

自分のやりたい仕事に就かれてその道を歩まれているのを聞いて、日曜日にオフで林与に東京から生地を取りに来られる気合もあって仕事が合っておられるんだろうと思える。私が日曜日なら作業も手伝ってくれるならどうぞで来てくださって、その分、生地や麻織物に関するいろいろな話を作業をしながらお話させてもらうのが今後の参考程度にもなられるだろうと。
2016年06月09日
今日は、ある繊維の会社の新人の女性の方とお話した。その会社でのネットプロジェクトをまかされているとのことで、そういう方には本当にがんばってもらいたいものである。がんばってもらいたいといいながらも、自分の給料は自分で稼げるようにいつかなるというのではなくて、すぐにそうなるように動いてもらいたいのである。できることをいくつもやってみられることが大事だろうと思う。私の自身も、10やってみて、そのうち2つとか3つが、数年後に実際の商売に繋がってくる程度なんで、私自身のやり方がまずいのかもしれないが仕事の本質ってそんなものじゃないのかと思える。

ものづくりって職人的なサラリーマンとは違うような要素を崇めながらもそれを扱う人々がサラリーマン的な考えでそのものを扱ってしまうと全体の職人思想そのものが成り立ちにくくなるものである。私自身からすると職人の概念にしても限られた仕事をしていて食べていけるならそれは幸せすぎる仕事だろうと思える。生き残っているものづくりの現場というのは日々切磋琢磨されていて、技術の向上というものがあってほかと差がついて生き残っておられるだけで決して楽ではないだろう。

私自身も若いとはいえない世代になって、これからの人たちには新しい形があってもよいのではなかろうかと思える。まずは、年功序列的な発想は弊害が多すぎて、新しいことをしようとしても駄目だ駄目だ、既存のやり方から抜け出せないと、駄目になってしまうところも多く、何十年も前に現役だった人が同じやり方で10年20年後には、商いがまったく成り立たないというのがほとんど。なぜ、大手SPAのような経験の少ないとも思える人たちに繊維業界のシェアが奪われてしまったのかという辺りも、ものづくりだけでなく、流通も含めて考えていく必要があろう。ジャストインタイム思想のマイナスの部分に普通に目が向かなかった部分がやはり一番の弱体化の要因で、経験の浅いはずの新興国のテキスタイルメーカーのほうが20年ほどで日本のシェアを奪ってしまった。頭でっかちな殿様ばっかりになってしまって自分がリスクして仕事する人というのがいなくなったのが主因だろう。

だから、若い世代の人たちには自分でリスクを背負って、自給自足的な精神からもって仕事に向かってほしいと思える。業界に先生なんかはいないのだから、自分で自分が生きていく方法を見つけていくしかないのだと思うのだ。あまり形にとらわれず、同じような志をもっている人が集まってプロジェクトを立ち上げるとかは強いだろうと思える。形にとらわれて無責任に文句いって何もしないとかは、何もしてないのと同じだろう。経験を積むのは後のためには非常に大事だと思うのは、最初の1回が踏み出せないと次のチャンスのときにも同じ踏み出さない判断をしてしまうだろう。
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