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リネンや麻を織る日々をつづっています。
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2011年02月26日
昨日の夜は、ひこねの組合で海の幸を食べる会がありました。カニと刺身がメインでした。1年前に食べたのと同じ越前蟹の水蟹だそうですが、今年のは、色が赤くて身もしっかりしていておいしかったです。

蟹のシーズンは終わりを迎えますが、リネンに関するお問い合わせが多くなり春も近づいてきたのを感じます。仕事の合間に外に出ても、ほんのりと暖かいので幸せな気分になります。

今日は、平織リネンキッチンタオルをいろいろと織っています。色をいろいろと着けていますので、キッチンに一枚あるだけでもキッチンが華やかになります。普通のタイプではなく、すべてしっかりと拭けるようにHDタイプにしています。製品だけでなく、ハンドメイダー向けの生機での販売も予定しております。毎日使うキッチンクロスを、シャトル織なので手軽にハンドメイドできるのは素敵ですよね。

林与のキッチンタオルのOEM生産なども始まりました。お店の店頭などでもごらんになられるかもしれません。
2011年02月25日
今、織物業界では綿花プライスの値上がりがここ2年ほど毎日のようにいわれています。この1年半でNY綿花プライスも2倍ほどになっています。おとといも糸屋さんがおこしになられましてお話していると、100番単という糸が手に入らないというようなお話で… ウールも48などの普通のものが探しにくくなり始めているとのこと。

リネンも同じで、通常25番手という通常の糸もシーズンということもありますが、ものがなかなか届きにくくなり始めています。リネン100番手などもケースで出すのが難しいような話です。シルクの糸なども数割の上昇となり、原油高で石油から生まれる合成繊維関連が上昇しているだけでなく、天然材料というものが、日本では手に入りにくくなってきているということがいえます。

時代はめぐるといいますが、この傾向はオイルショック前の40年ほど前の日本に似ています。ものがなくなりすべての物価が上がり始め、製造に携わるみなさんが普通のものを探すのに困り始めておられます。しかし、この後には何も売れなくなる時代が続くことで、決して、ものの価値が評価されているということではないと思います。

先日も、リネン80番手キバタのお話が数日の間に3社からありました。最終に使われる先が同じお客さまかとおもいきや異なります。どこもがよいものが品薄になり動かれ始めているのを感じるところではあります。

NY綿花の話を書きましたが、市場相場が形成されているような場所ではよりその動向は激しいものと思います。価格が高騰しものの動きが非常に活発になってきているのではなく、特殊な需要がより高まっているといえます。今日も、先月商談させていただきましたニューヨークのアパレルさまからのメールでのお問い合わせなどもいただき日本の素材を前向きに検討くださっているのが伝わってきます。

昨日の夕方は、ストール関連、また、カジュアルリネンの出荷など済ませ、夜には倉庫で、何十年も前に、ギザ綿の160/2Xアイリッシュリネン140番手クラスで仕上げた布が一巻き見つけました。ビンテージ生地ということもあって、その肌にとろけるような肌触りというのは別格です。ロマン吉忠さんなど特注クラスへの提案素材の残りだったのだと思います。色が白かったので何十年も昔のビンテージということで巻きの外が黄色くなっていたので、ピックアップされにくかったのでしょう。

また、昔の品質の高いシャンブレーの綿麻などもあります。今の素材にはない良質の糸の透き通るような透明感と光沢感が魅力です。それらにしましても、綺麗すぎて小さな難が目立つということで残っている布などもあったりで、数メートル出しのオートクチュールな素材向けとしてホームページのほうでごらんいただきたいと思っております。
2011年02月24日
昨日は朝は糸屋さんがこられ、午後からは京都の呉服関係のお客様、夜は彦根商工会議所主催の彦根でワークメッセの説明会がありました。そして、夜中に倉庫に行ったときに不思議なものを発見しました。倉庫にある昔風の大き目の鉄箱に先代の字で「玉綛」と書いてあるのです。なにだろうかと見てみると、手績糸の麻の綛玉が、二つの箱に200くらいは入っていました。

別の倉庫で、手績みの糸を大量に見つけたときも驚きましたが、それが別の形になっているこの綛玉にはびっくりです。形がとても不気味で、ひとつなら愛嬌があるかもですが、たくさんあるので動物の大きな卵がいっぱいみたいで怖い感じです。たぶん、戦前か戦後間もない頃のものだと思います。捨てなかっただけでなく、大事そうに大きな四角の缶の箱にわざわざいれてあるのは、合わせても10kgほどの糸のために、大げさすぎる気もしますが、たぶん当時でも目にすることのないほど珍しいものになりつつあったので大事に保管していたのだと思います。

見る人が見ると昔の宝物で、ほかの人がみるとごみ同然な物です。麻機屋に代々残っているので、まだその価値があり続けるのだと思いますが、私も今まで見たことがなかったので、こんなに嵩張るのに何のために綛玉にして使うのだろうかと思いましたが、それを見たときに、倉庫で新聞に丁寧に包まれた苧績糸をみたときに私の頭のなかに沸いた疑問が氷解した気がしました。絹は綛、麻は綛玉なんだと思うのです。一度、一個どうなるか試してみようと思います。苧績糸というのは農作物なんだなあと感じてしまいます。
2011年02月23日
リネン100%というのは、本麻でしょうか? 林与の中では、本麻はラミーのもので、リネン100%のものは、本麻ではないのです。それは、本麻という言葉の由来にあります。着尺の世界に、「本麻」という言葉の対の言葉として、「片麻」という言葉があるのです。縦糸に綿を使い横糸にラミーを使うのが「片麻」です。本麻は、縦横ラミーの織物です。

近江上布も昔の織物というのは大麻布ではなかったのかということが言われていますが、苧麻と大麻は手触りからして異なりますので、用途によって2種類の使い方があったと思います。裃や座布団などに使われるのは大麻布です。硬くてビシバシとしています。特色的な近江上布というのは太番手ではなく細番手であって、昔から苧麻を使用していたものと思います。

能登では、平安の時代から近江上布の原料の苧麻を栽培してたという記録があるそうですので、近江上布の産地である近江でももちろん苧麻も栽培されていた、あるいは、自生していたと思います。

江戸時代の終焉で、近江彦根藩が奨励していた麻織物というのはかげりを見せます。といいますのも、江戸時代というのは、京都から江戸までの中山道が日本のメインストリートでしたので、行商の目にとまりやすかったことがあるといえます。江戸時代が終わり参勤交代が終わり相場が崩れたのでしょうか、明治初期には近江上布は能登上布にお株を奪われるのです。

高宮の宿で取引されていた麻布などは、オリジナリティのあるものというよりは、規格のあった商品だといえます。作れば相場があって自然に売れるというような、今の時代でいうと農作物のような存在だったといえます。高宮の宿というのが麻の商いの中心ではなくなり衰退しますが、産地であった豊国村では主産業として麻織物が盛んに行われました。麻織物というと愛知川のイメージがありますが、愛知川地区では実際の産地ではなかったので、今でも伝統産業というとびんてまりのほうが有名です。旧豊国地区のものにとってはびんてまりは初耳だって、大人になってからしりました。1軒の家が守ってこられたものだったのだと思います。

近江上布にしましても、同じような傾向があります。戦前までは近江商人の手を経て日本的に有名ではありましたが、その出所というのは実際には数件が守っているような世界でありました。京都の呉服屋さんとお話しましても、祇園祭の時に着るのは近江上布だといいわれます。日本の夏の着物文化を支えるのが近江上布の世界であったことは間違いがないのですが、30年昔の麻ブームのあとも麻にこだわり織りつづけた林与というのは産地でも異色ではありました。麻の組合などでもほかの機屋さんなどと話をしても、麻のものを織っているというと特殊だったので、私自身は、麻の産地で麻の織るのが当たり前と思っていただけに不思議でした。

先代のもと家業を継ぎ始めたころに、麻組合の青年部長さんとラミーとリネンの違いの話をいたしました。青な林与自身は、本麻のほうがリネンよりも何倍も高いイメージを持っていましたので、リネンのほうがラミーよりも高いといわれたときには、自分はまだまだ素人なのだとおもってましたが、皆さんが林与さんはよいものを扱ってられるといってくださっている意味が逆に本当に理解できていないころでした。

リネンや麻のお話を始めるときに、ゼロから始めるとの専門的なところからはじめさせていただける場合といろいろあります。ゼロからはじめるときには、市販の麻に慣れておられ、チクチクしない麻はないですかから始まり、綿麻の混紡ライクなリネンをお勧めいたします。綿ライクな、フォームファブリック的なショートファイバーを使った番手の太いものがよいものと感じられるのではないかと思います。

リネンの業界でもハイクラスと考えられる糸をセレクトしてまた、染め、織り、加工も本格的なものというのは世界でももうあまり例を見ないのです。イタリアの生地の老舗セニヤさんも100点ほどのハンガーのうち何十点ものセレクトをされて林与と波長が合うのは生地をみれば本物は本物なので、失礼な話ですが、世界的に有名なセニヤさんだけにさすがに見る目をお持ちなんだなあと感心しました。一番、小さな林与のブースを素材を日本コーナーのプロモーションブースで林与のいろいろな素材を頭に記憶されハンガーを探されていた素材を見る目が林与の目とは共通です。たぶん、わたしが、すべて自分の作ったすべての工程を事細かに知っているところから普通のセールスマンではないことを感じられるにちがいありません。

素材をセレクトするでなく自分で生み出すというのは、セレクトする以上に何倍も本質を理解していないとできません。そのノウハウというのはすべて自分の中にある経験値の積み重ねで、ときに、セレクトされる方にプラスチックな世界と本物の世界を見極める目をもっていただきたいことも多いのです。林与の場合、100つくり10とか20見てもらうというのが通常のスタイルですのでそれに満足されない方というのは本質を理解してもらうことも難しいのです。いろいろなメーカーさまの対応をじっくりと見せていただくのも、ものを売るだけでなく何十年もの信用を築けるかどうか、お金や紙の契約書ではなく、相互が損得に流されることがなく、別のところに目標を持つことが非常に大事なことだと考えます。

飾らない布をみていただくようなスタイルが、常日ごろ数多くの素材を見続けるプロの目には十分で、ファンシーな装飾にごまかされることのないプロの世界だと感じるところです。リネンや麻というプロの世界において、プロがプラスチックな世界にだまされることなく本質を見抜けなくなれば終わりです。業界のプロなら、だますことなく本物であることを貫くことが大事だとは考えるのですが、何十年も前からプロの世界でも、「悪貨が良貨を駆逐する」といわれる難しいといわれる命題になっているとは思います。ですが、海外のブランドが林与のようなスタンスを大きく評価いただけるのは、世界でもほかにない日本的なガチなスタイルではないかと思うところです。インターテキスタイル上海でも、素材に関する世界的なカンファレンスで基調講演されているかたが、林与の小さなブースに一般のお客様にまじりお越しくださり、林与のリネンに関する話を聞いてくださるのは布の不思議ですね。
2011年02月22日
お隣の家に小さな犬がいます。倉庫に行く途中で、たまたま、隣のおばちゃんがその家の中で買われている犬を散歩に出されて出会うと、その犬は私に対して敵意を見せながら「ウーッ」とうなってくるのです。両手のひらに乗るほどのかわいい犬が、私相手に敵意を見せる。

それを隣の隣のおばあさんが見て、「よしおちゃんは犬がきらいなんやねえ」といわれます。私は犬は大好きで小さな時から犬を家に飼っていて犬の世話は私の役目でした。一番最初に飼った犬は、小学校の3年のころ、演歌歌手細江真由子さんのお家からもらったルルでした。僕がもらったというよりも、たしか妹がもらってきたような感じでした。たしか、真由ちゃんのおうちからはもう一回高校のころ犬をもらった気がします。メスの犬コロで、私がアメリカから帰ってきたときに、その犬の子供が5匹生まれて、2匹もらわれずに残って名前はハナとクロでした。一時は3匹犬を飼っていました。それが最後の犬です。

その以外に、中学のころでしょうか、母親が薬屋さんからもらってきた、チンというオスの犬がいました。ご飯をもらうまではご飯をほしそうにお手とかお座りとかいうことをきくのですが、ご飯をあげた飼い主である私に対してですらご飯を取られないように凶暴になる犬で、これはずーっと最後まで治りませんでした。病気で亡くなる前には、ご飯をあげても唸る元気なくなったのが、かわいそうでした。

小学校の時にも、学校の帰り道には金襴織物の工場にむちゃくちゃ大きな怖そうな犬がいて、大きさの感じはパトラッシュで、顔はブルドッグに似ていて、近寄ると吼えるのです。みんながライオンを見るかのように恐れていたのですが、あるとき、私はその犬を触ってみたくなり、触れる気がして、手をかまれるのを覚悟で頭を撫でたのを覚えています。たぶん、その当時、その犬を触ったのは小学生では私一人だったと思います。

今の隣の小さな犬も、ほとんど私とは接点がないのに、あれほど私に対して吼えるのは、どの犬かの生まれ変わりではないかと思うところがあります。私は仕事に忙しすぎてかわいくしていれば私の注意を引けないので吼えているような気がして仕方ありません。単に怪しく見えるから吼えているのが正解かもしれませんが、なんとなく、その小さな犬をみると今まで飼った犬とはまったく似てはいませんが、昔を思い出せというような吼え方です。
2011年02月21日
シャトル織機で織ったリネンを販売しているのですが、生産性を重視してしまうので、今では本当に珍しいものなのです。林与にもシャトル織機とレピア織機がありますので、通常のアパレル向けはレピア織機を使用いたします。

林与の工場では、手の込んだもの主体で作っています。出機さんがありますが、そこには一番簡単なものをお願いしているのですが、この前も計算すると40日で300Mほどでした。お休みの日もありますので、1台のシャトル織機で1日10Mでしょうか。

林与も1日1時間に2Mくらいを目標に自分の工場でも織っているのですが、リネンの細い番手になってくるとよく切れますのでこれが難しいのです。ビンテージアイリッシュリネンハンカチ生地は一人の職人が付きっ切りで1日2Mから3Mほどでした。

今、ヨーロッパでもシャトル織機で追った日本の生地はデニム生地をはじめ、非常に高く評価されています。これは、日本で織ったというよりも日本のシャトル織機というのは昔の日本製の電化製品や自動車と同じで、日本の機械技術のピークの技術が込められているのです。

北アイルランドのダマスクで有名な老舗のウィーバーさんでも、生産に使われている織機はもうレトロなシャトル織機ではなく、伝統織物というよりも電子ジャガードなど最新の織機をつかった最新式の織物になってしまっています。伝統的なアイリッシュリネンの織の世界が残っていると思われるとがっかりされるかもしれません。

これは、昔の織機というのは味のあるよいものを織ることができるのは織物の経験者なら誰もが承知しているところなのですが、機械のメンテナンスや生産性を考えるとやってはおりますがなかなか大変です。新しい機械だと機械メーカーの方が部品交換や主に修理してくれるので職人さんが不要になります。大手の織物工場さんでは職人さんが不要ななのはこんな理由からで、職人さんが消え始めるとより簡単に織れる機械を求めることになるのです。逆も真なりで、簡単に織れる機械を手にすると技術の必要がなくなり職人は消えてゆくのです。不思議なことに昔の織機は進化していくとより職人の技術が必要になりましたが、今の織機というのは技術を不要にするために誰でも使えるように進化しています。

ビンテージなよい糸を使うときには、極力、シャトル織機を使うことにしています。レピアで織るほうが何倍も手軽なのですが、せっかくのよい糸を使うならよい織物を作りたいと、織り工程においてもシャトル織機をあえて使うのです。
2011年02月20日
昨日は糸の番手の話に触れましたが、大体の場合、糸の番手計算を多用するのが、糸メーカーではなく、糸商さんでもなく、織る人でもなく、布の生産を企画をする人です。林与もテキスタイルメーカーなので、布を織るだけでなく企画しますので、糸計算は毎日のように行っています。混率などを計算するときにも糸計算は欠かせません。使う糸のすべての長さを計算して、それをもとに重さを出してあげるのです。

イメージからしますと、規格にもよりますが、25番手で1反が20kg、43番手で1反が15kg、66番手で1反が10kg、100番手で1反が7kg程度、縦横で必要という感覚です。シャトル織だと捨て耳がないので、使う糸の量は5%程度ですが節約できる計算になりますが、実際に縦がしっかりと入る織物になりますので、シャトル織機の場合には縦糸が4%程度余分に必要となります。シャトル織機の場合には一般的に織り縮みを大きめに計算する必要があります。一方、横糸のテンションの問題に関しても以前リネン日記でふれましたが、筬が横糸を打つときにも横糸にも余裕があるのがシャトル織機なのです。縦横ともにゆったりと織られることにより、ふっくらとした織物が織りあがるのです。

手織りするときにもシャトルを使いますので、手織りと同じような要素が布の中に含まれるのがシャトル織機の魅力です。シャトル織機の織物がなぜふっくらとしているのかということも、一般には、開口が広いというだけのことしか言われないのですが、林与が経験をもとに考えると、シャトル織機で織ったものは、レピア織機とくらべると、同じ規格の織物でも、レピア織機と比べると糸をたくさん使い、糸への負荷が非常に少なく織られている織物だといえるのです。生産効率を無視してでも、味のある織物の世界が出来上がると考えます。(ただし、シャトル織機でもテンション管理などがキツキツだと上手にしないとふっくらとした織物は出来ませんし、糸のテンションを極力少なくするような工夫は必要です。)

でも、シャトル織機はバックできませんので織り段がどうしても出来やすいので、糸が切れやすい麻織物の場合にはキズロスも大きいので、誰にでも織れる織物ではありません。また、シャトル織機というのは一台一台が癖がありますので、その癖をしって付き合ってあげないといけないのです。レピアの部品のように少し消耗すると交換が必要なのではなく、シャトルの場合には消耗する部品を大事に消耗度合いに応じて調整しながら、長く使ってあげるようなことが必要です。
2011年02月19日
糸の番手でよく使うのが、L25番手、L40番手、L60番手というあたりなのですが、これは麻番手といいます。1ポンドの重さで、300ヤードの何倍の長さがあるかという番手です。L25番手なら1ポンド(453.59g)で7500ヤード(約6858M)、L40番手なら1ポンド(453.59g)で12000ヤード(約10973M)、L60番手なら1ポンド(435.59g)で18000ヤード(約16459M)ということになります。

麻番が300ヤード(274.32M)を基準にするのに対し、綿番手は、840ヤード(768.1M)を基準にいたします。たとえば、C60番手なら1ポンド(453.39g)で50400ヤード(約46086M)あることになります。、麻番手は綿番手の2.8倍なので、麻の100番手が綿番の30番手くらいに相当します。

他に、毛番手というのもあります。これは、メートル番手とも呼ばれていて、1gで何メートルの長さがあるのかという番手です。リネン25番手は、NM15という表記で、1gで15Mあるということです。リネン40番手は、NM24という表記で、1gで26Mあるということで、リネン60番手は、NM36という表記で、1gで36Mあるということです。たとえば、L25番手の1ポンド(453.59g)で、300ヤードの25倍の7500ヤード(約6858M)を考えると、6858M÷453.59g=NM15.12と大体計算が合うことになります。

麻は麻番手、綿は綿番手、ウールは毛番手で表すのが普通で、本麻100番、リネン25番とかいえば、それぞれ麻番手での表現です。綿の場合、綿の60番手とか、綿のロクマル、綿の60/2(六十番手双糸、あるいは、ロクソウ)などと表現します。ウールは、1/48、ヨンパチウールなどと表現し、NM48と同じことです。シルクも毛番で表現します。

実は、メートル番手は、綿番手と麻番手の間の番手なのです。綿番手を1.6666倍すれば、メートル番手になり、メートル番手を1.6666倍すれば麻番手になります。リネン60番手というのは綿番手で21.4番手相当で、NM36なのです。綿番の24番手を1.666倍すればNM36で、NM36を1.666倍すれば、麻番の60番手なのです。

一つの表記にしたほうが効率が良いのだろうと思いますが、林与が考えるに、それぞれの表記が統一されることはないと思います。たとえば、麻の場合でも、よく使う麻番手は、麻番で、5、10、14、25、30、40、44、60、66、80、100です。綿でも、綿番手で、5、10、20、30、40、60、80、100あたりです。ウールの場合、毛番で、24、48、72などです。それぞれの標準的な糸が、麻の場合40番手、綿の場合も40番手、ウールの場合48です。それぞれの番手の50番手くらいというのが、普通の糸というイメージになるように番手表記が成り立ってて、100番手くらいが一番細い糸のような感覚です。人の感覚と連動した表記なんだと思います。伝統的な番手表記というのは人に優しいながらも慣れると一番自然です。

麻糸しか扱わないなら麻番手だけでよいのに、麻がらみの織物ということで綿糸も絹紡糸もウール糸も扱うこともあります。だから、いろいろとややこしくなっているだけなのですので、すべてを統一の番手表記にする意見や動きも多いのですが、何でも屋さんの世界じゃあないかと思うのです。
2011年02月18日
日本の織物というのは明治以前の織物の着るものとしての用途としましては、着物が起源になっていますので、日本の織物というものの規格は着物を前提としたものがほとんどだったので、今の洋装の時代には、着物向けの生地では洋服向けにはいくら高級であってもどうしても需要の面で無理があるというのが実情だと思います。

本麻のものに関しましては国内で変化がありますが、海外でも伝統の産地のリネン織物というのは変化しています。昔、ヨーロッパにあったようなアンティーク調のリネン織物というのが今はアパレルの世界ではほとんど見当たらないというのが今のリネンの世界なのです。

昔は、リネンも手織りの時代で手紡ぎの糸だったのです。手で紡がれた糸というのはリネン100%であっても、今の時代の糸とは似て非なるものです。着物もそうですが、手機というのは、巻き取りギアがないのです。自分が織る力で打ち込みを調節するのが基本です。水を使わずして紡がれますので、水につけると収縮し物性面では大きく変化をいたしますので、昔の手紡リネンというのはウールのような作り方で、特性もウールに似ていたところもあります。

弊社にお越しくださいましたお客様に、ご自身でリネンを糸から紡いだというストールを見せていただいたことがあります。私自身は、すごいものだなあと感心しました。ストールに感心したというよりも、その方のものづくりの姿勢に感心したのです。ムラのある糸ですが、人間の手ですべてで作り上げられているところに感心したのです。糸も手で紡いだのでいびつであって然りです。あまり綺麗だと機械でつくったものと同じになるので、手で作ったものは手で作ったものとして味を残しておく必要もあるなあと感じるところです。
2011年02月17日
今日は、キッチンタオルを織るシャトル織機が2台動き始めました。在庫が切れておりましてご迷惑おかけしています。キッチンタオルHDの64cm幅と36cm幅のタイプの両方が動き始めました。急いで仕事をしているつもりでも時間の経つのは非常に早いもので、1週間がほんとすぐに経ってしまいます。

今日は、リネンの40番手についてのお話をしますと、私が一番最初に整経をしたのが、本麻は100番手、リネンでは40番手だったのです。そのリネンは、ハードマンズ社の糸でした。正式には、L40/44と表記されており、生成だと40番手のローブが、ローブの状態で晒しになり、減量して44番手相当になっているというものです。糸を見たときに、真っ白なスノーホワイトで、今のリネンにあるようなオフホワイトとは異なります。

塩素系の晒が施されていた本晒のものと思います。当時糸を染めていた染工場さんには、このような晒の糸を送り染めてもらうことも多かったのですが、日本というのは水が良いこともあって、染色や加工技術は日本の技術水準は高いので、ブリーチトゥと呼ばれる晒された状態の糸を買うよりも、生成の糸を日本で本晒してカセ糊付けしたもののほうが織り上げた時の品質が高かったように思います。染色工場さんも、より安定した染をするためには白を染めるよりも生成を晒して染めるほうが色ブレが少ないといっておられました。

17年ほど前のハードマンズ社のリネンL40/44の糸は、白いことは白かったのですが、色を抜いた漂白の白というよりもペンキを塗ったような白に見えていた気がします。私もはじめの頃だったので晒というのは白い色をつけるのだと思っていました。当時は、なぜ白い糸があるのに、わざわざ、生成の糸を晒して白くするのか分かりませんでしたが、それにも意味があるのです。アパレルブランドによっては、生成の糸に色がついているのに、わざわざ、生成の糸を晒して生成に似た色に染色をするのももったいない話に思ったのですが、それにも意味があります。

シーツなどに使うリネンというのは大体40番手くらいが多く、キッチン周りなどに使われるのも大体25番手から40番手くらいが多いかと思います。アパレルにおいても40番手というのは万能選手なのです。メンズの中厚のシャツ地、ジャケット地などに使われたり、ワンピースに使われたりすることも良くあります。一般には、フォームファブリックとしては繊細なものに、服地としては、ちょっとカジュアルなしっかり目のものに使われるのが40番手クラスです。
2011年02月16日
昨日は、午後から組合に立ち寄りまして書類作成のための資料を集めていました、今日は、午後までにその書類を一応完成しまして事務局のほうに送りました。午後は、泥染の先生からお電話いただきましてよい感じで染まりそうということで、染まったあとどんな感じになるのか興味津々です。ハンドメイドや染色家の方が、ちょっと違う世界を求めて林与の生地にたどり着いて下さることは非常にありがたいことです。

午後からは連絡がありまして、サンプルに使った黒い色の糸がグレーの糸の摩擦堅牢度の問題があるということで、本番に向けて、本番用の糸の染めのテストを行わないとなりません。アパレルさん向けの素材づくりというのは、デザインだけでなく、品質が常に大事なのです。もともと、本麻のものなどに関しましても、黒に関しましては摩擦堅牢度というのは悪いのです。濃くしっかりと染めれば染めるほどその問題が出てくるのです。濃く染めないと中までしっかりと染まりませんので、白っぽいメローな黒になります。

一般的な黒の摩擦堅牢度の問題なのか、あるいは、サンプルに使った糸の問題なのかを見極める必要があるので、使用しているリネンの黒と、レーヨンのグレーの両方を本番用に染め直してみて、数値を見てみないことには判断ができませんので取り掛かります。

同じ規格であっても、色によって数値というのが異なるケースがあるのです。あまり染色工場の方もフィードバックがいかないとは思うのですが、色の濃度が濃いほど染料が素材と化学変化をしていますので、素材の物性もより変わってしまうのです。企画するときも麻関連は、生成、晒、黒のものを企画すると、その物性が極端に異なることになります。同マークで扱って、同じキバタを使っても、仕上げが、生成、晒、黒というだけで、風合いや物性ががまったく異なるということが起こるのです。

色が違えば別物というほどの気持ちでものづくりしていることも多かったりします。そのため、色に応じて染色方法や染料を変えたりもリネンや麻を扱う上では大事なノウハウの一つとなってきます。林与も単に織物をデザインして織るだけでなく、いろいろな数値をクリアするために素材のこと考えるのも仕事の一つです。
2011年02月15日
シャトルで織ると生地の綺麗な耳が出来ます。リネンの場合には、通常耳糸は、同じ番手くらいの綿糸の双糸を使います。生地の場合に綿の耳糸を使うときの品質表示というのは、耳の部分以外の生地本体の品質表示でよいことになっているので、リネン100%の表記が可能なのです。

洋服の場合でも同じです。縫製の糸にポリエステルや綿などの糸を使用するのが普通ですが、洋服の混率表示も、生地の混率を表記するということになっていて、縫製でポリエステル糸を使用してもリネン100%の洋服と謳うことが可能なのです。

さてさて、なぜ、耳があるのかです。どうして耳までリネン100%にしないのか。耳の部分の縦糸がよく切れて織機が止まってしまったりしてしまって、強くて伸縮性のある綿の双糸などをしっかりと入れてあげて、巻取りがしっかりできるようにしてあげるのが良いのです。

林与のキッチンタオルですが、無理して耳までリネン100%だったりするのです。これは、糸のテンション管理だけでも非常に気を使っているのですが、端は2本通しにしたりして、綺麗に織れるように工夫してあります。織る林与がそこまで気にしていても、お使いになられる方にとってはどうでもよいことかもしれません。耳まで使うのが日本の着物の世界ですので、日本で織られたシャトル織物というのは耳まで綺麗なものというのが多いのです。
2011年02月14日
今日は、月曜日、先週、整経の終わったストールサンプルのビームをつないだシャトル織機があんまりうまく動かないので、別の台に乗せ変えてストールのサンプルを織りました。ストールというのは長さが決まっているのですが、シャトル織機のいろいろな機能を組み合わせることにより、横糸を何本打ったら自動的に止まるような仕組みにしまして、一枚一枚房の部分を20cmとか引くことがあります。(ショップで販売させていただいているタイプというのは、後で糸を抜いて短い房を作るタイプです。)

午後一番に、染工場に行って急ぎの染を依頼しました。糸の件があったので、そのロットの糸で問題なく織れるのかどうかという問題を見極めてからのぎりぎりの染の依頼になり、染めていただく染工場には申し訳のない話です。

出機さんにお願いしいたストールを取りに行って出荷の準備、途中、機料屋さんがこられて、夜には、機械屋さんがこられて今日も時間が流れていきます。家に帰ると、お世話になっています生地ショップさんからクロネコの宅配便、新しいご本でも出版されたのかと思い開けてみるとイギリスから輸入されたチョコレート2枚とメッセージポストカードが入っていました。チョコレートは私と社員一同でいただきました。

3月18日に行われます、アジアンデザイナーズコレクション in Tokyo のご案内が届いていました。アジア各国の若手デザイナーさんによるショーで、2011東京コレクションの幕開的なイベントの一つです。東京に行ける時間ができるようなら、東京コレクションも含めまして拝見させていただきたいものです。
2011年02月13日
オーガニックコットン、オーガニックリネン、オーガニックウールとオーガニックがたくさんありますが、オーガニックウールに関しまして取り扱いのご注意を書かせていただきたいと思います。オーガニックで栽培したものというのは殺虫剤や化学肥料を使用していないという前提がありますが、あまり知られていないことだと思いますので、オーガニックウールに関しましては、取り扱いには注意が必要に思います。

通常のウールの糸を買いましてもある程度防虫の処理がしてあるせいか、箱の中に、防虫剤が入っていることはないのですが、オーガニックウールの糸には防虫剤が一緒に入っています。このことは糸が逆にオーガニックであることの証であるとは思うのですが、ウールの本質をしっかりと理解したうえでメンテしてあげないといけないことになります。

オーガニックなものに防虫剤がついていてどこまでオーガニックなものなのかは疑問だったりもするのですがこればかりは仕方のないことのように思います。糸の段階で虫が付いてしまえば、加工でいくら流したり消毒できたとしても良いもののではないと考えます。そこまで考える必要はないのかもしれませんが、うたい文句だけに目を奪われては大事なところが見えなくなるのです。また、化学物質過敏症の方にとっては、この防虫剤は曲者だとおもいますので、オーガニックウールをご検討の際には一考の材料にしてくださいませ。
2011年02月12日
今日はすごく寒いです。東京が暖かかったからというより本格的に冷え込んでいて土曜日ですが工場のほうは動かしていますが、手がかじかんでしまいます。2月というのは、一年で平均気温が一番低い月だと昔から言われていますので、これが普通なのかもしれませんが、つい先日、もう春ですねという感じだったのに、ここまで寒さが戻ると皆さんもウールの生地をお探しではないかと思います。

こちらのサイトをご覧いただいて生地をご購入くださる皆様には、生地の在庫がかなり少なくなってしまい、ご検討いただけるものが少なくすみません。春に向けて拡充していきたいと思っているのですが、2月後半は、新規におつくりするのが難しいので、倉庫にある在庫のビンテージな反物とか、去年いろいろと試作しましたものを数量限定的になりますが、アップしたいと考えています。

リネン25番手、43番手、66番手の定番生地のほうも在庫のないオフ白、生成に関しましては、麻織りの本場近江のシャトルで、じっくりと織りに掛かります。平均すると、1台の織機で、一時間に2Mほどしか織れませんので、織りあがり加工が終わるまで1ヶ月から1ヶ月半程度お待ちくださいませ。25番手オフ白と66番手生成はキバタがあったかもしれませんので、加工があがりましたら在庫のほうを更新させていただきます。

今日は、夜には字の評議委員会がありました。帰ってきてから、ジャガード織機を眺めました。2重ビームで織る本麻の白十文字と黒十文字が一台づつ動き始めています。普通の織物と比べると難しい織物で、お話をいただいてもお受けするのにかなり覚悟が必要なのですが、こういうものを残しておかないと日本の麻織物の世界というのが浅くなると思います。縦が綿だと何倍も簡単になるのですが、本麻の細番手は糸の問題も多いので難しいのです。

一反を織る際に何百回と縦糸切れ横糸切れで織機が止まりますが、50Mでのキスが5箇所程度に収めるのは至難の業です。着物以上に洋装の世界の織りが難しいのはあまり知られていないかも知れません。着物の世界だと手の込んだものが出来ても、洋装の世界では検査基準が厳しすぎて簡単なものづくりが出来ないことがあるのです。
2011年02月11日
彦根に戻ったのは朝の9時でした。途中、浜名湖を過ぎた辺りから横殴りの雪が降っていまして、50kmの速度規制が続いていました。関が原越えるの大丈夫かなあと思ってましたが滋賀のほうは雪はありませんでした。

滋賀県に戻って、祭日ということもあってかひっそりとしているなあというのを実感します。東京のようなにぎやかさがないので、滋賀県というのは布を使ってくださるお客さんを探すのには難しい場所だと思います。

東京に行く途中も、明け方の家の近くの24H営業のマクドナルドに立ち寄ってビッグマックセットを頼んだのですが、お客さんが私一人で15分ほど出来上がるまでに待ちました。お客さんが少ないと早いのではなく、お客さんが少ないと時間が掛かるのです。効率よくものを作るシステムというのは、一つのものを作るのは非常に苦手なのです。

これは、加工屋さんなども言われていることに共通します。テンターを掛けるのにボイラーを暖めるだけで冬場は1時間と掛かる、ものが常にたくさん流れているといつも準備できているので仕事が速いのですが、小さなロットでの仕事の場合には、一工程づつがハンドメイドちっくに進むので非常に時間が掛かるのです。

林与がそれを理解できなくなるとそういう手間暇な世界のものづくりというのを放棄してしまうことになりますので他で早く作るよりも待つことを選びます。待てなくなったら、ほかと同じ普通のものになってしまうのだろうなあと思うのです。
2011年02月10日
今日はアパレルさまの展示会がありまして午前中から東京に行きました。東京についてから道がだいぶ混んでおりまして、予定よりも遅れ気味での到着です。午後にも2件立ち寄らせていただきました。2012SSのお話がいろいろなところで始まりかけています。

合間の時間に東京の青山のスパイラルガーデンで行われています東京造形大学デザイン学科テキスタイルデザイン専攻 2011卒業制作展を覗かせていただきました。13日までですので、時間のあられます方はご覧になってくださいまし。http://www.spiral.co.jp/e_schedule/2011/02/texta.html

学生の方が、卒業制作展ということでテーマを決めておられ数点づつ出されているのですが、なにかアイデアや手法をベースに統一した作品群を作られています。アート的な意味合いを持つものが多く、実用性を兼ね備えた商品というよりも見て楽しむようなアート的な作品が主体ですが、一人一人の作り上げた世界というのを眺めることができます。

自分が作ったものではありませんので、客観的に見せていただくことが出来るのですが、私自身の評価のポイントは、一つ一つの作品自体を評価するというよりも、作られた方の織物に対する姿勢を評価してしまいます。そのアイデアや技法というのは自分を表現するための単に道具に過ぎず別に大事なのではなく、それを用いてどこまで自分を表現するかということだと思うのです。そこら辺りが実用的な商品の価値とは、別の判断基準になってくるのだと思います。
2011年02月09日
東京に行く前に準備をしないといけないのは、東京での容易ではなく、会社を空け、また、その後は連休に突入しますので、それまでに済ませておかないといけないことが多いのです。

朝のうちは、彦根の組合事務局に行きまして県に提出する書類を作りました。夕方くらいまで掛かりまして、会社に戻ってからは、組合の別件の処理を行い、出荷などを済ませました。

最近ですが、メインで使っていますノートパソコンのハードディスクの空き容量が少なくなってしまい、起動が時間がかかりすぎるようになりまして、急いでいるときに急いで仕事ができないということで、パソコン環境を立て直すため動いています。今使っているのと同じ機種の中古を手にいれまして、ハードディスクも容量の大きな新品が届きましたので、この週末には形がみえてくると思います。

普通の人にとっては面倒くさい作業なのですが、林与にとっては案外楽しみな作業であったりするのです。織物の世界というのは一つ試すときに大きなリスクを伴いますが、パソコンの世界というのは、時間が掛かるだけで、やり直しもできいろいろなことが試せるのです。

エクスペリアのほうは、まだまだ使いこなせていませんが、こちらのショップも携帯やスマートフォン対応にしていければなあと思っていたのですが、まずは、今のパソコンの環境が重すぎるので、それの改善に着手したというあたりです。ネット接続もドコモのハイスピードでやってますが、Xi接続というのがいつのまにか稼働しているようですので、そちらへの移行も考えています。
2011年02月08日
今日は、昨日手配してもらった糸が届きました。同じラミー100%で、同じ設定のままで織ってみて一目瞭然の違いです。すべてが解決されます。それが糸を選ぶだけの理由なのです。結局のところ、糸の細い部分が打ち切れを起こしていたのではないかと考えます。今回のトラブルの原因が原材料なのか紡績なのかは分かりませんが、普通に流通しているものの品質が極端に落ちてきているので気をつけておかないとなりません。

今日、出機さんに行きまして、何十年も織ってくださっている職人さんも同じように糸のことを感じているのだなあということが分かりました。指定があり、一つの商品に普段使う糸と別のメーカーの糸というのを使ったのですが、織ったあとに苦情を述べられたのです。それが、まったく、私が自分の工場で自分が経験して持った感想と同じなので、この職人さんの判断も正しいということです。林与がその職人さんに言ったのは、一般に、機屋さんというのは、これが普通でリネンを織ってられるんですよ、ということです。結局、産地でも、麻を織られるところがなくなっていった背景というのもそのようなことも要因しているのではないかと思います。
2011年02月07日
今日は、いろいろなキバタをオーバーロックミシンで縫製して、キッチンタオルを作ってみました。本来は、三つ巻にして本縫いミシンでかがるべきなのでしょうが、オーバーロックミシンで簡易的にタオルを作るのもかわいいのではないかと思ったからです。

倉庫から6種類の布を探してきて、オーバーロックして布を加工して、明日の仕上がりを待ちます。実際には、タオルというよりもハンカチくらいの大きさなのですが、出来上がったもので実際にどのような機能性があるのかをテストしようと思います。

そのほか、今日は、依頼をいただいていました綿麻サンプルの準備をしたり、ラミー糸の手配を行ったり、外注工場さんにビームを持っていって見本つくりの段取りを済ませたり、こちらのショップ向けの生地在庫の確認や、依頼のあった生地探しを2件、請求書の依頼、企画の段取りなど、3時ころにはお客様があり、月曜日だなあという感じでした。


■緊急募集■
今、リネン糸で林与のリネン生地にクロスステッチをしてくださる方を探しております。林与が50cm四方のキバタ布とリネン糸をお送りしまして、そこに得意とされる柄をいくつかクロスステッチしていただき、ご返送いただくという作業です。ご協力くださる方おられましたら、お問い合わせからよろしくお願いいたします。(ささやかながら、キッチンタオルHDダブルラインキバタのお好きな色1Mを謝礼として予定しております。)
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